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中古マンション最新トレンド

お買い得な中古マンションは、築何年?

2017年3月28日

日本人は新築が好き、とよく言われます。中古マンションでも、「築年数が新しいほど人気が高い」と思ってしまいそうですが、築10年超、20年超でも、それぞれに魅力を感じる人がいるようです。築年数による物件の特徴や、購入時の注意点を整理しておきましょう。

<今回のポイント>

・意外!?「築浅」より、ほどよい古さが人気
築年数と広さやプランとの関係
住宅ローンの負担を左右する築年数
築年数によって税金の特例が使えない!?

築5年以内より、築11~15年の人気が高い?

中古マンションは新しいほどよく売れるかといえば、実はそうではありません。東日本レインズのデータによると、最も多く売れているのは「築6~10年」「築11~15年」です。これは売り出された物件数も影響しますが、売れ行き(成約率)でも、「築11~15年」が最も高いのです。

図1.中古マンションの築年帯別成約状況の推移(ノムコムの中古マンション最新トレンド)

図1は、2016年1~12月に成約した中古マンションの成約単価(1m2あたり)と成約率(成約件数/新規登録数)を築年数帯別に示したグラフです。成約単価は、おおむね築年数が古いほど成約価格が低いことが分かるでしょう。

一方、成約率はそれほど単純ではありません。最も新しい「築5年以内」は二番目で、「築6~10年」はさらに低く、「築11~15年」が一番高い水準にあります。こうした山を描くのは、それぞれの築年帯の特徴が、売れ行きに影響していると考えられます。

各築年数帯の特徴をまとめてみましょう。

○「築5年以内」:成約単価74.4万円、成約率22.9%
この築年数帯は、新築と並行して探している人が最も多いでしょう。設備の交換はまだ不要で、ハウスクリーニング程度で住めるケースも少なくありません。

価格も、新築マンションとあまり変わりません。同期間(2016年1~12月)に発売された首都圏の新築マンションの1m2単価は、79.3万円(不動産経済研究所調べ)で、新築比およそ94%です。物件によっては、築3~4年で新築より2~3割安い物件もありますが、やはり価格が高めで予算に合わないケースもあるでしょう。

○「築6~10年」:成約単価61.2万円、成約率21.2%
この築年帯の成約単価は新築の77.2%、新築より2割ほど安いことになります。設備はやや古くなって汚れが目立ち始めますが、「お金をかけて交換するにはまだ早い」という微妙な印象になりやすいかもしれません。そろそろ大規模修繕が始まるので、積立金の値上げなども検討され始めるころでしょう。

○「築11~15年」:成約単価56.6万円、成約率26.5%
この築年帯の成約単価は新築の71.4%、つまり3割近く安くなっています。新築が総額5,000万円なら、類似物件が同じ面積で1,500万円近くも低くなる計算です。設備はちょうど交換が必要な時期を迎え、内装も含めて思い切ってリフォームをしてみようと踏み出せる状態でしょう。間取り変更を含めた全面的なリフォームをしても、新築より割安感があります。

マンションによっては、外壁塗り替えなどの大規模修繕も済み、外観もよくなっているかもしれません。こうした点で、この築年帯に「お買い得感」が出て、高い成約率につながっているのではないでしょうか。

ちなみに、築21年を超えると、成約価格は新築の4割以下になります。この築年帯くらいになると、中古マンションを安く買って全面的にリノベーションをしようというニーズに加えて、投資家層のニーズも出てきます。というのも、価格は新築の半値以下に下がっても、賃料はそれほど大きく下がらないため、利回りが良くなるからです。

広くてゆったりな間取りプランは、築何年に多い?

実は、「築11~15年」の成約率が高い理由がもうひとつ考えられます。広さ間取りプランです。

図2は築年帯別の平均面積のグラフです。「築11~15年」が一番広くなっています。

図2.中古マンションの築年帯別の平均専有面積グラフ(ノムコムの中古マンション最新トレンド)

この築年帯の物件は、ほとんどが2001~2005年に分譲されていると考えられます。新築マンションが大量供給され、価格は上がらずに停滞していた時期でした。いわばマンション不況期に当たり、プランの工夫が進んだ時期ともいえます。

専有面積70~80m2以上の広い3LDKや4LDKが豊富で、100m2を超える物件も多く分譲されました。新築と比べた割安感に加えて、ゆとりのあるプランが、この築年帯の成約率を高めているといえるでしょう。

これに対して、2006年以降は地価建築費が上がり始めました。特に2013年以降の2~3年は新築マンションの価格が大きく上昇、これが現在の「築5年以内」です。分譲価格を低く抑えるために面積の小さいタイプが増え、都心部では50~60m2台の2LDKの間取りタイプが増加しています。

その結果が、図2の平均専有面積の違いに表れているといえるでしょう。

築26年を超えると、平均面積は50m2台まで下がります。この当時(1990年前後)もバブル期で、面積が圧縮されがちでした。さらに古くなると、40~50m2台・3DKの団地タイプが多くなります。こうした物件は、居室をリビングとつなげて、広いリビングの2LDKにリノベーションするケースも多くなっています。

立地についても、築年数による傾向があります。

図3は、中古マンションの成約物件の平均築年数(2017年1月時点)をエリア別に示したものです。都心回帰のために新築マンションの供給が大幅に増えた都心3区がもっとも新しく、郊外になるほど古くなることがわかります。中間立地の川崎市が、都心3区に次ぐほど新しいのも印象的です。


このように、価格・広さ・立地と築年数を併せて検討することによって、「お買い得」な物件を見つけやすくなるのではないでしょうか。

編集協力:AllAbout

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