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中古マンションの地盤と耐震性の関係は?

2011年7月11日

地震に対する強さは、建物だけでは決められません。建物が立つ「地盤」の良し悪しも重要です。鉄筋コンクリートのマンションの地盤はどうなっているのか、基礎構造はどうなっているのか、などについて解説します。

どんなに頑丈で立派な建物を作っても、地盤がしっかりしていなければ安心して住むことはできません。耐震性が高いかどうかは、目に見える地上部分だけでなく、地面の下に隠れた部分も関係するからです。

東日本大震災では、丘陵地の造成地での地盤崩壊、埋立地の液状化に伴う地盤沈下などによって、一戸建て住宅が傾くなど大きな被害を受けたケースが数多く報告されています。建物自体の破損は小さくても、斜めになった床の上では住み続けられないために、全壊扱いになった例もありました。一戸建てを選ぶときには、建物だけでなく、地盤の良し悪しを慎重にチェックすることが重要であることを、改めて思い知らされたといえるでしょう。

では、マンションの場合はどうでしょうか。結論からいうと、一戸建てほど神経質になる必要はありません。地盤の種類と、建物を支える基礎の構造を知れば、それが理解できるのではないでしょうか。

新しくできた住宅地は、あまり地盤が良くない?

まず、地盤にはどんな種類があるのかを押さえておきましょう。地盤のおおまかな分類は、地形や地層との関係で説明できます。図1のように、年代が古い地層ほど、地盤としては固くしっかりしたものになります。言い換えれば、山から海にかけて標高が低くなるほど、土砂が堆積した年代が新しくなり、地盤としては柔らかくなっていくわけです。

一般的な住宅の地盤としては、洪積層沖積層の2種類に分かれます。洪積層は約200万年前から2万年前までにできた地層で、良好な地盤と言われています。軟岩、締まった砂れき、固い粘土などで構成された丘陵地や台地です。関東地域では武蔵野台地が代表的です。いわゆる山の手などといわれる高台は、洪積層がベースになっているわけです。

沖積層は、2万年前より後にできた比較的新しい地層です。「何万年」という単位で「新しい」言われても、あまり実感が持てないかもしれませんね。しかし、46億円の地球の歴史からすれば、まだできたてのほやほや。十分に締め固められていない土砂が堆積しており、軟弱地盤とされています。低地や台地の間にある谷筋の周辺が、この沖積層です。

1980年に旧建設省が告示した規定では、図2のように3つに分類されています。軟弱な沖積層が深いほど、緩い地盤というわけです。軟弱地盤では、地盤が部分的に沈み込む「不同沈下」が起きたり、地震の際に揺れが増幅するおそれがあります。

液状化しやすい場所は、良好な地盤?

東日本大震災では、液状化による被害もクローズアップされました。液状化とは、地震の振動によって砂同士の結合が緩んでバラバラになり、水圧の高まった地下水と砂が混ざり合って泥水状になること。地上に泥水が吹き上がる「噴砂」と呼ばれる現象も発生します。

地盤が液状化すると、地割れ、地盤の沈下・陥没が発生。建物を支える力がなくなり、建物が沈みこんだり、マンホールが浮き上がったりします。上下水道、電気・ガスなどのライフラインの被害も受けやすくなりますから、建物の被害が小さくても、生活には支障が出るかもしれません。

液状化が起きやすいのは図3のような条件を満たした地盤です。地下水位が高い海辺や埋立地などの臨海部で起こりやすいのですが、内陸の河川流域や低湿地などでも起きる可能性があります。

やっかいなことに、液状化の条件になっている砂質土は、地震がなければ泥土や腐植土などに比べて安定した地盤とされること。重量の軽い一戸建てなら、十分に建物を支える力(地耐力)はあります。ところが、ひとたび液状化が起きると、地盤が不安定になってしまうのです。地盤の強さに加えて液状化の可能性についても、知っておく必要がありそうです。

「液状化予測図」などの調査データを公開する自治体も増えてきました。気になる方は調べてみましょう。

編集協力:AllAbout

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