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不動産営業担当者を味方につけるには?
2014年1月30日
ヒアリング力と提案力が、できる営業担当の条件?
よく「"できる営業担当"をつけてほしい」と頼まれることがあります。確かに、真にできる営業担当者をパートナーにつければ、欲しい物件にたどり着く近道になるでしょう。しかし"できる営業担当"といっても、接客スタイルや雰囲気はさまざま。饒舌で押しの強いタイプもいれば、控えめで聞き上手なタイプもいます。購入する方(買主)との相性もありますから、一概にどんなタイプがベストかは決められません。
雰囲気や営業スタイルは違っても、優秀な営業担当者に共通する要素が2つあります。1つは、ヒアリング力です。単に「駅から徒歩何分以内」とか「間取りは○LDK、××m2以上」などの項目を細かくたくさん聞き出せるということではなく、購入する動機、理由、目的など、深いところまで踏み込んで共感し、その方向性を共有できるかどうかが大切です。買主の気持ちの中では必ずしも明確でない条件を、一緒に整理することができるかどうか、ということです。
営業担当者の聞き出す内容が表面的な項目に留まり、買主の言葉を額面通りに受け取っているだけの場合、次から次へと物件を紹介するだけになってしまいます。買主もいろいろな物件を見ているうちに目移りして、最初の「目的」を見失って迷走してしまいます。
仮に「80m2以上の3LDK、築10年以内」という希望条件だったとして、機械的に条件を当てはめると「78m2の4LDK、築12年」は選択肢から漏れてしまいます。
しかし、その部屋が予算や立地では希望条件にかなっていた場合、選択肢から漏れたままで本当に良いのでしょうか。たとえば「1部屋潰して3LDKに間取り変更することができます。このマンションは柱の出っ張らない壁構造なので、空間的には80m2より広々感じるかもしれません。設備も新しくすれば築年の古さは気にならないのでは?」と説明すると、興味を示す買主もいるのです。買主が気づかない解決策をプロの視点から提案できるのが、優れた営業担当者といえるでしょう。
優秀な営業担当者の2つ目の条件は、"親身になれること"。不動産売買仲介のプロとしての知識やスキルを持ちながら、家族や友人に対するように、一緒にべストの住みかえをという姿勢や行動ですね。物件を探す局面だけでなく、売主の方と交渉となった場合なども、お客様の希望を最大限かなえるための提案をする。こうした姿勢を取れる営業担当者は、信頼感が厚く、安定して良い成績を上げていました。
できる営業担当が力を入れたくなるのはどんな人か?
"できる営業担当"ほど顧客とのコンタクトも多く、忙しいものです。そんな営業担当者の目を自分に向けさせ、自分のために最大限の力を発揮してくれるように誘導するにはどうしたらいいでしょうか。
1つは購入する意思を明確にして、購入意欲を示すことです。さらに一歩進んで「あなたから買います」と意思表示してくれると、心が動くのではないでしょうか。営業担当も人間ですから、それほど信頼を寄せてくれる人には、「この人の期待にこたえなければ」と思うものです。
また、誰もが欲しいと思うような物件は希望者が重なるものです。人気物件の売り情報は、いつ出るかわからない一方で、お客様である買主に連絡する時間帯には、営業担当は気を使います。ですから、大事な情報が出たときにすぐに連絡できるような関係を作ることもポイントになります。たとえば携帯電話の番号を伝えて、「○時から×時まではいつ電話をくれてもよい」とか「メールなら夜でも送信してほしい」というように言ってくれる方なら、安心してこまめに情報を伝えることができます。
2つ目は、資金的な裏付けを明確にすることです。自己資金は多いほうが良いですし、ローンの申し込み条件に適合するかどうかも大きなポイントとなります。たとえば、数ヵ月前に転職したばかりであることを最初は話してもらえず、売買の合意ができてから発覚して、ローン審査が通らずに契約が白紙になったケースがあります。事前にわかっていれば、対策が打てる場合もあります。個人情報でも、スムーズな取引に必要な内容はきちんと開示することが大切です。
逆に、何のために買うのか動機が曖昧だったり、希望条件は高いのに予算が相場より著しく低いなどは、物件の紹介やアドバイスがしにくく、また、漠然と「掘り出しものがないか」というのは、営業が最も困る要望です。不動産の価格は常に需給バランスで動いているもので、特に居住用の物件にいわゆる「掘り出し物」はありません。たとえば、「安い」にはそれなりの理由があるもので、購入動機や目的を教えていただけないと物件を紹介することは難しいでしょう。
以上のような点を参考に、ぜひ信頼できる相性の合う営業担当者を見つけてください。
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