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中古マンション最新トレンド
早く、高くだけじゃない!マンション売却【3つの秘訣】
2016年11月30日
秘訣2.査定依頼⇒的確で説得力のある営業担当者を選ぶ
では、売却を任せるに足る実力がある会社、営業担当者かどうかを見抜くにはどうすればいいでしょうか。
まず、「マンションそのもの」と「周辺エリアの情報」に詳しいことは基本です。前のページで書いたように、実績があれば、おのずと詳しくなっています。不動産情報サイトなどで実績を調べ、そのなかから、複数(できれば3~4社以上)の不動産会社に査定を依頼して、営業担当者と話をしてみるといいでしょう。一度に複数の会社に査定依頼できるサイトも便利です。
査定の結果は、過去データを参照した「簡易査定」(「机上査定」ともいう、物件を見ないもの)では、会社によって大きな差がないようになってきました。会社の実力の差もわかりません。AI(人工知能)やビッグデータを使ったWEB上で完結する価格推定機能も、過去データを参照しているという点では同様です。
査定で重要なのは、マンションを訪問して、室内の使用状況やリフォームの有無などを個別にチェックする「本査定(実査定、訪問査定)」です。そして、その際の営業担当者とのやり取りが、満足のいく売却へのポイントになります。
したがって、査定価格の高低もさることながら、どうしてその価格なのか、客観的な情報を用いて、きちんとした説明があるかを重視したほうが良いでしょう。査定の基になる取引事例(時系列の価格などの変化、自社で扱った物件の反響状況など)、市場の変化に対する見解、近隣の売り出し状況の分析を聞いてみましょう。
さらに、査定価格と売主である自分の事情をもとに、どのような売出戦略を取るのが望ましいか、ゴール(売却完了)に至るシナリオと、そのメリット・デメリットを説明してくれるか、をチェックすることが大切です。
たとえば、一番高い査定価格を提示した会社に査定価格の根拠を聞いて、裏付け資料はなく「とにかくうちに任せてください。高く売る自信があります」と強調していたとします。
他方、査定価格は多少低くても、説得力のあるアドバイスがある営業担当者はどうでしょう。「最初は査定価格プラス5%で売り出してチャレンジしてみましょう。2週間待って購入希望の問い合わせがなければ再度調整しましょう」といったように、具体的な提案がある場合を比べて見てください。不動産会社、営業担当者の信頼度や実力を推し量れるでしょう。
力のある営業担当者であれば、「適正価格で売り出せば2週間で売れる」「査定価格+1割なら1ヵ月以上かかる」など、ある程度まで価格とスケジュールについての推測ができます。もちろん、100%確実なものではありません(残念ながら、こうしたことに100%は存在しません)。それでも、「'いくらで、いつまでに売るか」計画を立てて戦略的に進める必要があり、そこには営業担当者の実力がものを言います。
秘訣3.プロの手で室内を演出して、見学者の第一印象を高める
先ほど、購入者の目が厳しくなってきたと話しましたが、それに応えるために売却活動にもさまざまな工夫が必要になっています。
一般的に、人は「良いか悪いか」「好きか嫌いか」を「6秒で決める」と言われているそうです。不動産でも、購入希望者が現地見学をしたときの第一印象が大きいと言えます。
以前は「立地(place)」「価格(price)」「広さ(plan)」の"3つのP"が希望条件に合っていれば、室内の状況はそれほど大きな決め手にはならなかった印象があります。もちろん現在もこの3Pがもっとも重要な条件ではありますが、それに劣らず室内の印象も購入を左右する条件の一つになってきました。問い合わせや見学申し込みはあるのに、何組見学しても決まらないという物件があるのも事実です。
その理由は、中古マンションの売り出し件数が多くなり、同じマンション内で複数の物件が売り出されるケースが珍しくないことが挙げられます。また、新築マンションと中古マンションを並行して探す人も多く、新築のモデルルームを見慣れた目で中古を見学すると、どうしても落差が激しくなってしまう面もあるでしょう。
そのため、いかに見学者の第一印象を良くするかが、「高く」または「早く」売るためのポイントとなります。
第一印象を良くするには、まず、不要なものは思い切って捨てるなど、見える範囲に余計な荷物がないように片づけることが大切です。最近では、荷物を預かるサービスを実施する不動産仲介会社も増えてきましたので、積極的に活用しましょう。
整理整頓ができているのは、いわばプラスマイナス0の状態です。マイナスの印象を避けることはできても、購入者に「ここに住んでみたい」と思わせることは難しいでしょう。
そこで、プラスの印象を生み出す工夫として「ホームステージング」が注目されています。
下の写真は、空室状態の中古マンションに、家具や照明などのインテリアコーディネートをしたホームステージングの実施例です。Beforeの状態ががらんとして殺風景なのに対し、Afterは実際に生活したところをシミュレーションできるよう演出されています。
【Before】
【After】
写真は空室状態での実施例ですが、ホームステージングは居住中の場合でも可能です。その場合は大がかりな家具の配置などはせず、小物や絵画・観葉植物などで演出します。プロの「ホームステージャー」の手にかかると、ちょっとした小物をあしらっただけでも、見違えるように印象が良くなるから不思議です。
ホームステージングの効果は、単に見ばえの良さでなく、次のような効果があると言われます。
•問い合わせや内覧件数が増える(物件広告の写真がキレイになり、アピールできるため)
•買い手は「良くメンテナンスされている」と感じる(内装や設備の状態が良いという印象)
•複数の物件を見学したときに印象が強く残り、候補リストに入りやすくなる。
•売却期間が短縮できる(売り出しから売却までの平均期間が約2週間短縮したというデータもある)
中には「相場価格より5%高く売れた」という試算もあるようです。あるいは、「何もしなかった時には価格交渉で値引きを要求されたが、ホームステージング後は最初の売り出し価格で売れた」という例もあります。
ただし、ホームステージングは売り出し前の準備期間が必要です。また、居住中の場合は、見学前に片づけて掃除をし、ホームステージングの小物などをきちんと配置し直す必要があります。手間がかかりますので、売り手として一緒に楽しむくらいの気持ちが必要です。また、ホームステージングが効果的な物件もあれば、そうではない物件もあります。
このように売り出し方や戦略で、売却にかかる期間の「早さ」、売却価格の「高さ」は違ってきます。今回のマンション売却の3つの秘訣を参考に、納得のいく売却を目指していきましょう。
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