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中古マンション最新トレンド
2017年1月時点【中古マンションと住宅地の価格動向】
2017年2月20日
マンション内でも格差が拡大、慎重な物件選びが重要に
中古マンションの動きについて、さらに細かく、マンション単位・物件単位ではどうでしょうか。
同じエリアの中でも、交通アクセスが良くてブランド力がある物件は値上がりしています。これは「マンション単位」の違いです。しかし「同じマンション内」でも、売れる物件と売れない物件が出てきています。
たとえば、総戸数の多いメガ・マンションでは、同時期に20~30戸の売り出しが重なることは珍しくありません。その中で、角住戸だったり、眺望が優れていたりという特長のある物件は、早めに売れていきます。その反面、1年以上売れない物件もあるのです。
一般的には、同じマンション内で売り物件がいくつもある場合、価格交渉が激しくなり、相場が押し下げられます。しかし、最近では「高く売れるなら売りたい」「値下げをするなら売却を辞める」という売主が多いせいか、今のところ値崩れはほぼ見られません。
こうした状況では、購入する立場としても、より慎重な物件選びが重要になってきます。
条件の良い物件は高く売れるので、そのケースが成約事例(成約価格)となります。しかし、それがマンション全体の適正相場だと判断することはできません。同じマンション内で、目立った特長のない物件も、そうした成約事例に合わせた価格設定をされているケースが少なくないからです。
"相場観"だけで判断せず、個々の物件ごとに売出価格が妥当かどうかを見極めることが大切です。そのためには、各マンションの特徴や癖をよく知った"目利き"のアドバイスが必要になってくるでしょう。
都区部だけで年間6万人の人口転入超過。中長期に不動産市況を支える
さて、中古マンション・住宅地価の価格相場は、今後どうなるでしょうか。
今回の実勢価格調査では、都区部における価格調整の状況が明らかになりました。調整といっても数%程度の微調整の範囲です。依然として取引は好調ですから、このままずるずると値下がり傾向に転じるとは考えにくいでしょう。
「2016年の消費者物価指数(生鮮食料品を除く総合)は4年ぶりにマイナス(総務省)」「東京都内の2016年度の実質経済成長率が3年連続でマイナスの見通し(都内経済計算)」など、マクロ経済的には思わしくないデータが公表されています。しかし、国内の不動産市場に対するマインドは決して悪くありません。
その背景にあるのが、分厚い東京圏の住宅ニーズです。2016年の東京圏における人口の転入超過数は、5年ぶりに減少しました(総務省調べ)。それでも、東京圏全体で11.8万人、東京都は7.4万人、23区が5.8万人の転入超過です。
しかも、その大半は20代の若年層で、5~10年後には住宅購入の主な担い手となります。中長期的に見ても、不動産市況はこうした住宅ニーズに支えられることは間違いないでしょう。
【関連サイト】
地価・マンション価格の情報【野村不動産アーバンネット】
- 2018年4月時点の不動産価格動向を解説 (2018年5月27日)
- 中古マンションの現地見学の流れをレポート (2018年4月27日)
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