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不動産価格の話題

2024/04/05vol.323不動産価格

野村不動産ソリューションズ実勢調査による2024.4.1時点の首都圏「住宅地価格」の動向

野村不動産ソリューションズが3か月ごとに実施している「住宅地価格調査」から、その概要を報告いたします。

本報告は、「野村の仲介+(PLUS)」各店舗の営業エリアにおいて、調査地点を選択し、通常取引を想定して実勢価格を査定したものの要約です。
調査地点は限定されたエリアから抽出したものですので、本報告書の数値は都県全体の変動率を表すものではありません。

なお、「中古マンション価格」は『マンションデータPlus』にて、推定相場価格や周辺エリアの相場情報をご覧いただけます。


首都圏の住宅地価INDEXは15四半期連続の上昇。首都圏の上昇率は縮小も、東京区部・都下は高い上昇率を維持しています。

首都圏の変動率は+0.6%で、2020年第4四半期以降、15四半期連続で上昇しています。調査地点の動きを見ると、値上がり地点の減少と横ばい地点の増加により、上昇率は弱まりつつあります。

東京区部

 東京区部の変動率は+1.0%となりました。2020年第4四半期以降、15四半期連続で上昇し、高い上昇率を維持しています。調査地点の動向をみると、値上がり地点の増加により、価格が持続的に上昇している傾向が窺えます。
 都心5区では、千代田区・中央区・新宿区を中心とした価格上昇が続いていますが、渋谷区では上昇地点が減少しました。渋谷区隣接の目黒区・品川区・中野区世田谷区においても上昇地点が減少し、杉並区では下落地点が増加しました。一方、台東区・江東区・足立区・葛飾区の地点では上昇地点が増加しています。土地の在庫および新規供給の不足が続いていることが、価格上昇に影響しているようです。

東京都下

 東京都下の変動率は+1.2%となり、上昇幅が拡大しました(前回+0.8%)。特に都心部に近い武蔵野市・三鷹市で価格上昇が続いており、狛江市・西東京市は上昇に転じました。また、郊外部の府中市・立川市・八王子市でも再び価格上昇が見られ、高騰感が増しています。一方で、前期に上昇が顕著だった中央線沿線の小金井市・国分寺市・国立市では、上昇から横ばいに転じ、その他のエリアでは横ばいとなっています。なお、建築費の上昇に加え土地価格の高騰によりニーズが減退し、在庫が増加しているエリアもあるようです。

神奈川県

 神奈川県の変動率は+0.1%となりました。住環境の良好な横浜市港北区(日吉)・横浜市青葉区(たまプラーザ)等の地点で上昇しましたが、横浜市港南区(上永谷)の地点で、引き続き下落が見られました。優良物件は相場以上の価格で取引されるケースも見受けられますが、引き続き在庫が増加傾向にあります。

埼玉県

 埼玉県の変動率は+0.5%となり、上昇率が縮小しました(前回+1.2%)。戸田市・さいたま市南区(武蔵浦和)では価格の上昇が続いていますが、前期に上昇した、さいたま市大宮区(大宮)・川口市は横ばいに転じました。優良物件の成約単価は上昇している一方、駅距離がある物件の価格改定が目立っています。

千葉県

 千葉県の変動率は+0.4%となり、大幅に上昇率が縮小しました(前回+1.6%)。つくばエクスプレス沿線の柏市・流山市の地点で価格上昇が続き、取引は活発です。一方、前回まで3四半期連続で上昇していた船橋市と浦安市の地点が横ばいもしくは下落に転じるなど上昇地点が減少し、価格上昇傾向は弱まりつつあります。

調査地点数:住宅地169

※調査方法について

【関連リンク】
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企画・編集:野村不動産ソリューションズ株式会社 流通事業本部 営業企画部 企画課

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