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中古マンション最新トレンド
タワーマンション「お買い得」住戸の見つけ方
2014年6月27日
タワーの低層階やペントハウスは、中高層マンションにないメリットが
新築分譲時の価格表は、中古物件の査定でも重要な資料になります。つまり、新築の価格設定の法則を応用すれば、リーズナブルな価格で満足度の高い中古物件に出遭える可能性もあるのです。たとえば、眺望よりも、タワーマンションの立地や共用施設の充実度、全体のプレミア感などを重視している人なら、高層階の住戸に比べかなり安く買えるのではないでしょうか。
横浜みなとみらい地区のように前面がすぐ海で、新たな建物ができる可能性がないタワーマンションでは、3~4階フロアでも、充分にオーシャンビューを楽しめるケースがあります。夜景や季節の変化も、上層階より感じられるかもしれません。
投資的な観点から見ると、タワーの低層住戸は、もっともキャピタルゲイン(売却益)が出やすく収益性が高いといわれています。というのも、タワーマンションの5階以下の低層住戸は、新築分譲時に集客を図るための目玉物件として、平均価格よりも大幅に低い価格設定がされていることが多いからです。
中古として売り出すときは、分譲時のそのような「目玉価格」としての評価ではなく、その地域の同じクラスの物件の相場で評価されます。そのため、割安な価格で購入して、相場通りに売れる可能性があるわけです。
ちなみに、富裕層の中には、1棟のタワーマンションの中で最高価格の、最上階のペントハウスを「割安」と見る方が増えています。これは、相続税対策の効果が大きいからです。マンションの相続税評価額は、土地の持ち分と建物面積で決まるため、階数や向きは関係ありません。そのため、1階北向き住戸とペントハウスの評価額の単価は同じとなります。評価額が低くて時価が高いマンションを手に入れることができるというわけです。
エレベーター管理方式の違いや、間取りにも注意
最後に、タワーマンションの住戸選びのヒントになる考え方を紹介しておきましょう。
一つめは、マンションで毎日必ず使用するエレベーターについてです。30~40階建てを超えるタワーマンションでは、低中高の各層向けにエレベーターを分ける「群管理」をしているケースが増えています。たとえば、33階建てで、1~10階、11~21階、22~33階に分かれているマンションがあるとしましょう。21階と22階では、分譲時の価格設定では1階分の格差しかないのが普通です。しかし、実際に生活してみると、わずか1階が大きな違いになります。
21階に住んでいると、途中にいくつもフロアがあるので、エレベーターは何度も停止する可能性が高くなります。特に朝の通勤時間帯には人が集中するので、20~11階の各フロアに停止することもあり得ます。対して、22階に住戸があれば、途中に停止階はありませんから1階までノンストップです。(ただし、33階から乗ってくるので定員オーバーで乗れないこともあるかもしれません)。
生活感覚や性格などによって、どちらが良いか分かれる、または、全く気にならない人もいるかもしれません。ただ、毎日のことですので、階数で迷った際のチェックポイントのひとつです。
また、タワーマンション選びでは、階数や向きだけでなく、間取りについても注意が必要です。一般的なマンションの場合は、南側のバルコニーに面してリビングダイニングと和室、北側共用廊下に面して洋室2室がある3LDKが標準的です。生活動線がすっきりした、使いやすい間取りです。このような間取りをたくさん作りやすいのが一般的なマンションともいえます。
これに対してタワーマンションの場合は、エレベーターなどの設備をコア(軸)として、それを取り囲むように住戸を配置することが多いのです。住戸部分は、パズルをはめ込むようにレイアウトが複雑になりがちです。ある住戸の間取りを良くしようとすると、隣の住戸にしわ寄せが来て、無駄なスペースのある間取りができてしまうことがあります。普通のマンションではあまり見かけないような、使い勝手が良くない住戸ができてしまうケースもあります。
大型のタワーマンションは総戸数が多いので、同じ時期に複数の住戸が売り出されていることがよくあります。それぞれの住戸について、実際の眺望や間取りの使い勝手の違いをよくチェックして選んでください。
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