不動産投資コラム

ワンルームマンション投資で失敗するからくりとは?3つの具体例と対策

ワンルームマンション投資で失敗するからくりとは?3つの具体例と対策

ワンルームマンション投資は、少ない自己資金で始められる一方で、潜在的なリスクも存在します。そのからくりを十分に理解せず投資を始めてしまうと、失敗しかねません。

そこで本記事では、ワンルームマンション投資で失敗するからくり・失敗した場合の対策・失敗しないための方法について説明します。

なお、不動産投資には基本的な知識と最新の動向のチェックが欠かせません。ノムコム・プロでは、会員の方に向けて不動産投資に役立つ情報を配信しています。会員になると無料で「4つの特典」を受け取れますので、お気軽に登録してみてください。

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そもそもワンルームマンション投資とは?

ワンルームマンション投資とは、マンションの一室を購入し、それを賃貸物件として運用する不動産投資の手法です。利益を得る方法として、下記の2つが挙げられます。

1. インカムゲイン:購入した物件を貸し出して、家賃収入を得る方法
2. キャピタルゲイン:購入した物件を売却して収入を得る方法

ワンルームマンション投資は、一棟マンションや一棟ビル投資と比べて必要な資金が少ないため、不動産投資の初心者が始めやすいといわれる投資手法です。新築ワンルームマンションの表面利回りは、4%程度 とされていますが、物件価格や家賃によって変動します。

なお、ワンルームマンション投資のメリットやリスクについて詳しく知りたい方は、次の記事をご覧ください。
ワンルームマンションの不動産投資|成功法則や事業計画のポイントを解説 |ノムコム・プロ

不動産投資には、ワンルームマンション以外にもさまざまな種類があります。各投資のメリット・デメリットを下記の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
不動産投資の代表的な10種類!自分にあった選び方も解説 |ノムコム・プロ

ワンルームマンション投資で失敗する3つのからくり

ワンルームマンション投資で失敗するからくりについて、3つのパターンを紹介します。

1. 収支計画の失敗
2. 悪徳業者の存在
3. 不動産投資の知識不足

投資の失敗にはさまざまな要因が複雑に絡む場合もあるため、参考情報の一部としてご覧ください。

からくり1.収支計画の失敗

ワンルームマンション投資で失敗するからくりの一つに、収支計画の失敗があります。適切な収支計画を立てないと、予想以上の赤字が発生し、深刻な金銭的損失につながりかねません。

まずは、不動産投資にかかる費用を確認しましょう。不動産投資には、初期費用とランニングコストの2種類の費用が必要です。初期費用は、投資開始時に必要な費用で、ランニングコストは、物件の維持管理や運用のために継続的にかかる費用です。

初期費用の例 ランニングコストの例
● 物件の頭金
● 不動産仲介手数料
● 登録免許税
● 司法書士報酬
● 不動産取得税
● 印紙代
● ローン関連費用
● 管理委託費(管理を委託している場合)
● 修繕積立金
● 固定資産税・都市計画税
● 所得税・住民税
● 火災・地震保険料
● 点検・清掃費

一般的に、初期費用は物件価格の20〜30%、ランニングコストは家賃収入の20〜30%が目安とされています。両方のコストを正確に把握せずに物件を購入すると、支出が収入を上回るおそれがあります。

家賃収入からランニングコストを支払う例として、都内のワンルームマンションを購入し、月額85,000円で貸し出すケースを考えてみましょう。この例では、ローンを組むことを前提としています。

【都内のワンルームマンション】

● 物件価格:2,800万円
● 借入金:2,240万円
● 頭金:560万円
● 家賃:85,000円
● 金利:2%
● 借入期間:35年
● 月々のローン返済額:74,000円

頭金560万円を支払い、残りの2,240万円を借り入れると仮定します。月々のローン返済額は74,000円なので、家賃収入から返済額を引くと残りはおよそ1万円です。

一見すると、月1万円の利益が出ているようにも見えます。しかし、実際にはローンの返済以外にも、次のようなランニングコストがかかります。

● 固定資産税・都市計画税(年4回の分割、もしくは年1回の一括)
● 保険料(火災保険など)(原則として年払いもしくは長期一括払い)
● 管理費・修繕積立金(毎月)
● 賃貸管理費(サブリース、集金代行など)(毎月)

賃貸管理費と管理費・修繕積立金が1万円を超えている場合、月々の家賃収入では毎月発生するランニングコストも支払えず、自己資金で補填する必要性が出てきます。なお、管理費・修繕積立金は築年数の経過とともに上昇する傾向にあります。

さらに、固定資産税・都市計画税といった税金や保険料の支払いも適宜必要となるため、このシミュレーションにおいて、キャッシュフローはマイナスとなってしまいます。

月々、もしくは年単位での補填による赤字に耐えられる物件の売却を検討する場合でも、立地や市場状況によっては物件価格が大幅に下落し、ローンの残額を支払いきれず投資全体の収支が赤字になるリスクがあります。

このような事態を避けるため、投資前に収益性のシミュレーションを実施することが大切です。「ノムコム・プロ」では、キャッシュフローのシミュレーションツールを公開していますので、投資計画の立案にぜひご活用ください。

不動産投資シミュレーション(キャッシュフローシミュレーション)

※引用:不動産投資シミュレーション(キャッシュフローシミュレーション) - 不動産投資、収益物件、投資用不動産ならノムコム・プロ

また、次の記事では不動産投資の詳細シミュレーションをしています。区分マンション1室のシミュレーションをご確認いただくと、具体的な収支のイメージがつかめます。
年収1000万円の独身者による不動産投資|詳細収支シミュレーション |ノムコム・プロ

不動産投資にかかる初期費用については、次の記事をご覧ください。
不動産投資の初期費用はいくら?9つの項目・節約術を完全ガイド |ノムコム・プロ

からくり2.悪徳業者の存在

ワンルームマンション投資では、悪徳業者による被害も報告されています。悪徳業者から物件を購入してしまうと、物件を不当に割高な価格で購入させられ、投資に失敗してしまうリスクがあるのです。

例えば、中古のワンルームマンションを購入する際、入居者がいる状態で不動産を取得する「オーナーチェンジ」という方法があります。オーナーにとっては、購入後すぐに賃料を受け取れる点がメリットです。

しかし、悪徳業者から購入すると、偽装入居や退去予定の隠ぺいなど、不正な取引が行われるおそれがあります。中古マンション購入後、知らされていなかった大規模な修繕計画により、多額の出費を強いられるケースも報告されています。

「サブリース契約(※)」においても、悪徳業者による被害が確認されていますので、具体的な内容は、下記をご覧ください。

● 「家賃は一切下がらない」と勧誘されたのに、賃料の減額を伝えられた
● 家賃が保証されない期間があることを知らされなかった
● サブリース契約と抱きあわせて高額のローンを組まされた

【※サブリース契約とは

物件の所有者がサブリース業者に物件を一括で貸し出し、その業者が入居者に再度賃貸する形態。所有者は空室リスクを軽減でき、一定の家賃収入を確保できるが、業者との契約内容次第では収益が減少することもある。

不動産業者の中には、巧みな言葉で「頭金0円でワンルームマンションが手に入る」などと勧誘し、顧客の返済能力を超えるローンを組ませる手口を使う業者がいるのも事実です。特にサラリーマンなど銀行からの信用が高い人々を標的にし、「エリートの〇〇さんだから銀行が融資してくれる」と顧客の気分を高揚させて市場価格よりも高い物件を販売する場合もあります。

このような取引で不動産を購入したオーナーは、購入当初からキャッシュフローが赤字だったり、時間が経つにつれてローンの返済が困難になったり、空室や修繕などで予想外の赤字が膨らんだりすることがあります。最悪の場合、自己破産に追い込まれる事態も起こり得るのです。

サブリース契約を結んでいても安心とは限りません。提供企業が倒産した場合、オーナーが損害を被るおそれがあります。代表的な例として「かぼちゃの馬車」事件があります。

この事件では、サブリース会社が建築会社と共謀して不当な利益を得ただけではなく、契約で保証していた賃料の支払いができずに破綻しました。多くのオーナーが多額の融資を受けていたため、高額な借金を抱えることになりました。

この問題を受けて、国土交通省は2020年にいわゆる「サブリース新法」を制定し、トラブルを防ごうとしています。
参考:サブリース事業に係る適正な業務のためのガイドライン|国土交通省

サブリース新法の制定により、悪質な業者は減少傾向にあると考えられますが、自身で用心することも大切です。悪徳業者に騙されないよう、不動産会社を選ぶ際は次のような点を確認しましょう。

1. 行政処分歴がないか
2. おとり広告を利用していないか
3. 投資リスクを隠ぺいしていないか
4. 購入を急かす圧力をかけてこないか

勧誘時の言葉に惑わされず、全ての数字や契約内容を慎重に確認しましょう。起こり得るリスクを十分に把握したうえで、契約するかどうかを判断することが大切です。

なお次の記事では、悪徳業者を見抜くポイントやカモにされないためのポイントについて説明していますので、あわせてチェックしてみてください。
サラリーマンは不動産投資でカモにされる?悪徳業者を見抜く4つのポイント |ノムコム・プロ

※特定のサブリースの事例における問題点を取り上げていますが、サブリース自体が常に問題であるわけではありません。適切に運用されているサブリースは安定した収入を確保する手段になりますので、契約内容などをしっかりご確認ください。

からくり3.不動産投資の知識不足

ワンルームマンション投資に限らず、不動産投資を行う際は基礎知識や最新情報を把握しておくことが重要です。十分な知識がないままワンルームマンション投資を始めると、失敗するリスクが高まります。投資の失敗パターンを下表にまとめましたので、ご覧ください。

● 市場調査が不足している
● 利回りを誤算している
● 適切な融資計画を立てられていない
● 物件管理を軽視している

不動産投資をする際は、市場調査が欠かせません。物件のある地域でのワンルームマンションの需要や、供給状況を把握しておきましょう。需要の見込み違いは投資の失敗につながるおそれがあります。

市場調査を行うことで、購入予定の物件が市場価値と合致しているかどうかも確認できます。市場価値よりも高い価格での購入は投資として適切ではないため、しっかりと確認しましょう。

利回りについても理解を深めておく必要があります。利回りには、次の2種類があります。

1. 表面利回り:不動産の大まかな収益性を把握するためのもの。経費を考慮していない。
2. 実質利回り:不動産の購入に関わる費用や保有にともなう経費を含めて算出した利回り。表面利回りより、具体的な収益性の目安を把握できる。

表面利回りだけで物件の収益性を判断すると、「思ったより利回りが低い」という事態に陥りかねません。

また、融資計画も重要な要素です。ローンを組む際は、「固定金利」や「変動金利」の選択肢がありますが、それぞれの詳細を理解し、自身の財務状況にあった計画を立てることが大切です。将来的な金利上昇リスクも考慮しましょう。

● 変動金利:借り入れ期間中の金利が変動するタイプ
● 固定金利:借り入れ時に決められた金利が変わらないタイプ

変動金利 固定金利
メリット ・初回の金利は固定金利より低く設定されている ・返済期間内の利率が変わらない
・契約時に金利の支払い総額がわかる
デメリット ・返済総額が変わる場合があるため、返済計画が変更になる ・変動金利よりも金利が高い
・特約期間中は金利を見直せない

物件管理も軽視できません。適切な管理を怠ると物件の価値が低下し、収益性が悪化するおそれがあります。空室リスクが高まるだけではなく、将来的な売却も困難になりかねません。

このように、不動産投資にはさまざまな知識が必要です。最新の不動産情報を常にチェックし、市場動向を把握することも投資成功への鍵です。

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また、不動産投資における利回りの最低ラインについても、下記の記事で説明しています。利回りへの理解が深まりますので、ぜひご確認ください。
不動産投資における利回りの最低ラインとは?改善する4つのポイントも解説 |ノムコム・プロ

次の記事では、投資物件を見学する際のポイントをプロの視点からお伝えしていますので、あわせてご覧ください。
プロがアドバイス!【投資物件の現地見学ポイント】

ワンルームマンション投資のからくりで失敗した場合の対策3選

ワンルームマンション投資のからくりを理解し、「失敗したかもしれない」と感じた場合の対策について次の内容を説明します。

1. 所有している物件を売却する
2. ローンの借り換えをする
3. ランニングコストを見直す

ただし、不動産投資における「失敗」の定義は、個人の投資目標によって異なる点に注意が必要です。自身の目標や状況に照らしあわせて、適切な対策を選択しましょう。

対策1.所有している物件を売却する

収益性のシミュレーションを行い、赤字が続く見込みの場合は早期売却を検討するのも一つの選択肢です。不動産は築年数とともに価格が下がる傾向があるため、損失が拡大しそうな状況では迅速な判断が重要になります。

売却を考える際は、下記のような点を確認しましょう。

● 毎月の収支がマイナスになっていないか
● ローン返済が滞っていないか
● 物件価格が断続的に下がっていないか
● 空室率や賃料の下落が続いていないか
● 自身の資金的な余裕がなくなってきているか

損切りの判断は難しいものですが、客観的なデータや数値を確認し、将来的な予測を立てて判断することが大切です。

サブリースを利用している物件の場合、解約時に違約金が発生することがあります。契約書をよく確認して対応しましょう。不動産の売買に関して困ったことがあれば、信頼できる専門家に相談するのもおすすめです。取り扱う物件の種類や専門性を確認し、自身の悩みの本質を捉えられるような会社に相談してみましょう。

なお、野村不動産ソリューションズでは、お客様のニーズや悩みに寄り添って不動産売買のお手伝いをいたします。複雑で難易度の高い物件にも、万全のチーム体制で対応いたします。

「何から手をつけてよいかわからない」という場合でも、お気軽にご相談ください。

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対策2.ローンの借り換えをする

金利の高いローンを利用している場合、ローンの借り換えも有効な選択肢の一つです。借り換えによって金利が下がれば、毎月の返済額も減少し、キャッシュフローが改善する可能性があります。ローン返済額が多いと金利負担も大きくなるため、長期返済を予定している方は、返済総額の見直しをおすすめします。

しかし、ローンの借り換えには諸費用がかかります。借り換える金額によって異なりますが、一般的に数十万円程度の費用が発生するといわれています。「現在のローンを継続した場合の返済総額」と「新たに借りるローンの返済額+諸費用」を比較し、メリットの大きいほうを選択しましょう。

注意点として、ローンを借り換えると、その銀行から今後融資を受けられなくなるおそれがあります。このデメリットも考慮に入れ、慎重に検討しましょう。

対策3.ランニングコストを見直す

物件の管理・維持に必要なランニングコストを適正化することにより、収支を改善できる可能性があります。

例えば、空室リスクが低い物件の場合、家賃保証のついたサブリース契約ではなく、集金代行契約に切り替えることで月々支払う賃貸管理のコストを削減し、収支を改善できる可能性があります。

サブリース 集金代行
概要 サブリース会社などが物件のオーナーから物件を借り上げ、第三者へ転貸する

家賃保証方式と実績連動方式がある

費用相場:家賃の5〜20%(方式による)
賃貸契約の管理全般を管理会社に委託し実施してもらう

費用相場 :家賃収入の5%前後(管理会社による)
メリット 賃料補償があるため、安定した収入を得られる

賃貸経営の手間が省ける
物件管理の手間が省ける

サブリースよりも費用が抑えられる
デメリット 契約内容によっては、賃料補償の金額が少ない

保証期間が限られている

解約が困難な場合がある
空室の期間は収入が得られない

サブリースや管理委託の費用は、管理会社や管理方式によって異なります。契約内容によっては変更や解約が制限される場合があります。必ず契約書を確認し、現在の条件や制約を把握しましょう。

なお、管理の委託を一切行わず、オーナー自身で自主管理をすることも可能です。自主管理した場合、管理会社に毎月支払うコストを削減できるため、収支が改善します。

ただし、この場合、入居者の募集から契約の手続き、家賃の集金や未払い時の督促、退去の立ち会いなどさまざまな業務をオーナー自身でこなさなければなりません。一定レベル以上の知識・経験がない間は何らかの形で業者に管理を委託するのが現実的といえるでしょう。

また、加入している火災保険についても、保証の内容や金額を見直し、妥当なプランを選択し直すことによってランニングコストを改善できる可能性があります。

ワンルームマンション投資で失敗しないための7つの方法

失敗を回避するためには、リスクを理解して慎重に投資判断を行うことが重要です。ワンルームマンション投資のリスクとしては、次のようなものが挙げられます。

● 家賃下落リスク
● 家賃滞納リスク
● 老朽化・修繕リスク
● 金利上昇リスク
● 災害リスク
● 赤字運用リスク

本章では、リスクを避けて投資の失敗を防ぐ方法を次の順番で説明します。

1. 立地を吟味する
2. 収益性のシミュレーションをする
3. 修繕状況を事前に把握する
4. 自己資金を用意する
5. 火災・地震保険に加入する
6. 自身の財務状況にあった金利タイプを選ぶ
7. 信頼できる不動産仲介業者や管理会社にサポートしてもらう

さっそく見ていきましょう。

方法1.立地を吟味する

不動産投資で失敗しないためには、立地選びが鍵です。投資対象のワンルームマンションがある地域の需要を、事前に調べておきましょう。ワンルームマンションは主に単身者や若い世代の方に人気があります。そのため、投資先を検討する際は、その地域に単身者や若年層が住んでいるかどうかを確認しましょう。

なお次の記事では、不動産投資で失敗する人の特徴や失敗例をまとめていますので、ぜひご覧ください。
不動産投資で『失敗する人』とは⁉失敗例10選&失敗回避の方法を紹介

方法2.収益性のシミュレーションをする

不動産投資で失敗しないためには購入物件からの予想利益を可能な限り正確に把握することが大切です。不動産投資は多額の資金を必要とするため、失敗すると多額の借金を抱えかねません。

リスクを避けるためにも、事前に収益性のシミュレーションをしましょう。物件売却時の予想価格や、家賃下落時のローン返済への影響なども確認するポイントです。出口戦略を考慮することで、長期的な投資計画を立てやすくなります。

下記のような、投資判断をサポートするシミュレーションツールの利用もおすすめです。

不動産投資シミュレーション(キャッシュフローシミュレーション)

※引用:不動産投資シミュレーション(キャッシュフローシミュレーション) - 不動産投資、収益物件、投資用不動産ならノムコム・プロ

方法3.修繕状況を事前に把握する

中古ワンルームマンションの購入時には、修繕履歴の確認が大切です。長年修繕が行われていない物件を選ぶと、購入後に想定外の高額修繕費用が発生するおそれがあります。その結果、収支バランスが急激に悪化するリスクがあります。

リスクを軽減するためにも、物件の修繕状況を適切に把握しましょう。現在の状態だけでなく、将来必要になる修繕費用も含めて確認することが大切です。

仲介会社に依頼をして、検討している物件の修繕履歴や長期修繕計画、管理規約を管理会社から入手しましょう。修繕積立金の履歴や残高も確認しておきたい点です。

下記の記事では、不動産投資のリスクについて詳しく説明していますので、チェックしてみてください。
不動産投資の7つのリスクと7つの回避術 |ノムコム・プロ

方法4.自己資金を用意する

不動産投資を始める際は、自己資金の準備が欠かせません。物件購入を全額ローンで賄う(フルローン)と、毎月の返済額が膨らみ、赤字リスクが高まります。一方、十分な自己資金があれば借入額を抑えられ、月々の返済負担も軽減できます。

物件購入時、どの程度の自己資金を用意すればどのようなキャッシュフローになるのかを把握したうえで、どの程度の自己資金を用意するのかを検討しましょう。

自己資金について再考する際は、専門家の意見や最新の市場動向が役立ちます。次の記事では、必要な自己資金額や融資決定に影響する要素についてまとめていますので、ぜひご覧ください。
頭金ゼロでも買える?不動産投資の資金調達のコツ教えます! |ノムコム・プロ

方法5.火災・地震保険に加入する

日本は自然災害が頻発する国として知られています。近年の気候変動により、さまざまな災害のリスクが高まっています。災害によって保有物件に被害が生じると、資産価値が大幅に下がりかねません。そのため、資産を守るための手段として、火災保険や地震保険への加入がおすすめです。火災保険は保険会社によって補償内容が異なるため、物件の特性や立地条件に適した保険プランを選びましょう。

次の記事では、地震保険の必要性についてまとめていますので、ぜひご覧ください。
賃貸物件と地震のリスク対策 |ノムコム・プロ

方法6.自身の財務状況にあった金利タイプを選ぶ

不動産投資において、金利は長期的な収益性や安定性に大きく影響します。自身の状況に適した金利を選ぶと、安定した返済計画を立てられます。金利タイプは、下記の2通りです。

● 変動金利:借り入れ期間中の金利が変動するタイプ
● 固定金利:借り入れ時に決められた金利が変わらないタイプ

金利タイプを決める際は、それぞれのメリットとデメリットの理解が必要です。

変動金利 固定金利
メリット ・初回の金利は固定金利より低く設定されている ・返済期間内の利率が変わらない
・契約時に金利の支払い総額がわかる
デメリット ・返済総額が変わる場合があるため、返済計画が変更になる ・変動金利よりも金利が高い
・特約期間中は金利を見直せない

将来のライフプランや許容できるリスクの程度、市場金利の動向なども考慮しましょう。

方法7.信頼できる不動産仲介業者にサポートしてもらう

ワンルームマンション投資では、信頼できる不動産会社を見つけるのも失敗を防ぐコツです。不動産市場は常に変化しており、最新の状況や動向を個人で把握するのは難しい場合があります。そのため、不動産マーケットの情報を多く持ち、分析力や法律面、税制の知識が豊富で実績のある企業のサポートを受けることをおすすめします。ワンルームマンション投資では、悪徳業者による被害も報告されているため、信頼性の高い企業を選びましょう。

なお、当サイトを運営する野村不動産ソリューションズでは、投資用物件のご紹介から資金調達のご相談まで、さまざまな面でサポートする体制を整えています。

「不動産サービスの提供を通じて、広く信頼され、高い評価をいただくことで、選ばれ続けるナンバーワンブランドを目指す」という企業理念のもと、信頼されるパートナーを目指して課題解決に向きあっています。

経験豊富なスタッフが丁寧に対応いたしますので、お問い合わせのフォームからお気軽にご相談ください。

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ワンルームマンション投資によくある2つのQ&A

最後に、ワンルームマンション投資でよくある2つの質問に回答します。

1. ワンルームマンション投資はやめとけと言われるのはなぜですか?
2. ワンルームマンション投資で節税できるからくりを教えてください

一つずつ見ていきましょう。

Q1.ワンルームマンション投資はやめとけといわれるのはなぜですか?

ワンルームマンション投資では、次のような理由から「やめとけ」といわれる場合があります。

● 収益性が低い
● 空室リスクが大きい
● 物件価値が下落する
● 運用の費用がかかる

ただ、ワンルームマンション投資で成功を収める人がいるのも事実です。成功の定義は、自身が設定した目標を達成できているかどうかによって異なります。成功のポイントは、次のとおりです。

● 投資目的を明確にする
● 慎重に物件を選ぶ
● ワンルームマンションの投資リスクについて理解する
● 信頼できる不動産会社を見つける
● 不動産投資の知識を増やす

投資には常にリスクがともないます。そのことを理解し、適切な対策をすることが成功への近道です。次の記事では、ワンルームマンション投資をやってよかった理由や、投資のチェックポイントなどをまとめています。あわせてご確認ください。
初心者必見!ワンルームマンション投資でやってよかった理由と成功のコツ

Q2.ワンルームマンション投資で節税できるからくりを教えてください

不動産投資によって赤字が発生した場合、他の所得と相殺する損益通算が可能です。例えば不動産の維持・管理に必要なコストを適正な範囲で経費計上するなど、会計上の赤字を作り出すことにより、所得全体が圧縮できます。結果として、所得税や住民税の課税所得が減り、税負担が軽減されます。ただし、節税目的で過度に赤字を作ると、税務調査のリスクが高まるおそれがあります。

ワンルームマンション投資の節税効果が大きい理由の一つが、減価償却費(年数の経過による物件の資産価値の下落)を多く計上できる点にあります。ただし、減価償却による節税の効果は一時的なものであり、長期的に見ると必ずしも全てがプラスに働くわけではありません。

なお、赤字経営を続けると、将来的に不動産投資をステップアップさせたい場合でも融資を受けられない場合があります。自身の投資目標を明確にし、それに沿わない選択はやめることも大切です。

※上記はあくまで節税の仕組みを述べたもので、意図的に税の圧縮を行うよう推奨するものではありません。税金は複雑な問題もありますので、税務署や税理士など専門家にご相談ください。

下記の記事では、不動産投資で節税できる仕組みや節税シミュレーションなどを紹介していますので、ご興味のある方はあわせてご覧ください。
不動産投資でサラリーマンは節税可能?仕組み&税金シミュレーション |ノムコム・プロ

ワンルームマンション投資のからくりを知って失敗を回避しよう

本記事では、ワンルームマンション投資で失敗するからくりを紹介しました。ワンルームマンション投資にはさまざまなリスクが潜んでおり、適切な知識がないまま始めると、大きな赤字を抱えるおそれがあります。もし、現在ワンルームマンション投資をしていて「失敗した」と感じている方は、次のような方法がおすすめです。

1. 所有している物件を売却する
2. ローンの借り換えをする
3. ランニングコストを見直す

なお、ワンルームマンション投資を失敗しないためには、次のような対策も必要です。

1. 立地を吟味する
2. 収益性のシミュレーションをする
3. 修繕状況を事前に把握する
4. 自己資金を用意する
5. 火災・地震保険に加入する
6. 自身の財務状況にあった金利タイプを選ぶ
7. 信頼できる不動産仲介業者や管理会社にサポートしてもらう

不動産投資で失敗しないためには、十分な情報収集が欠かせません。ノムコム・プロでは、会員の方限定で不動産投資に役立つ情報を配信しています。会員になると無料で「4つの特典」を受け取れますので、お気軽に登録してみてください。

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前田 裕太
前田 裕太

前田 裕太企業役員、不動産投資家、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)

上場企業勤務時代にローンを活用して不動産投資を開始。現在は全国に複数の物件を所有する。不動産投資の知識をつけるため、独学で宅建試験に合格。
現在は不動産投資の傍ら、スタートアップ企業の役員として離島振興に従事。不動産の知識・経験や内装事業部とのシナジーも活用し、空き家問題の解決にも取り組んでいる。
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