2020年2月の首都圏中古マンション価格は、価格水準が高い東京都の強含みや事例シェアが拡大した影響から、前月比+2.9%の3,824万円と再び上昇し、前々月の水準を上回った。
都県別で見ると、東京都(+0.8%、5,103万円)や千葉県(+0.8%、2,084万円)では引き続き上昇、神奈川県も+0.5%の2,861万円とやや持ち直している。また、埼玉県は唯一マイナスとなったものの-0.1%の2,255万円と下落率はごく僅かに留まっている。
近畿圏平均は大阪エリアが押し上げる形で、前月比+1.4%の2,441万円と連続上昇を5ヵ月間まで伸ばしている。大阪府では大阪市の事例が増えたために府平均は+1.2%の2,626万円と再び上昇したが、それ以外の主要な行政区では軒並み弱含みとなった。
一方、前月に最高値を記録していた兵庫県だが、今月は-0.2%の2,139万円と僅かに弱含んだ。中部圏平均は前月比-1.6%の1,925万円、愛知県では-2.1%の2,082万円とともに下落した。名古屋市での築古事例の増加もあり、圏域の中心部ほど下げ幅も大きくなっている。
首都圏主要都市の中古マンション価格は、東京23区で前月比+0.1%の5,666万円と僅かに続伸したが、前年同月比ともに大きな変化は見られない。
横浜市(+0.9%、3,098万円)や千葉市(+1.9%、1,954万円)では再び上昇した一方、さいたま市では-0.3%の2,691万円と引き続き弱含んでおり、前年同月の水準を下回る状況から脱し切れていない。
近畿圏主要都市の価格は、大阪市で前月比+0.6%の3,350万円と小幅ながら再び上昇した。前々月の水準を回復するまでには至らなかったが、正味トレンド自体は依然として堅調に推移している。一方、神戸市では+0.1%の2,228万円と僅かながら6ヵ月連続で上昇した。
事例シェアも価格水準が高い中心部が多くを占めている状況が続いており、前年同月に比べて大幅に上回った価格水準を維持している。名古屋市では築古事例が増加した影響もあり、前月比-2.5%の2,372万円と4ヵ月ぶりに下落し、前年同月比もマイナスに転じている。
都心6区は前月比+0.6%の8,203万円と小幅ながら上昇傾向を維持した。一方、周辺エリアではいずれもマイナスとなっており、東京23区内といえども"トレンドの二極化"が鮮明となってきている。
大阪市中心部では-0.6%の4,427万円と前月に引き続き下落した。築5年以内の事例では弱含みも見られるが、各築年帯の動きは総じて堅調さを保っている。
名古屋市中心部では前月の大幅上昇からの反動も相俟って、-5.1%の2,893万円と4ヵ月ぶりに下落に転じた。各築年帯では築年数が古い事例ほど強含みは限定的である。
※「流通戸数」とは正味の在庫数であり、同月・同一住戸での重複事例を除外して算出しているため、これらを累計して算出する流通事例数を概して下回る。
※「価格改定シェア」とは、各月での中古マンション流通戸数のうち直近3ヵ月間において一度でも値下げを行った住戸の割合である。また、これら住戸において当該期間で最も高い売出価格と最も安い売出価格から「値下げ率」を算出している。
※「流通戸数」とは正味の在庫数であり、同月・同一住戸での重複事例を除外して算出しているため、これらを累計して算出する流通事例数を概して下回る。
※「価格改定シェア」とは、各月での中古マンション流通戸数のうち直近3ヵ月間において一度でも値下げを行った住戸の割合である。また、これら住戸において当該期間で最も高い売出価格と最も安い売出価格から「値下げ率」を算出している。
※「流通戸数」とは正味の在庫数であり、同月・同一住戸での重複事例を除外して算出しているため、これらを累計して算出する流通事例数を概して下回る。
※「価格改定シェア」とは、各月での中古マンション流通戸数のうち直近3ヵ月間において一度でも値下げを行った住戸の割合である。また、これら住戸において当該期間で最も高い売出価格と最も安い売出価格から「値下げ率」を算出している。
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