23区9月マンション、供給減8カ月続く
2024年10月30日
不動産経済研究所は東京23区の9月の新築分譲マンション需給動向をまとめた。
供給戸数は614戸と前年9月に比べ200戸余り減少。昨夏から東京都内の着工戸数が前年実績を下回り続けていた影響もあり、前年の供給戸数を8カ月連続で割った。
一方、戸当たり平均価格は1億775万円と前年同月比で約2割上昇。高騰する建築費が物件価格を押し上げる傾向が続いている。新たに売り出される物件が少ないことなどが響き、初月契約率は56.0%と低調だった。
9月に供給された614戸の価格帯の内訳をみると、1億円台が201戸(前年同月218戸)、2億円台が27戸(11戸)、3億円以上が5戸(0戸)など。2億円以上の住戸の供給が増えている。月島や新宿、池袋などで高額住戸を含む期分け販売が相次いで始まり、平均価格を底上げした。
一つの物件を複数の期に分け、値下げをせずに腰を据えて売る傾向が大手デベロッパーを中心に強まっている。この動きを反映してか、供給戸数全体に占める億超え住戸のシェアは、前年9月の27.5%に対し今年9月は37.9%と10ポイント高まった。
当月に1期販売が始まったのは7物件(267戸)と、前年9月の11物件(395戸)よりも少ない。期分け販売も34物件と前年同月に比べ12物件減った。1件の販売で100戸を超えたのは1物件のみだった。在庫数は前月の2006戸、前年9月の1883戸に対し2090戸と増加基調だ。
区ごとの供給戸数は、多い順に江戸川区188戸、練馬区124戸、足立区59戸など。千代田、港、墨田、目黒、大田、葛飾の6区は供給がなかった。平均価格は新宿区が首位で2億7478万円だった。
(提供:日刊不動産経済通信)
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