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チャンスを逃さない住まいの「買いかえ」戦略とは

2015年3月25日

価格相場が変動し地域格差が広がるなか、住まいの買いかえを検討している人は、どう判断し行動すればいいのでしょうか。市場動向も踏まえ、戦略的に「売る」「買う」方法を考えてみました。

強気の価格設定が通用するエリア、通用しないエリア

現在のような市況の下で買いかえる場合、重要なのは売却価格の設定です。前述したように、エリアや物件の条件によって価格動向は大きく異なります。売却する自宅がどの地域にあるのか、またどんな物件かによって、アプローチの仕方が変わるといってもいいでしょう。

売却にあたっては、まず複数の不動産会社に価格査定依頼をするとよいでしょう。その査定結果の報告をもとに仲介会社を選びますが、一番高い価格を付けた不動産仲介会社が必ずしもベストではありません。高い金額を提示した会社と専任媒介契約(売却を依頼する契約)を結んだものの、提示された査定価格では売れずに何度も値下げをするなどのケースがあるからです。成約事例データや周辺の新築分譲状況などを基に割り出した、根拠のある金額かどうかを確認することが大切です。

また、売主の意向としては「なるべく高く売りたい」という思いから、査定価格の4~5割以上も高い金額で売りたいという希望を出す方もいます。少し前の落ち着いた市況では「過去半年の成約事例や物件の条件から見て、その金額では厳しいです。」とはっきりアドバイスすることがよくありました。

ところが現在は、特に価格上昇トレンドが強まっている都心部においては、過去に取引されたデータが必ずしも通用しません。仲介担当者が成約事例から見て「少し高すぎる」と判断した価格でも複数の購入希望者が現れ、さらに一段高い価格で売れてしまうケースも見られます。

不動産の価格は、買い手が妥当と評価して取引が成立すればそれが新しい成約事例となり、その次に売り出される物件はその価格を参考にします。価格上昇スピードが早いのはこうした背景もあるのです。

かといって、都心部だから希望価格で売れるとも限りません。中にはまったく反響がない場合もあります。そこで、一定期間だけと決めて、高めの売り出し価格にチャレンジするケースが増えています。最初の2週間だけは希望価格で売り出し、その期間に反響がなければ査定価格に近い金額に下げるなど、スケジュールを立てるのです。値下げを繰り返して売却が長引くのを避けつつ、高値売却も試すことができます。

都心の周辺部、中間エリアでは、価格は比較的横ばいに近い状態です。その中で、都心部の熱気に影響され、地域の価格相場より高めの希望価格を出す売主もいますが、なかなか決まらないケースが少なくありません。逆に、値下がり傾向がある郊外でも、駅前再開発のタワーマンションが高く売れることはあります。

また、急いで売りたいのか余裕があるのかによっても、売り出し価格の設定を変える必要があるでしょう。地域によって、物件によって、売主の事情によって、きめ細かい売却戦略を立てる必要があるのです。

売り出しの演出方法、タイミングを考える

また、現在ほど売り出し方の良し悪しが問われる時代はないといっても過言ではありません。立地やマンション全体の条件がいくら良くても、売りにくい住戸もあります。たとえば、狭い部屋に家具や持ち物がびっしり置かれているなど、生活感が滲み過ぎている住戸や、逆に広すぎるためガランとして寒々しい住戸などの見学者の第一印象が良くない物件は苦戦しがちです。

対策として、居住中の場合は一時的に余分な家具や荷物をトランクルームに預けて広く見せる工夫をする、広い空室の場合は新築マンションのモデルルームのように演出する「ステージング」を施す、などが考えられます。そのマンションの埋もれている価値をいかに引き出せるかは、仲介会社の腕の見せ所ともいえるでしょう。それによって、より高い価格での売却や期間の短縮が可能になります。

売却時期のタイミングも大切です。季節要因については、一般的に1年のうち1~3月や9~10月が住みかえシーズンで、売却もしやすいといわれます。賃貸住宅では、この時期を外したオフシーズンになると入居者の確保が難しくなるといわれますが、中古住宅の売買については比較的年間を通して取引があります。5月のゴールデンウィークや夏休みに、旅行をせずに家族で物件見学をするというケースも増えています。次第に取引件数の平準化や分散化が進む傾向があるようです。

そのため、仮に3月末までに新居を決めてしまい、4月以降に売却がずれ込んでしまっても、それほど心配はいりません。前述した「つなぎ融資」を使えるのであれば、あせらずに売却活動を進めましょう。意外に難しいのは大型の新築タワーマンションのように、建物の竣工・引き渡しが契約の2年後など長期にわたる場合です。

その地域の価格相場が横ばいか上昇傾向なら、引き渡しの6ヶ月くらい前から売却活動を始めるのがいいでしょう。しかし、既に値下がり傾向になっている地域の場合は、早めに売り出したほうが高く売れる可能性があります。先に売却して、高く売れた分の資金で仮住まいをするほうがよいかもしれません。

このように買いかえでは、売り買い全体のスケジュールを見渡しながら売却作戦を立てることが必要です。無理に住みかえる必要はもちろんありませんが、いつかはと考えているなら、この「買いかえ時」を逃さないように行動することをお勧めします。

編集協力:AllAbout

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