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不動産価格の話題

2025/01/10vol.326不動産価格

野村不動産ソリューションズ実勢調査による2025.1.1時点の首都圏「住宅地価格」の動向

野村不動産ソリューションズが3か月ごとに実施している「住宅地価格調査」から、その概要を報告いたします。

本報告は、「野村の仲介+(PLUS)」各店舗の営業エリアにおいて、調査地点を選択し、通常取引を想定して実勢価格を査定したものの要約です。
調査地点は限定されたエリアから抽出したものですので、本報告書の数値は都県全体の変動率を表すものではありません。

なお、「中古マンション価格」は『マンションデータPlus』にて、推定相場価格や周辺エリアの相場情報をご覧いただけます。


首都圏の住宅地価INDEXは18四半期連続で上昇、東京区部、東京都下で上昇率が拡大しました。

首都圏の変動率は+1.0%で、2020年第4四半期以降、18四半期連続で上昇しています。特に東京都区部・東京都下・千葉での上昇が顕著で、首都圏全体の価格上昇を牽引しました。

東京区部

東京区部の変動率は+1.9%となり、上昇率は拡大(前回+1.3%)しました。住宅地価INDEXは2020年第4四半期以降、18四半期連続で上昇しています。調査地点の動向をみると、値上がり地点の増加により、価格上昇傾向が継続しています。都心5区では特に国内富裕層からの購入ニーズが旺盛で、高価格帯の新築戸建の販売が順調に進んでいます。都心周辺では、文京区・台東区・江東区のすべての地点で上昇し、世田谷区ではほとんどの地点で継続した上昇がみられました。一方で、品川区・目黒区・大田区の一部地点では下落しています。

東京都下

 東京都下の変動率は+1.1%となり、上昇率が拡大しました(前回+0.6%)。前期下落していた京王線沿線の2地点(柴崎、京王よみうりランド)も、都心ニーズが波及し、上昇に転じました。また、JR中央線沿線(吉祥寺、国立)でも上昇していますが、他エリアでは横ばいとなっています。住環境と生活利便性を重視するファミリー層からの需要が継続しており、特にJR中央線沿線では供給が追い付かない状況が続いています。

神奈川県

 神奈川県の変動率は+0.3%となりました(前回+0.4%) 。横浜市港北区(日吉)、川崎市麻生区(新百合ヶ丘)では価格上昇が継続しており、鎌倉市と横須賀市の地点でも上昇が見られました。下落地点は減少しましたが、横ばい地点の増加により上昇率が縮小しています。特に、マンション・土地戸建ともにミドルレンジ(3,000~5,000万円程度)の物件の動きが停滞し、価格改定が軒並み行われています。

埼玉県

 埼玉県の変動率は▲0.5%で、上昇地点がなく、すべての地点が横ばいまたは減少となり、17四半期ぶりに下落に転じました(前回+0.1%)。土地・戸建・マンションともに、駅から距離のある物件は売却が長期化し、特に建売業者の仕入れが慎重になっている傾向があります。

千葉県

 千葉県の変動率は+2.1%となり、大幅に上昇率が拡大しました(前回±0%)。中古戸建は取引件数、取引価格ともに上昇しています。都心部と比較した際の割安感から、顧客が流入している模様です。また、柏市(柏の葉)では土地区画整理事業地内における生活利便施設等の開発によって良好な住環境が形成され、住宅需要が増しているようです。

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調査地点数:住宅地169

※調査方法について

【関連リンク】
最新の「住宅地価格」実勢調査データ
マンションデータPlus

企画・編集:野村不動産ソリューションズ株式会社 流通事業本部 営業企画部 企画課

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