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2023.05.08

2022年中古マンションのリセールバリュー【中部圏】

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2022年にリセールバリューが最も高かった駅は「東別院」の142.4%
対象57駅のうち3/4以上が100%超え、資産価値が1割以上目減りした駅は2駅のみ

中部圏平均は109.3%、首都圏や近畿圏とは異なり資産価値が1.5倍以上となった駅は見られず

中部圏においてリセールバリューが算出可能だった駅は57駅で、その平均値は109.3%となった。これまではリニア中央新幹線の開業決定を契機に面的な大規模再開発が推し進められているJR名古屋駅の周辺や地元住民から住宅地として高い人気を集める東山エリアに位置する一部の駅に限って、100%を超えるような高いリセールバリューを示すケースが散見されていた。

最近にかけては名古屋市中心部で再開発エリアが拡大、高額なタワー物件の供給も引き続き行われている。近郊~郊外エリアにおいても地域経済を牽引する自動車関連企業の好業績を受けた住宅購入ニーズの高まりなどもあり、中古マンション価格が新築分譲時を上回る駅は中部圏全域に渡って着実に増えてきている。

主要駅におけるリセールバリューを色分けした路線図を見ると、リセールバリューが100%以上を示す青色の駅(=新築分譲時の価格以上に中古流通している駅)は従来通りJR名古屋駅~東山エリアにかけての名古屋市中心部に多く分布しているが、今回はそれ以外にも名古屋駅へのアクセス性が良好な駅であったり、静岡県下のターミナル駅やその周辺なども該当している。

対象となった57駅の内訳を見ると、青色が43駅(シェア75.4%)、緑色が12駅(同21.0%)で、全体の43.9%に相当する25駅では中部圏平均のリセールバリューを上回った。

なお、リセールバリューが150%以上を示す紫色の駅は見られず、100%以上の合計シェアも首都圏(97.7%)や近畿圏(93.2%)に比べて20ポイントほど低い水準に留まっている。一方、資産価値が1割以上目減りした駅を見てみると、橙色と赤色がともに1駅(同1.8%)ずつしかなく、3割以上の目減りを表す桃色は今回も確認されなかった。

ランキング上位駅として名古屋エリアから23駅が登場、トップの「東別院」を含む中区が最多の7駅

2022年に最もリセールバリューが高かった駅は名古屋市営地下鉄名城線「東別院」の142.4%で、築10年中古流通時のマンション価格が新築分譲時に比べて4割以上も値上がりしていた計算となる。

対象物件のうち1つは大手デベロッパーが手掛けた駅近の大規模タワーマンションで、直近にかけて街の面的な大規模再開発が進む名駅東側エリアへのアクセス性も良好な上、価格高騰しつつある新築タワーマンションに連動する形で当該物件の中古流通価格も押し上がってきており、築後10年を経た現在の資産価値は坪200万円の大台に肉迫しつつある。

ランキング上位30駅のうち、3/4以上に相当する23駅が名古屋エリアで占められており、トップの「東別院」を含む7駅が名古屋市中区に位置している。一方、東山エリアに位置する「池下」や「覚王山」は住宅地としての人気の高さから中古流通時の価格水準は上位駅の中でも群を抜いている。

ただし、新築分譲時の販売価格も相応に強気な設定が為されていたために、資産価値の伸びという点では前者のエリアの方がやや優る結果となっており、ランキング上位に登場する駅数を見ても比較的少ない。

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提供:東京カンテイ
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