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中古マンション最新トレンド
マンションを購入したいのに、契約できない理由
2014年3月 7日
言葉と本心にギャップがあると、ゴールは遠い
希望条件が明確でも、これは!という物件が見つからない人もいます。多くは、希望条件が現実のマーケットとかけ離れているのです。たとえば「○○駅限定で、築年数が浅くて、高層階の角部屋」や「駅徒歩5分以内で、間取りが4LDK以上の一戸建て」などは、物件そのものが少ない上に、買い手がイメージする予算感と実際に売りに出されている価格(相場)にギャップが大きいケースが多く見られます。
自分の希望条件と予算感がマーケットに合っているかどうかは、不動産情報サイトで物件を検索してみると、なんとなくわかります。もし、わからない、またはどの希望条件を譲っていいのかわからない場合でも、不動産会社に行ってそのことを伝えてみてください。実際にいくつか物件情報を紹介してもらったり、現地を見ることで、希望条件の考え方を少しずつ整理できることがあります。営業担当者は、その整理を客観的立場でサポートするためにいるようなものです。
なかには、全ての条件を満たす予算内の「掘り出しもの」があるはずと信じている人もいるようですが、残念ながら、住まいに掘り出しものはありません。広さなどの単純に計算できる部分、また、駅からの近さや開けた眺望など感覚的なことにもそれぞれに価値がつき、価格に反映されています。
また、「希望条件」と「本当に求めているもの」が実は一致していない場合もあります。以前、ガイドが担当したお客様に「港区限定で築10年以内」という条件で探していた人がいました。その条件に合った物件をいくつか紹介ましたが、どれも気に入らない様子でした。そこで「参考までに」と「渋谷区のリノベーション済み物件」を紹介したところ、気に入って購入したのです。
もし「港区」や「築10年以内」という言葉通りの条件にこだわって探していたら、購入することはできなかったでしょう。この方の場合は、ご本人の頭の中で描かれた「港区の住宅地のイメージ」に近ければ、渋谷区でもかまわなかったというわけです。また、「築10年以内」というのは「内装設備がキレイで使い勝手が良い状態」を想定していたため、築10年を超えていてもリノベーション済みでキレイなら問題なかった、ということにもなるでしょう。
「タワーマンション限定」で探していた人が「高台の低層マンション」を購入したケースもあります。これも、本当に求めていたのはタワーマンションという建物のタイプではなく、「目の前が開けた開放的な眺望」だったのです。
ここで説明したことは、「ネット検索の落とし穴」ともいえます。インターネットの不動産サイトで物件検索をするときには「こだわり条件」などを指定するのが一般的です。それによって膨大な数の物件から絞り込める点では非常に便利ですが、その条件にズバリ一致しない物件は検索結果から漏れてしまいます。実はその中に、欲しいものが隠れているかもしれません。
経験豊富な営業担当者なら、買い手自身が気づかない、あるいは言葉にできない本当のニーズを汲み取って、参考物件として提案してくれるはずです。その意味では、インターネットだけでなく、リアルな店舗で営業担当者からアドバイスや提案を受けることも有効でしょう。
夫婦の意見が合わないときは、妻主導が成功のカギ?
ここまでは、購入の意思決定者がひとりまたは、希望条件の方向性がまとまっている前提で話してきました。しかし、その限りではない場合もあります。ご夫婦で意見が一致していない時です。
たとえば、希望条件が「妻はマンション、夫は一戸建て」「妻は築浅、夫はヴィンテージマンション」など、正反対ということもあります。不動産会社の営業担当者が希望条件のヒアリングしている際に、目の前で喧嘩となったという話も耳にします。意見を統一しないまま探し始めると、両者それぞれの条件に合う物件を検討し、現地見学をすることになりますから、非常に時間がかかります。
ガイドの経験上、「妻が反対して夫が気に入っていた物件」よりも「妻が気に入って夫が反対していた物件」のほうが、契約に至るケースが多いです。理由ははっきりとはわかりません。ただ、夫は通勤利便性や資産価値などの経済的な面を重視するのに対して、妻は子どもの教育環境や交友関係、地域とのつながりなど、実際の暮らしに密着した視点で考える傾向はあります。最終的には、1ページ目で述べた、「住むための家」の視点で決めていると言えるかもしれません。
以上をまとめて考えると、本当の買いたい理由を軸にして、具体的な希望条件を明確に出し、夫婦・家族で意見を一致させてから探し始めることが、スムーズなマンション購入につながるといえるのではないでしょうか。
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