超高層マンション市場動向・19年以降全国で3百棟11.4万戸完成
2019年04月12日
全国で19年以降に完成を予定している超高層マンション(20階以上)は300棟・11万4079戸に達していることが不動産経済研究所の調べでわかった。18年3月末(前回)調査時点に比べ56棟・1万7426戸増加している。圏域別では、首都圏183棟・8万4012戸(全体比73.6%)、近畿圏47棟・1万4581戸(12.8%)、その他の地区70棟・1万5486戸(13.6%)。完成予定年次別では、19年69棟・1万8988戸、20年58棟・1万8737戸、21年47棟・1万4541戸、22年38棟・1万5108戸、23年以降88棟・4万6705戸。
超高層マンションは09年には123棟・3万5607戸が竣工していたが、リーマンショック後の事業延期や方針変更の影響で10年には67棟・1万7967戸とほぼ半減、11年には震災の影響などで45棟・1万3321戸とさらに落ち込んだ。その後は12年に増加に転じると、13年には湾岸部を中心に65棟・1万8022戸に伸ばし、15年には55棟・1万8821戸に達した。しかし16年は34棟・1万2104戸にとどまり、17年は40棟・1万1373戸、18年も45棟・1万1356戸と3年連続で減少している。
今後は東京都心部や湾岸エリアを中心に新たな大規模複合再開発プロジェクトなどが数多く控えていることから増加に転じ、19年と20年は年間1.9万戸前後が竣工する見込み。
首都圏の計画183棟・8万4012戸のうち、都区部は124棟・5万9861戸。全国における都区部の戸数シェアは52.5%(前回時53.3%)と引き続き5割超を占めており、都心部の高いシェアが目立つ。その他のエリアは、都下12棟・4463戸、神奈川県26棟・1万1408戸、埼玉県10棟・3483戸、千葉県11棟・4797戸。完成予定年次別では19年34棟・1万496戸、20年36棟・1万4201戸、21年26棟・8731戸、22年22棟・1万209戸、23年以降65棟・4万375戸となっている。76年から18年までに竣工したのは877棟・25万2084戸。
一方、近畿圏は47棟・1万4581戸が建設・計画中となっている。内訳は大阪市内30棟・9506戸、大阪府下9棟・3100戸、兵庫県6棟・1612戸、滋賀県1棟・265戸、和歌山県1棟・98戸。完成予定年次別では19年18棟・5239戸、20年7棟・1468戸、21年9棟・3017戸、22年3棟・2157戸、23年以降10棟・2700戸。その他の地区では、福岡県14棟・3857戸、北海道11棟・2752戸、愛知県14棟・2111戸など70棟・1万5486戸が建設・計画中である。
また、50階建て以上の超・超高層も複数の計画が進行中。65階建てが西新宿3丁目と虎ノ門5丁目で計画中など、首都圏で16件・23棟、近畿圏で4件・4棟、広島県と北海道でそれぞれ1件・1棟の超・超高層プロジェクトが進められている。
(提供:日刊不動産経済通信)
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