【2020年1月】三大都市圏・主要都市別／中古マンション70m2価格月別推移

1月首都圏前月比－0.7％の3,716万円と3ヵ月ぶりに下落東京23区は小幅に続伸

大阪市中心部は反転下落名古屋市中心部は事例の築浅化で大幅上昇

2020年1月の首都圏中古マンション価格は、前月比－0.7％の3,716万円と3ヵ月ぶりに下落した。都県別で見ると、東京都では＋0.6％の5,063万円と引き続き上昇、埼玉県（＋0.8％、2,257万円）や千葉県（＋0.2％、2,067万円）でもプラスに転じたが前々月の水準には僅かに至らなかった。一方、神奈川県では－1.0％の2,848万円と下落に転じており、埼玉県と同じく前年同月の水準を下回る状況が依然として続いている。

近畿圏平均は価格水準が高い主要エリアの事例シェア拡大に伴い、前月比＋0.3％の2,408万円と上昇傾向を維持している。大阪府では大阪市で築古事例が増加した影響から、－0.9％の2,594万円と反動下落した。一方、兵庫県では神戸市が牽引する形で＋1.3％の2,143万円と再び上昇して最高値を更新するとともに、前年同月比の上昇率も2桁を記録した。

中部圏平均は前月比＋1.0％の1,957万円と引き続き上昇したものの、愛知県では－0.1％の2,126万円と僅かながら弱含んだ。

【1月の主要都市別・中古マンション価格】

首都圏主要都市の中古マンション価格は、東京23区で前月比＋0.5％の5,662万円と小幅ながら続伸、前年同月に比べて3％～4％程度の上昇率を維持している。対照的に、横浜市（－2.2％、3,070万円）やさいたま市（－0.4％、2,698万円）、千葉市（－0.5％、1,918万円）では築古事例の増加も影響して軒並み下落しており、さいたま市に至っては2019年7月以降前年同月の水準を下回る状況が続いている。

近畿圏主要都市の価格は、大阪市で前月比－3.6％の3,331万円と大幅に反動下落した。平均築年数が25.2年→26.2年と進んだ影響で、各築年帯のトレンド自体は依然として堅調さを保っている。また、神戸市では＋1.5％の2,225万円と5ヵ月連続で上昇、価格水準が高い中心部での事例増加も相俟って前年同月比の上昇率も非常に高い水準で推移している。

名古屋市では前月比＋1.4％の2,433万円と3ヵ月連続で上昇し、2019年9月に記録した最高値（2,439万円）に再び迫っている。

【1月の各都市圏中心部・中古マンション価格】

都心6区は前月比＋0.6％の8,154万円と上昇傾向で推移、前年同月比も周辺エリアとは一線を画している。城北・城東エリアでも続伸したが、城南・城西エリアではやや上値が重い展開となりつつある。

大阪市中心部では再び築古事例が増加した影響から、－2.4％の4,453万円と大幅に下落し、連続上昇も8ヵ月間でストップした。名古屋市中心部では事例の築浅化によって＋3.9％の3,049万円と3ヵ月連続で上昇し、2019年7月以来の3,000万円台の回復となったが、前年同月比は再びマイナスになるなどの弱さも見られる。

中古マンション価格と各指標の推移

東京23区

※「流通戸数」とは正味の在庫数であり、同月・同一住戸での重複事例を除外して算出しているため、これらを累計して算出する流通事例数を概して下回る。
※「価格改定シェア」とは、各月での中古マンション流通戸数のうち直近3ヵ月間において一度でも値下げを行った住戸の割合である。また、これら住戸において当該期間で最も高い売出価格と最も安い売出価格から「値下げ率」を算出している。