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中古マンション最新トレンド
ワーキングマザーと考える、中古マンション選びのツボ
2016年5月27日
働きながら子育てをする働くママ(ワーキングマザー、ワーママ)が増えています。子育てをするには、どんな視点で住まいを選べばよいのでしょうか。数年前に住宅を購入したWさんの実体験から、子育て世帯の住まい選びについて、エリア選びと物件(間取り・設備)選びを中心に考えてみます。
深刻な「待機児童問題」は、住まい選びにも影響
Wさんは数年前に、結婚して間もなくマンションを購入しました。その後、お子さんが生まれて保育園探しにかなり苦労したそうです。言わずと知れた「待機児童問題」が原因の一つです。「"隠れ"待機児童」もマスメディアで話題になりました(図1参照)。
「もし保育園に子どもを預けられなければ働けませんし、働けないと人生が変わってしまいますから。今思えば、マンションを選ぶときは、出産前でも保育園のことも考えておけばよかったですね」
とWさんは言います。一般に、結婚してすぐにマンションを購入するときは、共働きを前提に資金計画を立てていることが多いようです。「勤務先に産休・育休制度があってスムーズに仕事に復帰できれば、子どもが生まれても大丈夫」と考えている人もいるでしょう。ところが、希望する保育園に入れず仕事にスムーズに復帰できないと、予定した収入が確保できなくなり、住宅ローンの返済プランにも影響するかもしれません。
そういう意味では、ワーキングマザーにとって、住まい選びと保育園選びは切っても切れない関係にあるといえるでしょう。それだけ重要なポイントである一方、保育園の種類の違い、保育料や補助制度の有無など、自治体ごとに異なる保育園事情を調べるのは大変です。横並びで比較できる情報源はないからです。
「待機児童数ランキング」などを記載しているウェブサイトもあります。しかし、自治体によっては「待機児童ゼロ」と公表されているはずなのに、なかなか入園できなかったというケースもあります。前述の「"隠れ"待機児童」の問題などがあるのでしょう。それぞれの保育園の申し込み倍率や入園決定率は、各自治体に問い合わせてみないと正確な判断はできません。
最近では「保育コンシェルジュ制度」も登場しています。保育サービスに関する情報提供を行う専門の相談員を自治体が紹介する仕組みで、横浜市や千葉市、さいたま市、東京都区部の複数の区などで配置されています。各市区内の情報に限定されますが、新しくできた子育て支援制度なども含めて知るのに役立つので活用してみましょう。
子育て世帯ならではの立地の重要ポイント
市区選びは、自治体ごとの制度の違いが大きいですが、もう少し小さく、「立地」の点ではどうでしょうか。ワーキングマザーならではの立地選びのポイントが浮かび上がってきます。
「実は、私が購入したマンションは、隣のB区との境目ギリギリにあるんです。B区のほうに近くて通いやすい保育園があっても、A区に住んでいるので、保育園の入園申込もA区のほうにしか出せないんですね。B区に申請できないこともないんですが、居住していない人は優先順位が下がるとか、B区に申請するとA区のほうには申し込めないという決まりがあります。
結局、A区のほうも、通える範囲の選択肢が狭くなってしまったんです。なるべく区の真ん中あたりにマンションを選んでおけば、もっと選択肢が多かったんじゃないかと思います」
■万一のとき、会社から保育園まで30分以内で行ける距離
誰しも「近いに越したことはない」と思っていますが、ドアツードアで1時間くらいなら許容範囲という人は少なくありません。しかし、Wさんは「1時間以上では遠い」と感じるといいます。
「現在は、ドアツードアで40分くらいですが、それでもきついと思うことがあります。子どもを保育園に預けていても、身体の具合が悪くなると『すぐに迎えに来てください』といわれるので、会社から30分くらいで行けるところが理想ですね」
夫婦で勤務先エリアが大きく違う場合は、保育園への送り迎えや何かあった場合の対応ができる側の勤務先に近い場所を選ぶほうが望ましいと言われています。短時間勤務やフレックスタイムなどの制度を使って柔軟に動ける側が、こうした役割を担うことになるでしょう。
■買い物施設の位置は、最寄り駅と保育園の中間が理想
誰しも、買い物施設はなるべく家に近いほうが便利でしょう。しかし、共働き世帯にとっては、その条件はより切実になります。最寄り駅と保育園の中間にショッピングセンターなどがあって、ついでに買い物ができることが必須とすらいえます。
「会社から急いで帰って、買い物をして、保育園まで迎えに行って、家に着いて急いでご飯を作って、お風呂に入れて......。本当に時間がないので、お店の場所が近いかどうかも切実です。買い忘れた物などをすぐに購入できるお店が近くにあるといいですね」
検討している中古マンションの売主に同世代のお子さんがいる場合には、保育園事情や買い物施設の情報などを尋ねてみるといいでしょう。
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