20年上半期のマンション市場動向・首都圏の発売は44.2%減
2020年07月16日
不動産経済研究所は15日、首都圏と近畿圏の今年上半期(1~6月)のマンション市場動向をまとめた。首都圏の上半期の供給戸数は7497戸で、前年同期の1万3436戸に比べ5939戸(44.2%)減と大幅に減少し、2年連続のマイナスとなった。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、モデルルームの営業を自粛していたことが大きく影響し、1973年の調査開始以来初の1万戸割れとなった。
地域別の供給戸数は、東京都区部3845戸(前年同期比29.6%減)、都下761戸(403.5%減)、神奈川県1562戸(53.1%減)、埼玉県498戸(74.8%減)、千葉県831戸(40.1%減)と、全てのエリアが2ケタ減となり、なかでも神奈川県と埼玉県は5割以上落ち込んでいる。都区部のシェアは51.3%で前年同期比10.6ポイントアップ。東京都全域では4606戸、シェア61.4%で、前年同期と比べ戸数は2139戸の減少となり、シェアは11.2ポイントアップしている。
初月契約率の平均は68.3%で、前年同期比1.8ポイントアップしたものの、上半期としては5年連続の60%台となっている。累積契約率は76.2%で、前年同期比2.7ポイントダウンしている。
価格動向をみると、戸当たり平均価格は6668万円で前年同期比8.7%上昇、m2単価も103.1万円で13.7%上昇と、いずれもアップしている。上半期としては平均価格、単価ともに8年連続の上昇で、ともに調査開始以来の最高値となっている。
エリア別の平均価格と単価はそれぞれ、都区部8190万円、132.4万円(前年同期比7.1%上昇、10.7%上昇)、都下5449万円、81.1万円(3.4%下落、0.7%上昇)、神奈川県5150万円、79.3万円(2.9%下落、2.5%上昇)、埼玉県4929万円、72.9万円(1.6%上昇、6.1%上昇)、千葉県4639万円、63.3万円(3.4%上昇、4.8%上昇)と、都区部、埼玉県、千葉県が平均価格、単価ともに上昇している。
6月末時点の在庫は7389戸で、前年同月末比49戸の減少。6月末時点の在庫としては6年ぶりに減少している。
なお、下半期の供給戸数は1万2500戸前後となる見通しで、前年同期の1万7802戸と比べると29.8%減となる予測。20年年間の戸数は約2万戸と、19年の3万1238戸を大幅に下回る見込み。
(提供:日刊不動産経済通信)
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