地価LOOK、5期連続で97地区上昇
2020年02月17日
国土交通省は14日、全国100地区の先行的地価動向を示す「地価LOOKレポート19年第4四半期(19年10月1日~20年1月1日)」をまとめた。上昇地区数は5期連続で97地区を維持し、上昇基調は継続しているが、これまで高い上昇率を示していた商業系5地区の勢いが弱まり、一部に一服感もみられた。
上昇率が0~3%の「緩やかな上昇」は74地区(前回69地区)で最多。3~6%の上昇は19地区(24地区)、6%以上の上昇は、西梅田、茶屋町、新大阪(全て大阪市)、沖縄県庁前(那覇市)の前回と同じ4地区。横ばいも前回同様3地区だった。これまで3~6%上昇だった名古屋市の太閤口、京都市の京都駅周辺、河原町、烏丸、熊本市の下通周辺の商業5地区が、今回は0~3%上昇となり、上昇幅が縮小した。上昇率のランクがアップした地区はゼロだった。
上昇幅が縮小した5地区の背景をみると、京都3地区は地価が既に高水準となっていたところ、ホテルの供給過剰に警戒感が強まったことが影響した。名古屋駅西側の太閤口は、リニア新幹線開通の期待感でこれまで上昇してきたが、中心である東側の水準に近付いてきたため上昇が落ち着いた。熊本の下通周辺は、地震からの復興で上昇してきたが、近隣に再開発ビルが昨年開業したことで需要が分散、勢いは一服した。
今期中に台風被害にあった武蔵小杉は、引き続き0~3%の上昇。国交省は「立地的優位性があり、地区全体としては地価動向に変化はみられなかった」と分析する。首里城焼失の影響もなく、観光需要で引き続き沖縄中心部は高い上昇を示した。また、消費税率の10%への引き上げも地価への影響はみられなかった。
(提供:日刊不動産経済通信)
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