【2024年5月】三大都市圏・主要都市別／中古マンション70ｍ2価格月別推移

5月首都圏前月比＋0.5％の4,627万円、都心部をはじめ東京23区では全域的に上昇
近畿圏では大阪エリアの事例シェア縮小の影響で弱含み中部圏では3ヵ月ぶりのプラス

2024年5月の首都圏中古マンション価格は、強含んだ東京都が押し上げる形で前月比＋0.5％の4,627万円と3ヵ月ぶりに上昇した。都県別で見ると、東京都では＋1.7％の6,482万円と上昇して3月に記録した年初来高値を上回った。

また、埼玉県（＋0.1％、2,876万円）や千葉県（＋0.7％、2,715万円）でもプラスを示したが、前年同月を下回る状況が続く。一方、神奈川県（－0.1％、3,600万円）では3月以降目立った動きが見られない。

近畿圏平均は大阪エリアの事例シェア縮小や兵庫エリアの弱含みなどが影響して、前月比－0.1％の2,842万円と僅かに下落した。大阪府では大阪市や豊中市が牽引する形で＋1.1％の3,077万円と前月に引き続き上昇、上昇率自体も拡大した。一方、兵庫県では－1.2％の2,448万円と下落し、年初来の最低値を更新している。

中部圏平均は前月比＋1.3％の2,245万円、愛知県では＋1.2％の2,376万円と3ヵ月ぶりに上昇したが、前年同月に比べて2％～3％程度下回る水準での推移が続いている。

5月の主要都市別・中古マンション価格

首都圏主要都市の中古マンション価格は、東京23区で前月比＋2.1％の7,386万円と上昇して3月に記録した直近の最高値を上回った。

一方、横浜市（－0.6％、3,750万円）やさいたま市（－1.4％、3,538万円）では昨年7月を境にピークアウトしつつあり、前年同月を下回る状況が続いている。また、千葉市（－0.4％、2,538万円）も小幅ながら前月に引き続き下落、直近のピークを記録した3月からやや水準を下げている。

近畿圏主要都市の価格は、大阪市で前月比＋2.4％の3,991万円と引き続き上昇、上昇率自体も大きく拡大した。また、前年同月比は11ヵ月ぶりにプラスを示している。

一方、神戸市では価格水準が最も高い中央区での弱含みや事例数の減少などが響き、－2.3％の2,588万円と大きく下落して6ヵ月ぶりに2,600万円を割り込んだ。

名古屋市では前月比＋1.9％の2,776万円と3ヵ月ぶりに上昇し、2月の水準まで回復した。前年同月を下回る状況に変わりはないが、下落率は1％台まで縮小してきている。

5月の各都市圏中心部・中古マンション価格

都心6区は前月比＋2.9％の11,924万円と16ヵ月連続で上昇、特に中央区・港区・新宿区・渋谷区では2％台～4％台の上昇率を示している。今月は周辺エリアも揃って上昇したが、都心部との差を縮めるまでには至っていない。

大阪市中心部では＋3.7％の5,753万円と5ヵ月連続で上昇、価格水準が比較的高い福島区や北区で築古物件が減少した影響もあるが、前月比・前年同月比ともに上昇率は大幅に拡大する結果となった。

また、名古屋市中心部では＋2.6％の3,713万円と続伸、前年同月比も僅かだがプラスに転じている。

中古マンション価格と各指標の推移

東京23区

※「流通戸数」とは正味の在庫数であり、同月・同一住戸での重複事例を除外して算出しているため、これらを累計して算出する流通事例数を概して下回る。
※「価格改定シェア」とは、各月での中古マンション継続流通戸数のうち直近3ヵ月間において一度でも値下げを行った住戸の割合である。また、これら住戸において当該期間で最も高い売出価格と最も安い売出価格から「値下げ率」を算出している。