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中古マンション最新トレンド
マンションと戸建ての価格差が縮小?どっちがおトクか
2015年4月10日
マンションと一戸建てを比較する重要ポイント
「マンションか一戸建てか」の選択で迷ったときに、どのような視点で比べればいいかを整理しておきましょう(図3参照)。
◆交通利便性
一戸建てよりマンションのほうが最寄り駅から近いものが多いでしょう。駅に近い一戸建てもありますが、土地が小さめで隣の住宅と近接しているケースが少なくありません。
◆有効面積
延べ床面積は、一戸建ては階段部分などが含まれていますので、実際に使える有効面積で見るとマンションとあまり変わらないということもあります。
◆住み心地
居住性は個別のプランに左右されますが、基本性能のなかでも関心が高い騒音問題については一戸建てのほうに軍配があがりそうです。マンションも、最近は昔より遮音性が高まっていますが、壁や床で上下左右の住戸と接するため、より気づかいが必要でしょう。子供をのびのび育てたいファミリー層は避ける傾向があります。一戸建ては独立住宅なので、子供が飛び跳ねたり駆け回ったりしても、気がねなく暮らせます。
◆リフォームの自由度
マンションでリフォームできるのは専有部分の内側のみで、構造にかかわる増改築はできません。一戸建ては、建ぺい率・容積率などの建築基準法に抵触しない範囲で自由に増改築が可能です。家族構成やライフスタイルの変化に対応しやすいといえるでしょう。
◆維持管理コスト
一般に、マンションは管理費、修繕積立金、駐車場代などがかかり、一戸建てはいずれも不要というイメージがあります。たしかに一戸建てでは、カースペースがあれば駐車場代はかかりませんし、管理費や修繕積立金として定期的に支払う義務も、ありません。ただし、一戸建ては住まい全体について自己責任でメンテナンス費用を負担する必要があります。
どの程度の修繕を行うか、構造や資材の質はどうか、などによって必要コストには幅があります。おおむね20~30年で400万~700万円程度を見ておく必要があるようです。仮に20年で400万円とすると、1年間で20万円、1ヵ月あたりに換算すると1万7,000円程度で、マンションの「管理費+修繕積立金」に近い金額になります。一度に払うか積み立てるかの違いで、維持管理コストについては両者に大きな差はないと考えておいたほうがいいでしょう。
◆適正価格かどうかの判断
マンションは中古流通件数が多く、類似した条件の成約事例も豊富なため、エリアごとに一定の相場が形成されています。そのため、物件の売り出し価格が適正かどうか、ある程度判断しやすいといえるでしょう。一戸建ての場合は物件ごとの個別性が高いため、マンションに比べると適正価格の判断はしにくいかもしれません。
◆物件チェック
マンションの場合は、管理状態さえよく見れば、建物の構造面に関して欠陥や不具合が後から見つかるケースは少ないといえます。通常は専有部分の設備の状況のチェックで十分でしょう。一戸建ての場合は、表面から見えない構造面の劣化状態を調べるのが難しく、シロアリ被害や雨漏りの有無が引き渡し後に見つかるケースもあります。最近、大手仲介会社が扱っている、建物検査と保証がセットになったサービスを利用すれば、こうした心配を減らすことができるでしょう。
ブランド力や景観など、リセールバリューもチェック
最後にもう一つ、重要な点を紹介しておきたいと思います。以前は、一戸建てといえば永住志向が強く、将来売却することまでは考えない人が多かったでしょう。しかし最近では、子供の独立や定年退職をきっかけに、郊外の一戸建てから都心寄りのマンションに買いかえるケースも増えています。一戸建ても、必ずしも「終の棲家」ではなくなっているのかもしれません。
そういう意味では、一戸建てを選ぶ際も「リセールバリュー」を考慮しておくことが必要になっています。資産価値という点で見た時、従来になかった重要なポイントを紹介しておきましょう。
◆立地条件
駅からの距離などの交通利便性について、一戸建てについても以前より重要視されるようになっています。また、道路付けなどの区画の条件の良し悪しでも、売りやすさが分かれます。
◆事業主や施工会社のブランド力
中古マンションのリセールバリューで最近重視されているブランド力が、一戸建てにも波及しつつあります。たとえば、東京西部エリアで、地域の有力工務店の4,000万円の建売住宅が苦戦する一方、大手デベロッパーがすぐ近くで分譲した7,000万~8,000万円の建売住宅が即日完売したことがありました。中古一戸建てでも、ブランド力のある物件のほうが購入希望者からの問い合わせが多く、価格も高く売れる傾向があります。
◆街並み
一戸建ての価格は単体で評価されるのが基本ですが、最近では、景観も評価に加味される傾向があります。前述のブランド力とも関係しますが、住宅メーカーや大手デベロッパーが分譲する建売住宅は1・2棟だけではなく、最低でも5~6棟以上の「面」開発が中心になっています。建物それぞれだけでなく、道路の舗装など街並み全体の美しさや調和も考慮して設計されているのです。こうした事例が増えているために、景観も重要な査定項目のひとつになりつつあります。
以上、新しい視点も含めて、マンションと一戸建てをじっくり比較しながら、満足のいくマイホームを選んでください。
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