21年のマンション市場動向・首都圏
2022年01月26日
不動産経済研究所は25日、「2021年の首都圏マンション市場動向」を発表した。年間総供給戸数は3万3636戸で、前年の2万7228戸に比べ6408戸、23.5%の増加となった。2年ぶりの3万戸台となり、19年の3万1238戸を上回った。
エリア別の供給実績は、都区部1万3290戸(シェア39.5%)、都下2921戸(8.7%)、神奈川県8609戸(25.6%)、埼玉県4451戸(13.2%)、千葉県4365戸(13.0%)。
減少したのは都下のみで、都区部、神奈川県、埼玉県は2ケタ増と大きく伸ばした。都区部のシェアは前年の40.1%と比べると0.6ポイントのダウン。東京都全域では前年比14.5%増の1万6211戸となり、シェアは48.2%だった。
売れ行き面では、初月契約戸数の合計が2万4648戸で月間契約率の平均は73.3%。前年(66.0%)比では7.3ポイントアップし、15年以来6年ぶりの70%台となった。
エリア別では都区部、都下、神奈川県、埼玉県が70%台、千葉県は80.3%と80%台に乗せ、すべてのエリアが好調な売れ行きを示した。累積の契約戸数は2万9617戸で累積契約率は88.1%となり、前年(78.5%)を9.6ポイント上回っている。
価格面をみると、戸当たり平均価格は6260万円で前年比2.9%の上昇。m2単価も93.6万円で1.2%の上昇となった。平均価格は3年連続、単価は9年連続の上昇で、いずれも90年(6123万円、93.4万円)を上回って最高値を更新した。
エリア別では都区部と埼玉県が平均価格、単価ともに上昇している。億ションの発売は2760戸で、前年(1818戸)に比べ942戸、51.8%の増加。最高額は「パークコート神宮北参道 ザ タワー」(東京・渋谷区)の13億7000万円だった。
21年末の在庫は6848戸で、前年末比2057戸の減少。年末在庫が減少したのは3年連続。即日完売は1347戸(シェア4.0%)、フラット35登録物件戸数は3万917戸(91.9%)だった。
なお、22年の供給は神奈川県以外のエリアが増加、首都圏全体では前年比1.1%増の3万4000戸前後となる見込みである。
(提供:日刊不動産経済通信)
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