江戸時代、現在の千葉県周辺は、江戸の近くに位置していることから、幕府直轄地や多くの藩が存在しており、明治初年には25もの藩があった。その後明治4年の県統廃合によって、26県が印旛(いんば)県、木更津(きさらづ)県、新治(にいはり)県の3県に統合される。
そして、明治6年には印旛県と木更津県が合併し、千葉県が設置。明治8年には新治県が廃止され、千葉県に編入される地域があった一方で、一部地域が茨城県や埼玉県に編入され、現在の千葉県の形とほぼ同じになった。
こうした歴史から、令和5年6月15日に150周年を迎えた千葉県では、東京に隣接する利便性と三方を海に囲まれた豊かな自然環境を生かし、県の魅力を発信する様々な事業・記念イベントが実施予定だ。
中核市として64万人以上が暮らす船橋市。音楽が盛んな船橋市では、2024年2月4日に「音楽のまち・ふなばし 千人の音楽祭」の開催が予定されている。
市内の音楽団体や市内の小中学生が垣根を越えて合同演奏を行い、一般市民公募による演奏、ゲスト出演者などもあり、世代やジャンルを超えて音楽を楽しめる船橋市内最大の音楽イベントとなる。
また、150周年記念事業の1つとして、我孫子市、柏市、印西市の3市が協力する「デジタルスタンプラリー」なども開催されている。千葉県誕生150周年にちなんで、150か所のチェックポイントと150名に当たる景品や参加賞も用意されている。3市の魅力を体感しながら、スタンプラリーに参加してみてはいかがだろうか。
記念事業として令和6年6月までの間で、各地域の特色を生かしたイベントが各地で開催される予定となっている。
千葉県では、古くから続くお祭りや時代とともに進化を続けるイベントも各地で開催されている。ここからは、四季ごとの千葉県内のイベントをご紹介。
「千葉城さくら祭り」は、千葉市の歴史を伝える「千葉城(郷土博物館)」と春の花とが織りなす春の風物詩となっている。千葉市中央区の「千葉市亥鼻公園」で開催され、和太鼓などの伝統芸能が披露されるほか、期間中は地元食材を使った屋台やキッチンカーも並ぶ。千葉城のライトアップと夜桜を楽しむのもおすすめだ。
1,000年を超える歴史をもち、年間1,000万人以上の参詣者が訪れる全国有数の寺院でもある「成田山新勝寺」。境内にはお堂のほか公園などもあり、パワースポットとしても人気のスポットだ。そんな成田山では毎年4月、お釈迦さまの御誕生日を祝してパレードや祝賀大会が開催される。すべての人々の幸せを願い開催される「花まつり」の期間中、荘厳な歴史を感じられるだろう。
北総鉄道が利用客への感謝の気持ちを込め、1996年から開催されてきた恒例行事「ほくそう春まつり」。千葉ニュータウン中央駅周辺で、ミュージシャンや芸人など豪華なゲストのステージがあるほか、さまざまな物販や飲食、展示ブースが用意され、多くの人が集まる。
三方を海に囲まれた千葉県では、夏を楽しめるイベントも盛りだくさんだ。夏の訪れを告げるイベントの1つに、「成田祇園祭」がある。毎年約45万人もの見物客が訪れる成田市の一大イベントで、彫刻や装飾で彩られた10台の山車・屋台と、御輿1台が3日間にわたって成田山表参道やその周辺一帯を巡行する。
浦安市では、4年に一度開かれる「浦安三社例大祭」がある。三社とは浦安市内にある清瀧神社、豊受神社、稲荷神社のことを指し、大小合わせて100台にもなる神輿で、担ぎ手と見物客はおおいに賑わう。期間中は屋台も立ち並び、大人も子どもも存分に楽しめる。
千葉市で行われる「千葉の親子三代夏祭り」は、「千葉市中央公園」を中心として、パレードやステージ、みこしや山車の渡御、親子三代千葉おどりなど、多彩な催しが開催される。千葉おどりは、飛び入り参加も歓迎で、和太鼓の響きにあわせて会場と一体になって楽しむことができるだろう。
夏の風物詩ともいえる、花火大会。千葉県でも多くの花火大会が開催される。2023年の「松戸花火大会」は、80周年迎えた松戸市と誕生150周年の千葉県を記念し、千葉県内でも最大規模の2万5千発もの花火が打ちあがった。
ほかにも、「幕張ビーチ花火フェスタ2023(千葉市民花火大会)」では、尺玉や最新鋭の花火を交え、音楽との共演による国内最大級の花火ショーが繰り広げられた。花火の打上げ総数は約2万発。海上花火は約4千発打上げられ、幕張の浜の海面を彩った。
千葉県内では、例年の酷暑を考慮して、これまで開催時期が夏であったイベントを秋に移行するなど、柔軟な対応をみせていることも多い。
「ふなばし市民まつり・船橋港親水公園花火大会」も、もともと市民の夏の風物詩であったが、開催時期を秋に変更して開催されている。50年以上の歴史をもち、市内の工業や企業による製品の紹介、ものづくり体験のほか、フリーマーケット型イベントも開催され、5会場でみこしや、ばか面パレードといった催しが行われる。フィナーレには花火大会もある、市内最大のイベントだ。
利根川河川敷を特設会場とする「SAKAEリバーサイド・フェスティバル」も、時期を変更し「栄町産業まつり」と統合する形で開催されたイベントの1つだ。日中は、和太鼓や吹奏楽、ダンスなどが披露され、イベントの締めくくりには、花火が打ちあがる。また、町の特産である「どらまめ」の無料配布があるほか、様々な模擬店が並び、賑わいを見せる。
江戸時代から続く歴史を誇り、千葉県最大級の麻賀多神社の大神輿をはじめ、山車や御神が町を盛大に練り歩く「佐倉の秋祭り」。佐倉市の旧城下町は、佐倉囃子に合わせた「えっさのこらさえっさっさ」の掛け声が響き渡り、佐倉ならではの踊りも見どころだ。
全国各地で、多彩なイルミネーションが街を彩る冬。千葉県でも広大な敷地を活かした大規模なイルミネーションや都心ならではイベントを楽しめる。
袖ケ浦市にある「東京ドイツ村」では、毎年多彩なストーリーをもつウィンターイルミネーションが楽しめる。広大な芝生エリアを利用した、巨大な地上絵や光と音のショーなどのほか、期間限定の「クリスマスマーケット」が開催されることも。1度の冬で、何回でも楽しみたい。
再開発が進み、綺麗な街並みが広がる「柏の葉キャンパス」駅周辺は、冬になると数十万個のLED電球で華やかに彩られる。駅から直結してつづくイルミネーション「Lights of Nature 柏の葉キャンパス」は、仕事帰りや買い物帰りなどでも気軽に立ち寄れるだろう。シャンパンゴールドに輝く桜並木は、街を一層煌びやかに彩っている。
冬の千葉都心を彩るイルミネーション「ルミラージュちば」は、千葉都心の冬の風物詩ともいえる。千葉市民の憩いの場ともいえる「千葉市中央公園」はロマンティックな一面を見せ、国内最大級のイルミネーションスケートリンクも用意される。期間限定のフードやドリンクも楽しめる。
150周年を記念するイベントのほか、毎年恒例となっている大規模イベントも多い千葉県。あなたが気になる地域で、どんなイベントが開催されるのか、ぜひチェックしてみよう。
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