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超高層マンション市場動向・20年以降全国で258棟10.3万戸完成

2020年04月28日

全国で20年以降に完成を予定している超高層マンション(20階以上)は258棟・10万3100戸に達していることが不動産経済研究所の調べでわかった。19年3月末の前回調査時点に比べ27棟・8009戸増加している。圏域別では、首都圏177棟・8万1525戸(全体比79.1%)、近畿圏28棟・9242戸(9.0%)、その他地区は53棟・1万2333戸(12.0%)となっている。完成予定年次別では、20年55棟・1万8498戸、21年45棟・1万4212戸、22年38棟・1万3039戸、23年43棟・1万5928戸、24年以降77棟・4万1423戸。

超高層マンションは09年には123棟・3万5607戸が竣工していたものの、リーマンショック後の事業延期や方針変更の影響で10年には67棟・1万7967戸とほぼ半減、11年には震災の影響などで45棟・1万3321戸とさらに落ち込んだ。その後は12年に増加に転じると、15年には55棟・1万8821戸まで伸ばした。しかし16年は34棟・1万2104戸にとどまり、17年は39棟・1万1198戸、18年も41棟・1万5戸と3年連続で減少。19年は63棟・1万7039戸と4年ぶりに増加、15年以来の高水準となった。

今後は東京都心部や湾岸エリアを中心に新たな大規模複合再開発プロジェクトなどが数多く控えていることから、年間1.3万戸から1.5万戸程度の竣工が続く見込みとなっているものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響から多くの案件で工期が延び、完成が遅れる懸念も出てきている。

首都圏で計画されている177棟・8万1525戸のうち、都区部は112棟・5万4952戸。全国における都区部の戸数シェアは53.3%(前回時54.2%)と引き続き5割超を占めており、都心部の高いシェアが目立っている。その他のエリアは、都下13棟・5165戸、神奈川県26棟・1万1619戸、埼玉県13棟・4018戸、千葉県13棟・5771戸。完成予定年次別では20年34棟・1万4062戸、21年25棟・8602戸、22年21棟・7840戸、23年32棟・1万2612戸、24年以降65棟・3万8409戸となっている。76年から19年までに竣工したのは904棟・25万9931戸。

一方、近畿圏は28棟・9242戸が建設・計画中となっている。内訳は大阪市内15棟・5596戸、大阪府下6棟・2023戸、兵庫県5棟・1260戸、滋賀県1棟・265戸、和歌山県1棟・98戸。完成年次別では20年6棟・1368戸、21年9棟・3017戸、22年3棟・2157戸、23年6棟・1690戸、24年以降4棟・1010戸。その他の地区では、福岡県10棟・3161戸、北海道7棟・1975戸、愛知県11棟・1781戸など53棟・1万2333戸が建設・計画中である。

50階建て以上の超・超高層も複数の計画が進行中だ。65階建てが新宿区西新宿3丁目と虎ノ門5丁目で計画中など、首都圏で18件・25棟、近畿圏で2件・2棟、広島県と北海道でそれぞれ1件・1棟の50階以上の超・超高層プロジェクトが進行している。

(提供:日刊不動産経済通信)

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