不動産サイト nomu.com > 中古マンション > 中古マンション最新トレンド > 中古マンション購入のメリット・デメリット > タワーマンションと低層マンション、エリアの特徴とは?(2ページ目)
中古マンション最新トレンド
タワーマンションと低層マンション、エリアの特徴とは?
2017年9月28日
低層マンションが23区内で最多「世田谷区」
続いて、低層マンションが多いエリアの特徴について、見てみましょう。
図1.東京23区内のタワーマンションの多い区
※ノムコム「マンションデータPlus」掲載中のマンションを集計(2017年9月時点)
※特に注釈・説明のない限り、ノムコム「マンションデータPlus」に掲載されている23区内の低層マンション(2,752棟)のデータに基づきます。「東京都マンション実態調査(2013年)」では同様のマンションは約28,900棟なので、中古マンションとして流通されているものの傾向としてお読みください。
■世田谷区 1位/544棟
高層低層を問わず、23区内で中古マンションがもっとも多いのは、実は世田谷区で、都の調査でも4,385棟で都内最多となっています。区内のマンション全体の平均階数は約6階で、低層マンションが中心なのはイメージどおりでしょう。
同区内でも、高級な低層マンションが多いのが、小田急線沿線の「成城」、東急田園都市線の「駒沢大学」「桜新町」、東急大井町線沿線の「尾山台」「等々力」「上野毛」エリアです。高さ10~12m以下の建物しか建てられない第一種低層住居専用地域で、3階建ての邸宅タイプも豊富です。
■杉並区 2位/257棟
世田谷区に次いで低層マンションが多いのが杉並区です。世田谷区よりも杉並区のほうが、低層に占める3階建ての割合は高いかもしれません。京王井の頭線沿線の「久我山」「浜田山」、JR中央線沿線の「荻窪」の周辺が特に豊富なエリアです。
■練馬区 3位/216棟
杉並区と同じ城西地区に入る練馬区も低層マンションが多くあります。西武池袋線の「石神井公園」や「練馬」、地下鉄有楽町線の「氷川台」「平和台」などが低層マンションの集まるエリアです。
■渋谷区 4位/199棟
意外にも、渋谷区は都心5区でありながら超高層タワーは10棟に満たない少数である一方、低層マンションの多さで4位に付けています。
区画の広い"お屋敷"が並ぶ高級住宅地として知られ、渋谷駅から歩ける「松濤」や「南平台」、港区の麻布に隣接する「広尾」などは、3~4階建ての邸宅型マンションが少なくありません。東急東横線の「代官山」周辺、住所でいえば「鉢山町」「猿楽町」も隠れた邸宅エリアです。また、小田急線沿線の「代々木上原」「代々木八幡」や「大山町」も、戸建てエリアに混在する高級低層マンション・ゾーンです。
■目黒区 5位/182棟
ほぼ都心部ともいえる目黒区が低層マンションのトップ5に入っています。東急東横線の「学芸大学」から「都立大学」にかけてのエリア、住所でいえば「碑文谷」や「八雲」の周辺に低層マンションが豊富です。
■新宿区・品川区・港区 6位~
超高層タワーの多いエリアとして前ページで紹介した新宿区、品川区、港区は、低層マンションも少なくありません。
品川区では、いわゆる「城南五山(※)」のうちの「御殿山」「島津山」「池田山」「花房山」と「長者丸」のエリアが、低層マンション・ゾーンです。
※本来の城南五山は「八ツ山・御殿山・島津山・池田山・花房山」だが、「八ツ山」(高輪3・4丁目)は港区内のため除き、品川区内の同種の高級住宅地「長者丸」を加えた考え方がある。いずれの現在の住居表示では存在しない地名。住居表示でいえば「御殿山」は北品川3・4丁目、「島津山」「池田山」は東五反田1~5丁目、「花房山」「長者丸」は上大崎1~3丁目。
新宿区では、山手線「目白」が最寄り駅の「目白近衛町」「目白御留山」エリア、住居表示でいえば下落合2~4丁目、あるいは、「市ヶ谷仲ノ町」「市ヶ谷加賀町」「市ヶ谷砂土原町」など防衛庁・自衛隊市ヶ谷駐屯地の周囲のエリアなどに、低層マンションがあります。
港区では、「都心3区の次は3A+Rエリア!その価値と魅力とは?」の記事でお伝えした3A地区の麻布・南青山など、落ち着いた一戸建て住宅地内に邸宅型マンションが溶け込んでいます。同エリアには、次に説明する"低層に見える"マンションも見つけられるでしょう。
10階建て以上でも低層? 傾斜地の「低層ファサード」を選ぶ
最後に、見た目と物件概要の階数にギャップのあるマンションについても触れておきましょう。
傾斜地にあるため、法律上は10階建て以上の表記になる場合でも、正面デザインが低層に見える建物を"低層ファサード"と呼びます。こうしたタイプも、周辺環境と調和する低層マンションの一種と考えれば、都心部の「低層」は、より多くなるでしょう。港区の麻布や南青山にはこうした物件も珍しくありません。
タワーマンションも低層マンションも、いろいろなバリエーションがあること、エリアの選択肢も多様であることがわかります。いろいろな角度から検討してみてください。
- 2018年4月時点の不動産価格動向を解説 (2018年5月27日)
- 中古マンションの現地見学の流れをレポート (2018年4月27日)
- 住みたい街、恵比寿・代官山・中目黒の中古マンション事情 (2018年3月28日)
- 30年後も「マンション価格が下がりにくい街」とは? (2018年2月27日)
- 「社長が住む街」が都心になった理由 (2018年1月26日)
カテゴリーから探す
- 不動産セミナーのお知らせ
- これから開催するセミナーのご案内《参加費無料》
- 不動産コラム
- 地価・税制・法律などについて様々な視点から解説・紹介をしています。
- 地価・マンション価格動向
- 当社の独自調査。
メディアにも多数取り上げられています。 - 不動産購入ガイド
- 物件購入に関するお役立ち情報をご紹介します。
- 不動産売却ガイド
- 物件売却に関するお役立ち情報をご紹介します。
- 不動産用語集
- 不動産にまつわる用語を幅広く集めました。
- 不動産ニュース
- 業界動向やトピックスなど、不動産のニュースをお届けします。