不動産営業担当者を味方につけるには？

2014年1月30日

良い物件をスムーズに購入するには、不動産仲介の実力と経験を兼ね備えた営業担当者を自分の味方につけてサポートしてもらうのが一番。そこで、どうすれば信頼できる営業担当者に出会えるかを紹介します。

中古マンションを購入する場合、"正解"は必ずしも一つではありません。たくさんの選択肢の中から最終的にどの物件にたどり着くか、つまりゴールは、どの会社のどの営業担当者を通じて買うかによっても違ってきます。特に現在のように、中古市場が活発でたくさんの購入希望者が競合するような時期は、誰をパートナーにするか、"できる営業マン"を味方に付けられるか、によって満足度も大きく変わってくるでしょう。

マンションを買う人のニーズはさまざまです。価格・立地・プランといった物件の条件だけでなく、購入する動機・理由・目的は何か、家族構成や親御さんとの関係はどうか、特別な事情はないか、など多様な要素が絡み合ってきます。初めて購入する場合、買いかえの場合、相続対策や資産運用が絡むコンサルティングが必要な場合、それぞれに仲介業務の難易度も変わります。パートナー選びの第一歩としては、こうしたさまざまなニーズに応えられる人材が揃い、購入希望者（買主）にもっとも適した担当者を配置する組織体制を取っている会社を選ぶことが望ましいと思います。

それは必ずしも企業規模の大きさだけで決まるわけではありません。大手系列でも営業所によっては店長以下、若手営業マンが2～3人しかいないケースもあります。たまたま最初に電話を受けた営業マンが、なにがなんでも最後まで担当するという会社もあるようです。しかし、それでは買主のニーズに真に応えることはできないでしょう。

昔は、自分のニーズに合った対応をしてくれる会社かどうか、どんな人材がいるかをチェックするのは困難でした。企業姿勢のわからない不動産会社に直接訪問することにも不安があったようです。しかし最近では、一定の規模以上の不動産会社であれば、自社のホームページで、所属するスタッフのプロフィールを紹介しているケースが増えてきました。出身地や在籍期間、資格、得意分野、趣味やモットーなどを記載しているので、その会社や営業所にどんなスタッフが揃っているか、ある程度確認して選ぶことができます。

そのようにして、自分が希望するエリアに強い営業所のある会社を2～3社選び、実際に訪問して営業担当者の接客具合や店舗の雰囲気などをチェックします。

次に、自分のニーズに合った営業担当者と最短距離で出逢う方法をお教えしましょう。ズバリ、最初に「店長さん、お願いします」と指名するのです。店長が不在の場合は次席の管理職クラスの人でも構いませんが、彼に自分の希望条件に最もふさわしい担当者を付けてくれるように依頼します。

もし、特定のタワーマンションやヴィンテージマンションなどに絞って購入したいと思っているなら、単刀直入に「このマンションの取引実績の一番多い営業担当者をお願いします」と伝えます。個別マンションの指定がなければ「この希望エリアに一番詳しい担当者を付けてください」と依頼してみましょう。

そこでどんな対応をするかによって、その会社の企業姿勢を判断できるはずです。買主のニーズをろくに聞かずに手の空いているスタッフを付けようとしたり、「うちはみんな優秀です」と個別事情に合わせようとしない会社では、自分のニーズに合った担当と出会うのは難しいでしょう。

店長から推薦された営業担当者があまり若いと、「大丈夫かな」と不安に思う方もいるようです。しかし大手不動産会社であれば、入社2～3年目までに基本的な不動産取引の知識やスキルを身につけられる教育研修制度を設けているので、特に心配はいりません。むしろ若いほうがフットワークも軽く、一生懸命動いてくれるので好感が持てるという評価も少なくないのです。

取引成立後の顧客満足度アンケートで「最初は若くて頼りないと思っていましたが、彼に頼んで良かった」という回答もあります。年齢よりも、疑問や質問に的確かつ誠実に応えてくれるか、不安な気持ちを解消してくれるかなど、対応の仕方で判断したほうがいいでしょう。