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中古マンション最新トレンド
2017年の中古マンション市場の見通し
2017年1月25日
新築マンションの供給は増えず、価格も下がらない?
まず、中古マンション市場を左右する新築マンションの動きを整理しておきましょう。2016年に首都圏で販売された新築マンションは3万5,700戸の見込み、2017年は3万8,000戸程度と予想されています(不動産経済研究所調べ。2016年12月21日時点)。
マンションに適した用地が不足しているため、明らかに新築マンションの供給は減少傾向となっています。特に東京都心部の土地は、マンション用地よりもホテルやオフィスを開発する商業地としての活用が中心になっているからです。今後もしばらくはその傾向が続くでしょう。
供給量が減るのと反比例するように、分譲価格は上がり続けています。2016年の平均価格を地域別に見ると、東京都は6,000万円台後半、都下や神奈川県は2015年までの4,000万円台から5,000万円台を突破し、埼玉県と千葉県は同じく3,000万円台から4,000万円台に入っています。
今後、オリンピックに向けたインフラ整備に加えて、経済成長を後押しする公共投資に力を入れる政策が予定されていますから、建設業界の人材不足は解消されず、2017年以降も建築コストが下がる可能性は低いでしょう。そうなると、新築マンションの分譲価格も下がりにくいと考えられます。
2017年は、中古マンションの買い時が続く!?
供給減少と価格の高止まりが予想される新築マンションに対して、中古マンションへの注目度がより高まると思われます。
まず中古マンションの価格面では、ここ4~5年のトレンドとしては前ページで示したように右肩上がりでしたが、2016年秋口からやや調整局面を迎えています。ただし、立地の希少性が高く特長のある物件については相変わらず高値で取引されており、二極化が進んでいます。
供給面では、中古マンションは非常に潤沢です。2016年の首都圏における中古マンションの月間の新規売り出しは1万7,000戸、在庫が4万3,000戸、これらを合計したおよそ6万戸が中古マンションの月間流通量といえます。
10年前の2006年は、新規売り出し戸数が1万戸弱、在庫は2万5,000戸、合計3万5,000戸ですので、10年で2倍近くに増えたことになります(いずれも東日本レインズのデータを概算で表示)。
ちなみに、東京都の2016年の中古マンション流通量は、新規が1万戸、在庫が2万5,000戸、合計で3万5,000戸です。つまり、2016年の東京都では、10年前の首都圏全体に匹敵する量の中古マンションが流通していることになります。また、東京都の1か月の中古マンション流通量と、首都圏全体の1年間の新築マンションの供給量が同じくらいの水準です。
首都圏の中古マンション状況をまとめると、
・豊富な流通量の中から選べる
・価格調整局面にある
・低金利はまだしばらくは続くと予測できる
といえるでしょう。
以上の3つの点から、中古マンションの「買い時」は2017年も続くと見てもよいのではないでしょうか。
【関連サイト】
ノムコム「地価・中古マンション価格の動向」
- 2018年4月時点の不動産価格動向を解説 (2018年5月27日)
- 中古マンションの現地見学の流れをレポート (2018年4月27日)
- 住みたい街、恵比寿・代官山・中目黒の中古マンション事情 (2018年3月28日)
- 30年後も「マンション価格が下がりにくい街」とは? (2018年2月27日)
- 「社長が住む街」が都心になった理由 (2018年1月26日)
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