22年の平均値と中央値の差は820万円
2023年06月09日
不動産経済研究所は8日、首都圏の新築分譲マンションについて、戸当たり価格と専有面積の中央値と平均値を比較した。中央値(MEDIAN)とは、価格を順番に並べた際にちょうど真ん中となる値で、平均値と比較して超高額住戸などの供給の影響を受けにくい指標とされる。
22年に発売された首都圏の戸当たり価格の中央値は5468万円で、前年比188万円、3.6%の上昇となった。平均値は6288万円で、その差は820万円。前年は中央値と平均値との差が980万円にまで拡大していたが、22年はその差は160万円縮小した。
価格を年度ベースでみると、今年3月に都心部で高額住戸の供給が多数あったことから、中央値と平均値の差が急拡大している。
22年度(22年4月~23年3月)の戸当たり価格の中央値は5432万円で、前年度比54万円、1.0%の上昇にとどまったのに対して、平均値は8.6%アップの6907万円と大幅に上昇。前年度は982万円だった中央値と平均値の差は1475万円にまで広がっている。
専有面積をみると、22年年間は中央値が68.82m2で前年比0.9%縮小、平均値は66.12m2で1.1%縮小と、いずれも縮小しており、その差は2.70m2と僅かながら拡大した。
年度ベースでは、22年度の面積の中央値は68.70m2で前年度比0.4%の縮小、平均値も66.47m2で0.4%縮小しており、その差は2.23m2とほぼ横ばいだった。
今後のマンション価格は都心やその周辺部で大型タワーマンションの発売が数多く控えていることから高値傾向が続き、中央値と平均値の差も1000万円を維持する可能性が高い。
一方で専有面積については「HARUMI FLAG」のタワー棟を除く住戸の供給がまもなく終了することから、再び中央値と平均値の差が拡大することも考えられる。詳細は本社ホームページで公開している。
(提供:日刊不動産経済通信)
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