2020年7月の首都圏中古マンション価格は、東京都の持ち直しに準ずる形で前月比+0.5%の3,687万円と5ヵ月ぶりに上昇した。
都県別で見ると、東京都では+0.9%の5,120万円とプラスに転じ、4月以来の高値を示している。また、千葉県(+0.9%、2,111万円)では3ヵ月連続の上昇となった。一方、神奈川県(-0.2%、2,863万円)や埼玉県(-0.2%、2,274万円)では僅かに弱含んだが、5月を上回る水準を保っている。
近畿圏平均は前月比+0.3%の2,458万円で、3ヵ月連続の上昇となった。大阪府では大阪市を含む大半の行政区がプラスとなったことで、府平均は+0.3%の2,651万円と再び強含んだ。また、兵庫県でも+0.3%の2,173万円と小幅ながら引き続き上昇した。
中部圏平均は前月比+0.4%の1,952万円、愛知県では+0.2%の2,084万円とそれぞれ引き続きプラスを示した。前年同月比はいずれも1%前後の変動率に収まっており、依然として高水準での安定した推移に大きな変化は見られない。
首都圏主要都市の中古マンション価格は、東京23区で前月比+1.0%の5,721万円と上昇に転じた。また、千葉市でも+0.8%の1,974万円と続伸している。
一方、横浜市では-0.8%の3,094万円と再び下落して5月と同程度の水準まで下げている。さいたま市(-0.3%、2,725万円)でもマイナスを示したが小幅に留まっており、5月を上回る水準を維持した。
近畿圏主要都市の価格は、大阪市で前月比+0.8%の3,430万円と再び上昇した。今年に入ってからは前年同月比の上昇率が徐々に縮小しつつあり、直近では5%を下回り始めている。神戸市では+0.4%の2,236万円と小幅ながら引き続き上昇、4月以降は2,200万円台の前半で安定した推移を示している。
名古屋市では前月比+0.5%の2,359万円と引き続き上昇したが、前年同月比は依然としてマイナスのままである。市内中心部の物件や比較的築年数が浅い物件では堅調さを見せているが、事例数の多くを占める築10年超の物件では年初以来下落基調で推移している。
都心6区は事例がやや築浅化したことも影響し、前月比+1.4%の8,411万円と再び上昇して最高値を更新した。同じく、城南・城西エリアでも上値を抜けたのに対して、城北・城東エリアでは再び弱含んでおり、直近1年間では4,300万円前後の水準から大きな動きを見せていない。
大阪市中心部では天王寺区や浪速区を除く行政区がプラスとなり、+0.9%の4,569万円と3ヵ月ぶりに上昇した。
また、名古屋市中心部では+1.5%の3,008万円と3ヵ月連続で上昇したことにより、今年1月以来の3,000万円台の回復となった。
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