【2024年4月】三大都市圏・主要都市別／中古マンション70ｍ2価格月別推移

4月首都圏前月比－1.6％の4,606万円、上昇続く都心部でも格差拡大の動き
近畿圏では主要エリアの強含みで年初来の最低値から持ち直し中部圏では続落して下落率も拡大

2024年4月の首都圏中古マンション価格は、東京都の弱含みや事例シェア縮小が影響して前月比－1.6％の4,606万円と引き続きマイナスを示し、下落率自体も拡大した。

都県別で見ると、東京都では－1.4％の6,376万円と4ヵ月ぶりに下落した。また、埼玉県（－1.3％、2,873万円）や千葉県（－0.2％、2,696万円）は下落傾向で推移している。一方、神奈川県（＋0.1％、3,604万円）では僅かながらプラスとなったが2月の水準には届かなかった。

近畿圏平均は主要エリアが揃って強含んだことで、前月比＋0.5％の2,844万円と年初来の最低値から幾分か持ち直したが、前年同月の水準を下回る状況に変わりはない。

大阪府では大阪市をはじめ豊中市や吹田市が牽引する形で＋0.6％の3,045万円と2ヵ月ぶりに上昇した。また、兵庫県でも＋0.7％の2,477万円とプラスを示している。

中部圏平均は前月比－1.0％の2,217万円、愛知県では－1.2％の2,348万円と引き続き下落、下落率自体も拡大した。前年同月に比べて2％～3％程度下回る水準で推移している。

4月の主要都市別・中古マンション価格

首都圏主要都市の中古マンション価格は、東京23区で前月比－0.2％の7,231万円と僅かながら8ヵ月ぶりに下落した。また、今月はさいたま市（－0.6％、3,589万円）に加えて割安感が強く堅調に推移してきた千葉市（－1.0％、2,594万円）でもマイナスとなっている。

一方、前月に築古事例の増加で大きく価格水準を下げていた横浜市では＋0.7％の3,771万円と持ち直す動きが見られたものの、2月の水準を回復するまでには至らなかった。

近畿圏主要都市の価格は、大阪市で前月比＋0.8％の3,896万円と2ヵ月ぶりに上昇した。依然として前年同月を下回る状況は続いているが、下落率自体は徐々に縮小しつつある。

また、神戸市でも＋0.8％の2,649万円と2ヵ月ぶりに上昇、昨年の7月に直近の最高値を記録して以降は高水準にて安定した推移を見せている。

名古屋市では前月比－0.7％の2,725万円と引き続き下落し、2ヵ月連続で年初来の最低値を更新した。前年同月比の下落率は4％前後と掲出した主要都市の中でも比較的大きい。

4月の主要都市別・中古マンション価格

都心6区は前月比＋0.7％の11,588万円と15ヵ月連続で上昇、前年同月に比べて1割以上も高い状況が続いている。新宿区や文京区では天井感が強まっている一方で、それ以外の行政区では上値を試す動きが見られるなど、都心部でもトレンドや価格水準に大きな差が生じてきている。

大阪市中心部では＋1.6％の5,547万円と4ヵ月連続で上昇、前年同月と比べた上昇率も4％台まで拡大している。

また、名古屋市中心部では＋0.6％の3,620万円と幾分か持ち直したものの、緩やかな下落基調で推移している状況に変わりはない。と幾分か持ち直したものの、緩やかな下落基調で推移している状況に変わりはない。

中古マンション価格と各指標の推移

東京23区

※「流通戸数」とは正味の在庫数であり、同月・同一住戸での重複事例を除外して算出しているため、これらを累計して算出する流通事例数を概して下回る。
※「価格改定シェア」とは、各月での中古マンション継続流通戸数のうち直近3ヵ月間において一度でも値下げを行った住戸の割合である。また、これら住戸において当該期間で最も高い売出価格と最も安い売出価格から「値下げ率」を算出している。