不動産流通推進センターは、1月に全国の指定流通機構（レインズシステム）に成約報告があった売買の取引事例のうち、既存住宅の動向をこのほど公表した。

中古マンションの成約価格は3857万円（前年同月比12.12％増）、成約m²単価は58.44万円（10.49％増）でそれぞれ2ケタ上昇の大きな伸びだった。前年同月を上回ったのはともに44カ月連続。

成約件数は5069件（5.41％増）で5カ月連続の増加。中古戸建住宅は、成約価格が2629万円（2.01％減）で3カ月連続の前年割れ。成約件数は3024件（14.37％増）で2ケタ増。

中古マンションのエリア別の成約価格は、首都圏の4948万円（14.25％増）を始め、北海道や中国など5エリアが2ケタ増だった。九州・沖縄の2620万円（9.72％増）と北陸の2013万円（8.99％増）も10％に近い上昇で、近畿圏は2929万円（5.74％増）だった。前年割れは、北関東・甲信越で2264万円（2.12％減）と四国で1530万円（17.56％減）。

成約件数は、九州・沖縄のみ363件（30.11％増）と大幅な増加で、首都圏の2642件（5.68％増）を始め6エリアの増加幅は2％台から6％台だった。減少した4エリアのうち、北陸の22件（35.29％減）と四国の34件（10.53％減）が2ケタ減となった。

中古戸建住宅の成約価格は、首都圏で3929万円（0.98％増）のほぼ横ばいを始め、四国の1590万円（21.84％増）以外は、変動幅が6％台以内にとどまった。成約件数は、880件（0.90％減）と若干の減少だった首都圏以外のエリアは前年同月を上回った。北陸の71件（82.05％増）や中部圏の280件（24.44％増）を始め2ケタ増が6エリアだった。

（提供：日刊不動産経済通信）