【7月】三大都市圏・主要都市別／中古マンション70ｍ2価格月別推移

7月首都圏前月比＋0.3％の3,684万円東京23区では各エリアとも軒並み上昇

大阪市中心部では力強い上昇にブレーキ
名古屋市中心部では再び3,000万円台を回復

2019年7月の首都圏中古マンション価格は、前月比＋0.3％の3,684万円と僅かに持ち直したが5月の水準を上回るまでには至らなかった。

都県別で見ると、東京都では区部での事例数が増加した影響から、＋2.2％の5,004万円と再び上昇した。千葉県でも＋1.0％の2,060万円と2ヵ月ぶりに上昇した一方で、神奈川県（－2.5％、2,837万円）や埼玉県（－1.6％、2,266万円）では築古事例が増えたことで、ともに価格水準を下げている。

近畿圏平均は今月も主要エリアが強含んだことで、前月比＋1.4％の2,355万円と3ヵ月連続で上昇した。大阪府では大阪市の他にも価格水準が比較的高い豊中市や吹田市などで事例数が増えており、府平均は＋0.7％の2,552万円と緩やかな上昇傾向を示している。また、兵庫県では神戸市が牽引する形で＋3.6％の2,092万円と前月から上昇率が拡大した。

中部圏平均は前月比＋0.3％の1,938万円、愛知県に関しては－0.2％の2,094万円と僅かだが下落傾向で推移しており、4月に2,107万円を記録して以降は上値が重くなっている。

【7月の主要都市別・中古マンション価格】

首都圏主要都市の中古マンション価格は、東京23区で前月比＋2.1％の5,573万円と3ヵ月ぶりに上昇し、4月に記録した最高値（5,550万円）を僅かに上回った。

また、平均築年数が若返った千葉市（＋3.0％、1,887万円）でも大きく反発し、5月と大差ない水準まで戻している。一方、横浜市（－2.0％、3,060万円）やさいたま市（－2.9％、2,693万円）では築古事例が増えたことで、ともに2％以上の下落となった。

近畿圏主要都市の価格は、大阪市で前月比－0.2％の3,278万円と反落し、2月以来の上昇傾向は一服となった。同市中心部では力強い上昇度合いにブレーキが掛かっており、それが市平均にも反映されたものとみられる。一方、神戸市では大半の行政区で築浅事例が増えて強含んでおり、市平均は＋6.4％の2,143万円と大幅に上昇している。

名古屋市では前月比＋0.2％の2,416万円と僅かに上昇したものの、動き自体に目立った変化は見られず、年初以来の安定傾向が依然として続いている状況にある。

【7月の各都市圏中心部・中古マンション価格】

都心6区は前月比＋1.0％の7,868万円で、6ヵ月連続の上昇となった。周辺エリアでもプラスを示したが、城南・城西エリアは5月の水準を上回るまでには至らなかった。

大阪市中心部では＋0.1％の4,359万円と僅かな強含みに留まったものの、前年同月比は依然として10％前後の上昇を示しており、中古マンションに対するニーズの高さ自体は維持している。

前月に年初来の最低値を更新していた名古屋市中心部だが、今月は＋1.5％の3,007万円と反発して3ヵ月ぶりに3,000万円の大台を回復している。

中古マンション価格と各指標の推移

東京23区

※「流通戸数」とは正味の在庫数であり、同月・同一住戸での重複事例を除外して算出しているため、これらを累計して算出する流通事例数を概して下回る。
※「価格改定シェア」とは、各月での中古マンション流通戸数のうち直近3ヵ月間において一度でも値下げを行った住戸の割合である。また、これら住戸において当該期間で最も高い売出価格と最も安い売出価格から「値下げ率」を算出している。