9月マンション市場動向・首都圏の発売は5%増、契約率73.4%
2020年10月21日
不動産経済研究所は20日、9月の首都圏マンション市場動向を発表した。供給戸数は前年同月比5.0%増の2477戸で、2カ月ぶりに増加した。初月契約率は16.6ポイントアップの73.4%となり、6月以来3カ月ぶりに70%台に乗せた。
9月の供給は154物件・2477戸で、前年同月の181物件・2359戸に対して物件数は27件下回ったものの、戸数は118戸上回った。エリア別にみると、都区部、都下、埼玉県が落ち込んだ一方、千葉県が334.1%増と大きく伸ばしたほか、神奈川県も3.3%増と増加した。
供給戸数に対する契約戸数は1819戸で、初月契約率は73.4%。エリア別では、埼玉県が45.8%と低迷したのに対して都区部が76.1%、神奈川県が79.7%、千葉県が77.3%と3エリアが70%を上回った。戸当たり平均価格は5812万円で前年同月比3.0%下落、m2単価も87.7万円で3.9%下落といずれもダウンした。平均価格は2カ月連続、単価は9カ月ぶりの下落。専有面積は66.29m2で1.0%拡大している。
即日完売物件は3物件・167戸(シェア6.7%)、フラット35登録物件戸数は2296戸(92.7%)。9月末時点の在庫は6449戸で、前月末比で409戸減少している。なお、10月の供給は2500戸前後が見込まれる。
20年度上半期(4~9月)の供給戸数は8851戸となり、前年同期比26.2%減少した。緊急事態宣言によって4、5月の供給が大きく落ち込んだことによって、年度上半期としては92年の1万357戸を下回り過去最少の供給となった。
エリア別では、都区部3724戸(前年同期比33.9%減)、都下823戸(33.7%減)、神奈川県1953戸(24.7%減)、埼玉県988戸(29.5%減)、千葉県1368戸(21.0%増)となっており、増加したのは千葉県だけだった。初月契約率の平均は70.2%で5.6ポイントアップ、年度上半期としては5年ぶりに70%を突破した。
平均価格は6085万円(1.3%上昇)、㎡単価は93.1万円(3.3%上昇)と、いずれも年度上半期としては2年連続の上昇となった。
(提供:日刊不動産経済通信)
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