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中古マンション最新トレンド

2017年1月時点【中古マンションと住宅地の価格動向】

2017年2月20日

2017年1月時点の中古マンションと住宅地の価格調査の結果をもとに、最新の住まいの価格動向を見ていきましょう。ごくごくゆるやかながら価格の上昇が、4年ほど続いています。最近の「トランプ相場」は、身近な不動産市場にも影響しているのでしょうか。

【この記事のポイント】

・ゆるやかな値上がり傾向は4年の長期に
「トランプ相場」で都心の成約件数が過去最高
マンション内で売れ行き格差が拡大!?価格にも影響
中長期の価格見通しは?

中古マンション・住宅地価格、4年近くも緩やかな上昇が続く

「野村の仲介+(PLUS)」による、2017年1月1日時点の中古マンションと住宅地の「実勢価格調査」を基に、最新の不動産価格動向を見てみましょう。この調査は、対象となる住宅地(土地)と中古マンションをピックアップして、それぞれの実勢価格を3ヵ月ごとに定点観測し、「変動率」で表したものです。ぜひ、住まい購入の参考にしてみてください。
※調査地点は東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の限定されたものですので、都県全体を表すものではありません。

首都圏における価格変動率は、今回、住宅地と中古マンションともにプラス0.3%となりました。前回調査(2016年10月時点、プラス0.1%)まで、上昇幅の縮小が続いていたことから、いよいよマイナスに転じるかという予測もありましたが、やや持ち直した格好です(図1参照)。4年近くに渡って、0~1%の範囲内に収まる緩やかな上昇傾向が続いているのは、過去に例がありません。

また、前回比で「値上がり」「横ばい」「値下がり」した地点数では、住宅地・中古マンション共通で「横ばい」が約7割を占めました。全体として落ち着いた価格相場を形成しているといえるでしょう。

「トランプ相場」で都心の成約件数が過去最高?

続いて、地域別に絞り込んでみましょう。

前回までは高い上昇率を示していた都区部で、今回はやや価格調整の状況が見えます。値上がり地点の減少・値下がり地点の増加が、住宅地・中古マンションに共通しています。前回調査(昨年夏の動きを反映)がピークで、今回値下がりした地点も少なくありません。そのため上昇幅が縮小しています(図2参照)。

その半面、東京都市部、神奈川県、埼玉県では値上がり地点が増え、変動率の上昇幅を押し上げました。都区部の値上がりで周辺エリアに目を向ける人が増え、価格を押し上げているといえるでしょう。実際、周辺エリアでは、前回まで横ばいが続き、今回プラスに転じた地点が少なくありません。

価格調整が入った都区部にあっても、条件の良い物件は引き続き値上がりしています。都区部の中でもとくに都心部では、データにも表れています。図3は、都心3区(千代田区・中央区・港区)の過去5年間の中古マンションの成約状況を示したものです(東日本レインズ調べ)。

年間ベースの成約件数は、2012年=1,433件、2013年=1,985件、2014年=1,865件、2015年=2,045件、2016年=2,295件と着実に増えています。実は、在庫も過去最高レベルまで増えていますが、それでも価格が下がっていません。条件の良い高額物件が多く売れているからでしょう。



月別の成約件数にも注目してください。例年は、住み替えのトップシーズンである3月が年間最多となります。しかし、2016年は12月が最多となりました。しかも、過去の3月の最高水準と並んでいます

営業現場でも、2016年12月は非常に取引が活発で、高額物件が動いたという印象です。「トランプ相場」と呼ばれる日米の株価上昇により、景況感が大きく高まったことが要因ではないでしょうか。

編集協力:AllAbout

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