●首都圏(1都3県)
2020年は首都圏で36,535戸が分譲され、前年比-14.5%(-6,199戸)と大きく減少した。首都圏全体の供給戸数が3万戸台の水準となるのはリーマン・ショック直後の2009年以来のことである。東京都は21,885戸で前年比-14.8%、神奈川県は7,151戸で-19.0%、埼玉県は3,427戸で-30.8%とそれぞれ大きく減少している。一方、千葉県は4,072戸で+24.6%と首都圏で唯一供給戸数を伸ばした。首都圏では新築マンションの販売スタイルの変化や都心部の用地取得難の影響によって2019年時点で既に供給戸数が伸び悩む傾向が表れていた。2020年はコロナ禍の影響も相まって、より一層供給戸数が絞り込まれる形となっている。
●近畿圏(2府4県)
近畿圏では15,572戸が分譲され、前年比-18.0%(-3,423戸)と大きく減少した。大阪府は9,330戸で-30.6%、兵庫県は3,521戸で+5.9%、京都府は1,448戸で+17.6%となった。その他の県では奈良県が416戸で+168.4%、和歌山県が170戸で+25.9%と共に増加し、滋賀県は687戸で-2.1%と減少した。コロナ禍の影響で新規供給エリアが限定される動きがあり、大阪府の分譲戸数を大幅に減少させた。
●中部圏(東海4県)
中部圏では6,213戸が分譲され、前年比+20.0%(+1,036戸)と大幅に増加し、三大都市圏で唯一戸数を伸ばした。愛知県は5,219戸で+27.0%、岐阜県は413戸で+78.0%、三重県は211戸で+115.3%とそれぞれ大きく増加した。静岡県は370戸で-49.8%と減少している。愛知県では依然として名古屋市を中心に供給が為されているが、2020年は大規模物件が前年に比べて多かったことや、緊急事態宣言解除後の分譲再開スピードが東京都や大阪府に比べて早かったことが影響し戸数を増加させたと考えられる。
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