23年の平均と中央値の差は2003万円
2024年04月03日
不動産経済研究所は2日、首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の新築分譲マンションの戸当たり価格と専有面積の中央値を集計して、その平均値との比較を行った。中央値(MEDIAN)とは、価格を順番に並べた際にちょうど真ん中となる値で、平均値と比較して超高額住戸などの供給の影響を受けにくい指標とされる。
23年(1~12月)の首都圏の戸当たり価格の中央値は6098万円と、前年(5468万円)比では630万円、11.5%の上昇となった。平均値は8101万円で、その差は2003万円。前年の中央値と平均値の差は820万円だったことから、その差は1183万円も拡大している。
東京23区の戸当たり価格をみると、23年の中央値は前年比18.9%、1302万円アップの8200万円。平均値は39.4%、3247万円アップの1億1483万円で、その差は3283万円となった。
23区の平均値と中央値の差は20年に1120万円となると、22年までは1000万円台で推移していたものの、23年には都心エリアで超高額住戸が積極的に供給されたことよって平均値が大きく押し上げられ、その差が一気に拡大した。
今後も都心やその周辺部では高額物件や大型タワーの発売が数多く控えていることから、戸当たり価格は高値傾向が続き、23区内の中央値と平均値の差も2000万円から3000万円程度で推移する可能性が高い。
首都圏の専有面積をみると、23年は中央値が68.42m2で前年比0.6%縮小したのに対して平均値は66.10m2で0.03%の縮小にとどまっており、その差は2.32m2に接近している。
専有面積については今後もグロス価格の抑制で縮小傾向が続くものの、都心部を中心に100m2を上回る住戸の供給が目立っていることから、中央値と平均値の差が一段と縮小することも考えられる。詳細は本社ホームページで公開している。
(提供:日刊不動産経済通信)
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