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国土交通省、所有者不明土地法を年内見直し

2021年08月03日

国土交通省は、第42回国土審議会土地政策分科会企画部会をこのほど開催し、「所有者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法(所有者不明土地法)」の見直しの議論を本格化した。同部会での今後のスケジュールを提示。21年12月末に所有者不明土地法の見直しの部会とりまとめを行った後、22年の通常国会に改正法案を提出する方針だ。

6月7日に関係閣僚会議で決定された「所有者不明土地等対策の推進に関する基本方針」では、所有者不明土地法の見直しの具体的な内容として、

①地域のニーズを踏まえた地域福利増進事業の拡充(地域の防災・減災に資する設備や再生可能エネルギーの地産地消等に資する設備の整備など)や使用権の上限期間の延長等

②管理不全土地の所有者による適正管理を図るための行政的措置(指導・勧告・命令・代執行等)を可能にする仕組み

③民法の管理不全土地管理制度の地方自治体等による活用を可能とする特例

④低未利用土地の利用ニーズのマッチング・コーディネートや土地所有者に代わる管理などの機能を担うランドバンク制度創設

などが挙がっている。

同部会では、地方自治体に関連のアンケートを行っており、結果を次回の9月16日に報告する。11月中旬に部会とりまとめの骨子を作成し、12月中旬頃にとりまとめの本文を仕上げる。

今回の同部会では、地籍調査の迅速化に向けた対応についても報告があった。20年の国土調査法等の改正で、自治体が地籍調査の際に土地所有者を探索する場合、探索の手段として固定資産税課税台帳等が利用可能になった。20年度に所有者探索を行った地区1593地区のうち、約86%の1365地区で固定資産課税台帳等が活用された。

(提供:日刊不動産経済通信)

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