不動産サイト nomu.com > 中古マンション > 中古マンション最新トレンド > 中古マンションの買い時・購入タイミング > チャンスを逃さない住まいの「買いかえ」戦略とは(1ページ目)
中古マンション最新トレンド
チャンスを逃さない住まいの「買いかえ」戦略とは
2015年3月25日
売り時と買い時、双方が両立する「買いかえ時」
住まいの「買いかえ」とひとことで言いますが、そこには「自宅を売る」「新居を買う」という二つの行為が含まれています。住まいの「売却」「購入」はどちらも大変な労力がかかりますが、仮住まいや資金繰りのことを考えると、なるべくタイミングを合わせて進めるのが望ましいでしょう。とはいえ、うまく一致させるのは簡単ではありません。
「買う」・「売る」どちらか一方であれば、それぞれ買い手に有利な「買い時」、売り手に有利な「売り時」を狙いたいと思うでしょう。しかし、買い手と売り手は相反する立場であるため、普通に考えると両方に有利な「買いかえ時」というのは成立しないように思えます。
価格相場の動きから見ても、「買い」と「売り」のベストなタイミングは異なっています(図1-a参照)。
たとえば、価格上昇トレンドの早期では早めに購入したほうが安く買え、少し待ったほうが高く売れますから、どちらかといえば「買主有利」「買い時」です。逆に、価格下降トレンドなら売却を急いだほうが高く売れ、後から買うほど安くなるので「売主有利」「売り時」でしょう。
ただし、これは価格相場のトレンドが同じ場合の話です。従来は住宅市場全体が、少なくとも首都圏程度の範囲は、同じトレンドで価格相場が動いていました。ところが現在は、首都圏のなかでもエリアによってトレンドが異なります。例えば東京都心では急速な価格上昇傾向であるのに対して、都内でも郊外の一部では値下がりしているエリアもあります(図1-b参照)。
この状況をうまく利用すると、「買うによし、売るによし」の「買いかえ時」となります。下降トレンドのエリアにある不動産を売り、上昇トレンドの新居に買いかえる場合です。この点では、現在は「買いかえ時」といってもいいかもしれません。
「売る」と「買う」どちらを先行させるべき?
皆さんの中には、現在も図1-aのような首都圏均一の市場だと思っている人も多いのではないでしょうか。「都心部で値上がりしているから、郊外でも価格が上がっている」と考え、「もっと待っていれば値上がりする」あるいは「強気の価格設定でも売れるはず」と期待しているかもしれません。実際には、待っていても値上がりが難しいエリアや、期待したほど高い金額では売れないエリアが存在します。
また、価格動向の違いはエリアによる格差だけでなく、同じエリア内でも発生しています。マンションの築年数や開発規模、ブランド力などによって、値上がりしている物件もあれば、横ばいの物件もあるのです。このような状況を見極めて、将来性の見込みにくい物件から値上がりが期待できる有望な物件へ、つまり「優良な資産への組み替え」というのもいま有効な選択肢といえるでしょう
こうした場合に注意しておきたいのは、優良資産の価格上昇スピードが急速であることです。買いかえでは、売却で受け取った代金を購入資金とすることが大半ですから、売却を先行して資金計画を確定してから購入する「売り先行」がセオリーです。しかし、現在の市況でこのセオリーにこだわっていると、購入チャンスを逃してしまうおそれがあります。状況に応じて戦術を変えることも必要です。
住宅ローンの金利が低い現在は購入能力が比較的高い状態にあり、ある程度の価格上昇にも追い付けます。そこで、現在の市況では「買い先行」で進めることも検討してみてもいいかもしれません。
「自宅がいくらで売れるか」の価格査定を受けて購入資金の目処をつけた上で、良い物件が見つかったら、売却が決まる前でも購入を決めてしまうのも間違いではないということです。新居の残金決済・引き渡しが売却前になってしまう場合は「つなぎ融資」を利用すれば、資金繰りのギャップを埋めることができます。
■買取保証付きの「つなぎ融資」で、じっくり売却活動が可能に
一般につなぎ融資と呼ばれるものは、住宅を建てる際などに利用する想定で説明されているWEBサイトなどが多いようです。今回のように買いかえで利用できる「つなぎ融資」にも、二つのタイプがあることに注意してください。
ひとつは、以前から一部の銀行やノンバンクなどが扱っているもので、自宅の売却相当額の短期融資を受けて、売却時に元金を一括返済するまでは利息支払いのみを行うタイプです。購入先の住宅ローン返済もスタートするので、二重ローンの状態になります。金利が高めで、年収基準も厳しくなるのが普通です。もし、長期にわたって自宅が売れずに返済期限が来てしまうと、資金繰りに行きづまってしまうおそれがあります。
もう一つは、不動産仲介会社がサービスとして提供しているものです。この場合は、融資だけではなく「買い取り保証」などのサービスを合わせて利用できることがポイントとなります。これは返済期限までに自宅が売れない場合、一定の金額で買い取るというもので、ローン破たんのおそれはありません。売れるかわからない不安も払しょくできるでしょう。
野村不動産アーバンネットの場合は、物件の担保力を基に融資額が決まるので、高齢者など収入の限られる人も利用できます。返済は売却時の全額一括返済のため、二重ローンにもなりません。※サービス内容は各仲介会社で異なりますので、良く確認してみてください。
こうした「つなぎ融資」を利用することによって、売却活動の幅が広がります。つなぎ融資の金利や手数料などのコストはかかりますが、売り急いで価格を下げる必要がなくなります。あせらずにじっくり構えて売却活動を進め、つなぎ融資のコスト以上に高く売れれば、最終的に損にはならないでしょう。
- 2018年4月時点の不動産価格動向を解説 (2018年5月27日)
- 中古マンションの現地見学の流れをレポート (2018年4月27日)
- 住みたい街、恵比寿・代官山・中目黒の中古マンション事情 (2018年3月28日)
- 30年後も「マンション価格が下がりにくい街」とは? (2018年2月27日)
- 「社長が住む街」が都心になった理由 (2018年1月26日)
カテゴリーから探す
- 不動産セミナーのお知らせ
- これから開催するセミナーのご案内《参加費無料》
- 不動産コラム
- 地価・税制・法律などについて様々な視点から解説・紹介をしています。
- 地価・マンション価格動向
- 当社の独自調査。
メディアにも多数取り上げられています。 - 不動産購入ガイド
- 物件購入に関するお役立ち情報をご紹介します。
- 不動産売却ガイド
- 物件売却に関するお役立ち情報をご紹介します。
- 不動産用語集
- 不動産にまつわる用語を幅広く集めました。
- 不動産ニュース
- 業界動向やトピックスなど、不動産のニュースをお届けします。