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住宅ローン、どこからどう借りるのが賢いか

2016年6月10日

住宅ローンは最低水準が続いており、マイナス金利政策の直後にはさらに低下しました。一方で、各金融機関の融資姿勢は、その傾向に変化が見られます。最新の住宅ローン事情と申込み方法の注意点、繰り上げ返済の考え方についてまとめました。

「買いかえ」「住みかえ」に活用できるフラット35

自宅を売却して新居を購入する買いかえの場合に、知っておくと便利なローンも出ています。通常の買いかえでは、先に売却を決めて売却代金で自宅のローンを完済し、抵当権を外してからでないと、新居の住宅ローンは組めません。住宅ローンは1人1本が原則だからです。

そのため、新居の決済が迫っても自宅が売れないと、焦って価格を下げたり、心理的にストレスが溜まったりすることが珍しくありません。自宅の抵当権を抹消するために、一時的につなぎ融資を受けるケースもあります。

これに対して、現在のフラット35では、自宅の売却が完了していなくても、新居の融資を実行してくれます。条件は、不動産会社と媒介契約を結んで売却活動をしている場合、もしくは賃貸借契約を結んで貸すことがわかっている場合です。

民間金融機関の中にも、自宅を売却する予定なら、新居の住宅ローンを先行して融資してくれる銀行もあります。ただし売却完了まで1年間の猶予しかありません。自宅を賃貸にすることもNGです。

自宅の売却に苦労する可能性がある場合は、こうしたローンによる解決の道だけでなく、不動産会社の「買換保証サービス」などを利用する方法もあります。うまく使い分けるようにしましょう。

実質マイナス金利の「住宅ローン減税」を活用する?「繰り上げ返済」の新セオリー

最後に、超低金利のなか変化を見せている「繰り上げ返済」のセオリーについてです。

最近の住宅ローンでは、金利の引き下げ競争に加えてプラスアルファのサービスで特徴を出しており、その一つが、繰り上げ返済の使い勝手の違いです。

たとえば、ある信託銀行では「自動返済型」の繰り上げ返済サービスを付けています。これは、あらかじめ返済口座の最低残高を指定しておき、その約定返済日にその指定金額を上回る残高がある場合に、自動的に繰り上げ返済に回してくれるという仕組みです。単位は1万円以上、手数料は無料です。ネット銀行系では、最低1円から、インターネットでいつでも繰り上げ返済できるというサービスを実施しているところもあります。

ただし最近は、繰り上げ返済を必ずしも勧めないという論調も出ています。その理由の一つは、住宅ローン減税との兼ね合いです。

住宅ローン減税は、年末ローン残高の1%分の所得税等を、最長10年に渡って控除するという制度です。金利も控除も、ローン残高に対しての割合です。つまり、最近の金利1%未満の住宅ローンの場合、ローン控除の割合のほうが大きいため、10年間はローン控除を最大限利用して繰り上げ返済を控えたほうが良い、という説です。

実際には、現在(2016年時点)の住宅ローン控除では、控除対象となるローン残高は2,000万円まで、年間控除額の上限が20万円となっています(長期優良住宅など一定の条件がある場合は40万円)。また、控除は所得税の還付のため、所得税が控除額を下回った分は、切り捨てとなります。

図2は、3,000万円のローンを、0.55%の10年固定、30年返済で借りたケースで、住宅ローン控除の効果をシミュレーションしたものです。上限の 20万円戻ってくるという前提では、繰り上げ返済をしない方が年間で3~8万円、10年間トータルで60万円程度のトクとなります。

むやみに繰り上げ返済をして、融資残高が2,000万円を下回ると控除額が減ってしまいますし、期間短縮型の繰り上げ返済で残りの返済期間が10年を切ると、住宅ローン控除が打ち切られてしまいます。

余裕資金を繰り上げ返済に回さずに、別の方法で資産運用したほうが有利になるというケースもあるわけです。こうした損得の部分もよく計算した上で、繰り上げ返済を実行するかを判断したほうがよいでしょう。

編集協力:AllAbout

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