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中古マンション最新トレンド
いま「買い時」ですか?ゆれ動く住宅購入検討者の意識
2014年9月 9日
金利の先高感が薄れ、金利タイプの選択も自由に
金利の先高感が薄れている状況は、「住宅ローン金利は今後どうなるか?」という質問への回答にも表れています(図3参照)。
「金利は上がっていくと思う」という回答は、昨年の景気浮揚期待感から1年前には7割近くに達していましたが、今回の調査では5割を下回っています。その一方で「ほとんど変わらない(現在の低金利が続く)」が4割近くに達しました。少なくとも金利に関しては、焦る必要はないと考えている人が増えていることがわかります。
アンケートでは、住宅ローンの金利タイプの選択についても質問しています。しかし、調査時点による違いはほとんどありません。ここ数年、「変動金利」と「全期間固定金利」が25%前後、「固定期間選択金利」が30%前後、「わからない」が残り20%程度の割合です。低金利の進行や金利先高感の弱まりなど、融資環境の変化があっても、金利タイプの選択行動には影響がないようです。
その理由の一つとして、現在の住宅ローンが、金利タイプの選択に関して自由度が高まっている点が挙げられます。変動金利から固定金利へ、またはその逆の切り替えがしやすくなっているのです。他行への借り換えについても同様です。「とりあえず、最も金利の低いタイプを借りておき、状況の変化が起きたら再検討すればいい」という考え方が強まっているのではないでしょうか。
「価格の先高感」は弱まっている? エリアによる違いに注意
不動産価格の見通しについてはどうでしょうか。
「今後、不動産価格はどうなると思いますか?」という質問に対して、「上がると思う」と回答する割合は、2年前(2012年)から増加を続け、次第に「物件価格の先高感」が強まっていました。しかし、今回の調査では前回より減少しています。反対に、減少を続けていた「横ばいで推移すると思う」の割合が増加しました。
ただし、不動産価格について考える際には、現在の不動産市場が物件とエリアによって異なる動きをしていることに注意してください。もっともわかりやすいのが「都心3区のタワーマンション」と「それ以外」です。
「都心3区のタワーマンション」は、価格が目に見えて上昇しても購入者が現れる状況です。その背景にあるのが、外国の投資家や投資法人の存在です。彼らは「世界的に見れば、まだまだ日本の不動産は割安」という感覚で、購入意欲は衰えていません。この傾向はまだしばらく続きそうです。こうしたニュースが新聞・テレビなどのマスメディアを賑わせ、不動産市場全体が活況であるかのようなイメージが広がっています。
しかし、「それ以外」の購入者層は、自分の住まいを探す日本人の実需層が中心です。大企業など一部を除けば、給料が上がっているわけではありませんから、購買能力は伸びていません。そのため、物件価格があまりにも上昇してしまうと、売れ行きが鈍ってきます。現実に、郊外の新築マンションの中には売れ残りが発生しているケースも出てきました。その結果「これ以上は価格が上がらないのではないか」と考える人が増えている可能性があります。
都心寄りで検討するか、郊外に目を向けるかによって、不動産価格の読み方を変える必要があります。希望エリアを想定しながら、参考にしてください。
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