住宅ローン減税「影響した」世帯が減少
2023年11月09日
不動産流通経営協会(FRK)は8日、23年度の「第28回不動産流通業に関する消費者動向調査」の結果を公表した。
消費者動向は、住宅ローン減税制度を「利用した、またはを利用する予定」という回答は84.3%(22年度比1.5ポイント減)だった。一方で、同制度が住宅購入に「影響した」とする世帯は、78.5%(9.3ポイント減)と減少した。
また、初めて実施した「マンション購入と結婚・出産に関する調査」の結果も公表。FRKは「広さに関係なく、20歳代の若年期のマンション購入が、結婚・子どもの誕生といったイベントにつながる可能性が高い」とみている。
消費者動向の調査では、住宅購入の平均価格は、新築戸建てで5547.5万円、新築マンションは5892万円、既存戸建てが4692.3万円、既存マンションでは4952.2万円だった。
住宅購入に利用した民間ローンの金利タイプは、「変動金利型」82.8%(0.6ポイント減)だった。
また、購入資金の特徴は、住宅の買い替えを行った世帯で「前住居の売却金」の平均額が、新築住宅購入者で4026.5万円(793.6万円増)、既存住宅購入者も2830万円(310.1万円増)と増加がみられた。
買い替えによる売却差額は、57.3%(1.1ポイント減)で利益が発生。築20~25年の物件でも、過半数で利益が出ていた。
結婚や子どもの誕生に関する調査では、20歳代時点でマンションを購入した場合、その後の子どもの誕生率は50m2未満は45.6%、50m2以上で39.4%だった。
30歳代前半、同後半、40歳代のいずれも、購入後の子どもの誕生率は30%を下回った。調査では、マンション購入が資産形成の一助となり、その後のライフイベントの発生しやすさにつながる可能性を指摘した。
(提供:日刊不動産経済通信)
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