2020年3月の首都圏中古マンション価格は、価格水準が高い東京都の事例シェアが縮小したために、前月比-2.0%の3,748万円と再び下落した。
都県別で見ると、東京都では概ね横ばいの5,101万円となった一方で、神奈川県(+1.9%、2,914万円)や埼玉県(+2.0%、2,300万円)、千葉県(+1.0%、2,105万円)ではいずれもプラスを示しており、特に神奈川県や埼玉県では平均築年数の若返りに応じて上昇率も大きくなっている。
近畿圏平均においても主要エリアの事例シェアが減退した影響から、前月比+0.1%の2,444万円と僅かな強含みに留まった。大阪府(+0.3%、2,634万円)と兵庫県(+2.9%、2,200万円)ではともに平均築年数が若返っているが、上昇率には明確な違いが生じている。
中部圏平均は価格水準が高い愛知県の事例シェアが拡大したこともあり、前月比+2.3%の1,969万円と再び上昇して1月の水準を上回った。愛知県でも+0.7%の2,096万円とプラスに転じたが戻りは弱く、こちらは1月の水準を回復するまでには至らなかった。
首都圏主要都市の中古マンション価格は、東京23区で前月比+0.1%の5,673万円と僅かに続伸したが、前年同月比ともに2月と大差はない。横浜市(+1.7%、3,151万円)や千葉市(+1.2%、1,978万円)では平均築年数がやや若返ったこともあり、それぞれ1%以上の上昇を示した。一方、さいたま市では-0.3%の2,683万円と小幅ながら3ヵ月連続で下落している。
近畿圏主要都市の価格は、大阪市で前月比+1.2%の3,390万円と続伸し、前年同月比も5%台のプラスを維持している。一方、神戸市では+2.4%の2,281万円と比較的大きく上昇し、連続上昇も7ヵ月間まで伸ばしている。価格水準が高く5%前後の上昇率を示す東灘区や中央区で約40%の事例シェアを占めていることから、市平均が大幅に押し上がっている。
名古屋市では前月比+0.7%の2,389万円と再び上昇したものの、築浅事例が増加した割には戻りが鈍く、前年同月比は引き続きマイナスを示すこととなった。
都心6区は前月比+1.0%の8,282万円と上昇傾向を維持、城南・城西エリアでも再びプラスとなったことで2019年9月の最高値(5,515万円)に迫った。一方、城北・城東エリアでは引き続きの弱含みで上値が抑えられている。
大阪市中心部では平均築年数が1年以上も若返ったことで+3.2%の4,567万円と大幅に上昇し、2019年12月に記録した直近の最高値(4,564万円)を上回った。
名古屋市中心部でも事例の築浅化によって+1.7%の2,942万円と再び上昇したものの、戻りは限定的で前年同月の水準を下回る状況が続いている。
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※流通戸数・価格改定シェア・値下げ率の推移はこちらをご参照下さい
※「流通戸数」とは正味の在庫数であり、同月・同一住戸での重複事例を除外して算出しているため、これらを累計して算出する流通事例数を概して下回る。
※「価格改定シェア」とは、各月での中古マンション流通戸数のうち直近3ヵ月間において一度でも値下げを行った住戸の割合である。また、これら住戸において当該期間で最も高い売出価格と最も安い売出価格から「値下げ率」を算出している。
※「流通戸数」とは正味の在庫数であり、同月・同一住戸での重複事例を除外して算出しているため、これらを累計して算出する流通事例数を概して下回る。
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※「流通戸数」とは正味の在庫数であり、同月・同一住戸での重複事例を除外して算出しているため、これらを累計して算出する流通事例数を概して下回る。
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