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#インテリア・レッスン

2021.01.28

「色」の効果で素敵な生活空間に。理想の部屋づくりは『色の組み合わせ』がポイント

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「お気に入りの照明や家具を組み合わせているのに、なんとなくちぐはぐな印象に仕上がってしまう」。インテリアコーディネートを考える際に、このようなお悩みがよく聞かれます。全体にバランスが取れ、多くの人に素敵だと感じさせる空間をつくるためには「部屋全体の配色に合っているか」という視点が必要になります。

今回は、部屋全体のコーディネートについて大切な要素である「色」の組み合わせについて、野村不動産インテリアサロンに在籍するインテリアアドバイザー・近藤 はるみがお届けします。

インテリアの印象を左右する「色」、どのように決めたらいいの?

家を購入したときには、家具を買いかえたり、新しく買い足したりするでしょう。インテリアをオシャレにコーディネートするために大切なポイントは、床や建具など住まいが持つベースカラーをもとに、メインカラーを検討していくことです。

リフォームや建てかえをしない限り大きく変更することが難しい床や建具などのベースカラーは、例えば同じ「木目調」でも微妙な色の違いがあり、手持ちの家具がイマイチ合わずに悩んでいるという声もよく聞きます。

木目調の床材のサンプル。ひと口に「木目」といっても、色や質感で雰囲気が異なる

また、メインカラーを決めるときには、好きなイメージを思い描くことが大切です。人によって好きなイメージが明確とは限らないため、私の場合は、まず写真やファブリック、壁紙素材などを見せ、お客様が「惹かれる」「ときめく」「印象が良い」などと感じるメインカラーを中心に全体のイメージを決めていきます。

また、アクセントカラーは、空間にメリハリをつけ、コーディネートを完成させるにあたって大切な色となります。小さな面積でも、がらりと印象を変えることができ、一般的にはクッションやカーテンなどのファブリック類を使うことが多いです。さらに、私が個人的にオススメしたいのが、照明をアクセントカラーとするコーディネートです。

◆照明をアクセントカラーにしたコーディネートの例
照明は目の高さに近い位置にあるため、インテリアアイテムの中でもよく目につくものです。さらに、多くの種類、商品があるので個性を出しやすく、空間にアクセントを付けたいときに用いる手法としてトレンドのアイテムです。

例えば、インテリア好きにはたまらない照明の名作「ルイスポールセン」の「PH 5」は、オレンジ、ローズ、レッドなど、色のバリエーションを増やし、光の質を損なうことなくインテリアとしてもより楽しめるように進化を遂げています。

そのほか1975年にイタリアで立ち上げられた「トム・ディクソン」やポップなキャンディカラーの照明が特徴的な「キュリオーサ&キュリオーサ」など、色と質感を色々取り交ぜても面白い効果が生まれます。ぜひ、空間のアクセントになるような、遊び心のある照明を選んでいただきたいと思います。

シェードの不規則な形状が印象的なトム・ディクソンのペンダントライト。点灯時と灯りを消した時とで全く異なる表情を見せる
家具やカーテンの色に合わせてコーディネートされたキュリオーサ&キュリオーサのペンダントライト

第一印象がガラリと変わる、空間づくりのポイントとお悩み解決法

手持ちの家具が引き立つように、住まいそのものが持つ床・壁・天井などとの色合わせは大切です。例えば、同系の類似色は誰もが好む、落ち着く組み合わせになります。さらに、カーテンやアクセントクロスに反対の色を補えば、メインにしたい家具を引き立たせることなども可能です。ここでは、よくあるお悩みを例に、その解決法を紹介しましょう。

お悩み(1):手持ちの家具と部屋のカラーが合わない
新居の床や壁、建具の色とこれまで使ってきたお気に入りの家具と色が合わない、というケースは多くあります。その場合は、ラグなどに緩衝材となるカラーを取り入れることで、異なるカラーが馴染むようにします。

この緩衝材となるカラーが室内の雰囲気を決めるために重要な役割を果たすので、メインカラーとのバランスを見て判断する必要があります。緩衝材のカラーは、メインカラーと類似色の、トーンで変化をつけた色などを選ぶと、うまくまとまってくれるでしょう。

床材とラグのサンプルを使用しながら、色を組み合わせた例

お悩み(2):好きなカラーが部屋の雰囲気に馴染まない
例えばブルーが好きなお客様の住まいが、赤みの強い木目のベースカラーだった場合、ブルーのファブリックを一色だけ入れても浮いてしまう、ということが起こります。そのような場合は、白・黒・グレーといったニュートラルなポイントカラーを間に入れることで、カラーバランスを改善させることが可能です。

色同士にも相性があるので、好きなカラーが住まいのもつ雰囲気になじまないことも時にはあります。写真は、シンプルで爽やかな雰囲気を好むお客様の住まいにおいて、濃いブラウンの木目がベースカラーやメインカラーだった際、ポイントカラーに白を入れることで空間を引き締めた例です。

シンプルで爽やかな雰囲気に仕上げるため、濃いブラウンの床に対してニュートラルな白をテーブルや椅子のパイピングでプラス

空間全体をバランスよく見せる、配色の考え方

インテリアコーディネートを楽しむには、それぞれのスペースをどのように使いたいのか、どんな空間にしたいのかをイメージすることが大切です。リビング、寝室、子ども部屋・・・それぞれの部屋にオススメの色の組み合わせの一つとして、色彩心理的な効果の例を紹介します。あくまでも一例ですので、参考にご覧ください。

■心理的効果の一例
・リビング:オレンジ・・・和む、団欒
・寝室:ブルー・・・静か、心鎮める
・子ども部屋:イエロー・・・楽しい、明るい、集中

また、全てのお客様がトータルコーディネートを望んでいるわけではないので、アイテム選びのポイントをお伝えするだけの場合もあります。それぞれのアイテムについても好きな色を選んでいただくのが一番だと思いますが、より良いインテリアを提案できるよう、お客様自身に「意識していなかったけれど、大事なのね」と気づいていただくアドバイスを心がけています。同じような色味であっても、床や壁の色と合わせながら見ると全然違うことに気づくお客様がほとんどです。

一例を紹介すると、同じようなグレー色の二つのカーテンを比較しながら、床色と並べて見せ、一方のグレー色の方が、とても綺麗にみえることをお客様に実感してもらったことがあります。同じように見えるグレーでも、イエロー系の優しいソフトグレーと、ブルー系のシャープなクールグレーがあります。お客様から、「今まで色々なお店や、インテリア販売会に行ったが、こんなことは誰にも教えてもらえなかった。グレーなら何でも良いと思っていた」と、とても喜んでいただけました。

壁や床など住まい自体が持つ雰囲気と、家具や照明、カーテンなどで加えて繋ぐ「色の架け橋」の演出を総合的に楽しむことが、素敵な空間への近道になると思います。

インテリアのプロが、お客様に合うコーディネートを提案

マンションの購入を機に、一つひとつソファやテーブル、カーテンなどを買いかえるのは大きな楽しみであると同時に、大変な作業でもあります。店を何軒も回り、家具がもつ微妙な色の差や全体のカラーバランスを考えながら、自分好みにセンスよくアイテムを選んでいくのは、想像以上に手間がかかるものです。

野村不動産の「インテリアセレクション」は、こうしたインテリアのあれこれをインテリアアドバイザーに相談しながら、面倒な手配や設置までをトータルで任せることができるサービスです。

東京・西新宿にある「野村不動産インテリアサロン」には、カーテンや照明、食器棚やエアコンなど数々のサンプルが揃います。いくつものインテリアショップや専門店を巡ることなく、サンプルをもとに全体のカラーコーディネートを確認することができます。さらに、プロのインテリアアドバイザーが採寸・納品まで一貫して対応いたします。

インテリアサロンのエントランス(左)と打ち合わせスペースである「カスタマーゾーン」(右)の様子

来場は新型コロナウイルス対策を万全にした完全予約制です。インテリアアドバイザーとともにゆったりと、いくつものショップを巡ったときと同様の満足感でインテリアを選べます。サロンで展示していない商品も、野村不動産を通して優待価格にて購入することができます。

■野村不動産「インテリアセレクション」活用のメリット

サービスの詳細についてはこちらからご覧ください。

近藤はるみ(こんどう・はるみ)

近藤はるみ(こんどう・はるみ)

インテリアアドバイザー
キッチンメーカーのシステムキッチン設計を経験したのち、より自由な設計に携わるためオーダー家具会社へ転職。その後1996年よりフリーのインテリアコーディネーターとして独立。セミナー講師やカラー・アートスタイリングも含めた経験をお客様のお住まいづくりのお役に立てるよう励む日々。漠然とした生活イメージが、少しずつより豊かな生活を実感できるようにプラスアルファを目指してアドバイスをおくっている。

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