【2022年12月】三大都市圏・主要都市別／中古マンション70ｍ2価格月別推移

12月首都圏前月比＋0.2％の4,819万円で再び強含み、神奈川県のみ反落
近畿圏では主要エリアの強含みで2ヵ月連続上昇中部圏でも堅調な推移

2022年12月の首都圏中古マンション価格は、前月比＋0.2％の4,819万円と僅かながら2ヵ月ぶりに強含んだ。

都県別で見ると、東京都は＋0.1％の6,408万円と再び強含んだことで10月の水準を辛うじて上回った。また、埼玉県（＋0.4％、3,022万円）や千葉県（＋1.8％、2,780万円）では上昇傾向を維持しており、前年同月に比べて1割以上も高い水準での推移が続いている。

一方、神奈川県では横浜市や川崎市などの主要な行政区が弱含んだ影響から、－0.5％の3,640万円と小幅ながら7ヵ月ぶりに反落した。

近畿圏平均は主要エリアで引き続き強含んだ影響から、前月比＋0.7％の2,909万円と2ヵ月連続で上昇した。大阪府では＋0.5％の3,140万円と小幅ながら前月に引き続き上昇、また兵庫県では＋1.4％の2,543万円と上昇度合いが強まっている。

中部圏平均は前月比＋0.8％の2,300万円、愛知県では＋1.0％の2,439万円と揃って上昇傾向で推移しており、前年同月比の上昇率を見ても6％台と高い水準を示している。

12月の主要都市別・中古マンション価格

首都圏主要都市の中古マンション価格は、東京23区で前月比－0.1％の6,941万円と僅かながら引き続き弱含みとなった。また、横浜市（－1.2％、3,792万円）でも3ヵ月ぶりに下落したが、10月の水準は上回っている。

この他、千葉市（±0.0％、2,416万円）では横ばい、さいたま市（＋2.2％、3,816万円）では比較的大きく上昇と、それぞれの主要都市で異なる動きを示している。

前年同月比を見る限り、価格水準が高く先行して上昇してきた東京23区や横浜市では上値が徐々に重くなりつつあるようだ。

近畿圏主要都市の価格は、大阪市で前月から横ばいの3,958万円と、4,000万円の大台を前に上昇度合いが鈍くなってきている。一方、神戸市では価格水準が高い東灘区や中央区での事例が増加した影響もあり、＋2.4％の2,560万円と5ヵ月連続で上昇した。

名古屋市では前月比＋0.8％の2,823万円と6ヵ月連続で上昇した。天井感の強まりが出始めている東京23区や大阪市に対して、高い水準での堅調な推移が続いている。

12月の各都市圏中心部・中古マンション価格

都心6区は前月比－0.3％の9,983万円と僅かながら15ヵ月ぶりに弱含んだ。都心部以外は城南・城西エリアで＋0.9％、城北・城東エリアで－0.1％と上昇一服する動きが散見され始めている。

水面下では東京23区の流通戸数は増加、価格改定シェアや値下げ率も拡大するなど、調整局面に向けた動きを強めている。

大阪市中心部では－0.6％の5,271万円と3ヵ月ぶりに下落、名古屋市中心部では＋0.2％の3,679万円と僅かに上昇したが10月の水準を回復するまでには至らなかった。

中古マンション価格と各指標の推移

東京23区

※「流通戸数」とは正味の在庫数であり、同月・同一住戸での重複事例を除外して算出しているため、これらを累計して算出する流通事例数を概して下回る。
※「価格改定シェア」とは、各月での中古マンション流通戸数のうち直近3ヵ月間において一度でも値下げを行った住戸の割合である。また、これら住戸において当該期間で最も高い売出価格と最も安い売出価格から「値下げ率」を算出している。