【2021年】全国マンション市場動向
2022年02月25日
不動産経済研究所は24日、21年の全国マンション市場動向を発表した。昨年1年間の全国における民間分譲マンション供給戸数(首都圏の投資用ワンルームマンション、定期借地権マンション等は含まない)は7万7552戸で、前年の5万9907戸に比べ1万7645戸(29.5%)の増加となった。増加したのは3年ぶりで、2年ぶりに7万戸台に回復した。
発売総額は約3兆9665億円で、市場規模は前年の約2兆9780万円に比べ33.2%、9885億円の増額となった。
圏域別の発売状況をみると、首都圏3万3636戸(前年比23.5%増、全国シェア43.4%)、近畿圏1万8951戸(24.7%増、24.4%)、東海・中京圏7481戸(38.9%増、9.6%)、北海道1629戸(41.9%増、2.1%)、東北地区1605戸(36.2%増、2.1%)、首都圏以外の関東地区1771戸(132.1%増、2.3%)、北陸・山陰地区659戸(19.0%増、0.8%)、中国地区2454戸(51.1%増、3.2%)、四国地区1036戸(0.2%増、1.3%)、九州・沖縄地区8330戸(43.7%増、10.7%)となっており、全エリアで増加している。
首都圏の供給内訳は、東京都1万6211戸(前年比14.5%増)、神奈川県8609戸(54.1%増)、埼玉県4451戸(32.2%増)、千葉県4365戸(5.9%増)で、東京都、神奈川県、埼玉県が大幅に増加。近畿圏は大阪府1万426戸(14.7%増)、兵庫県5251戸(54.3%増)、京都府2109戸(52.4%増)、奈良県208戸(60.3%減)、滋賀県848戸(39.7%増)、和歌山県109戸(42.3%減)と、奈良県と和歌山県以外は増加した。地方中核都市は札幌市1607戸(40.4%増)、仙台市878戸(40.7%増)、名古屋市5513戸(43.2%増)、広島市1181戸(52.0%増)、福岡市3023戸(53.9%増)で、全都市が4割以上の増加となった。
22年の発売見込みは全国で約7.5万戸、21年比で約2500戸、3.3%減の見込みである。圏域別では首都圏3.4万戸(21年比1.1%増)、近畿圏1.85万戸(2.4%減)、東海・中京圏0.7万戸(6.4%減)、九州・沖縄地区0.8万戸(4.0%減)など。首都圏は増加するものの、その他のエリアの多くは減少する見込みである。
21年の全国マンションの分譲価格は戸当たり平均価格が前年比2.9%上昇の5115万円、㎡単価が3.4%上昇の78.4万円となった。平均価格は5年連続、単価は9年連続の上昇で、いずれも5年連続で最高値を更新している。
圏域別では、首都圏は平均価格が前年比2.9%上昇の6260万円、m2単価は1.2%上昇の93.6万円で、平均価格は3年連続、単価は9年連続の上昇となった。
近畿圏は平均価格が9.1%上昇の4562万円、単価が8.7%上昇の75.1万円で、平均価格は4年連続、単価は9年連続の上昇だった。
地方主要都市の平均価格は、札幌市5026万円(前年比28.3%上昇)、仙台市4535万円(8.0%下落)、名古屋市3605万円(12.3%下落)、広島市4363万円(3.2%下落)、福岡市4095万円(2.9%上昇)と、札幌市と福岡市が上昇している。
(提供:日刊不動産経済通信)
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