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#住宅購入

2024.06.28

より便利に、より魅力的に街が生まれ変わる!千葉県の再開発の「今」を追う

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交通利便性、防災機能の向上、防犯性の高いまちづくり、充実のショッピング環境の整備など、現状の課題を解決し、人々が安心して暮らせる環境をつくるための都市再開発が、千葉県各所でも行われている。今回は再開発によって大きく様変わりすると期待されている千葉県内の注目のスポットを見ていく。

津田沼駅前の商業施設が再開発により蘇る

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津田沼駅南口再開発事業のイメージスケッチ=習志野市役所 都市環境部 都市再生課
※プランは計画中のものであり、今後変更する可能性があります。(※令和5年11月時点)

近年、県内の主要駅前にある商業施設では老朽化を理由に閉店、解体が相次いでおり、その跡地を利用した再開発が各所で進んでいる。JR総武本線「津田沼」駅南口の再開発もその1つだ。

2023(令和5)年6月、野村不動産株式会社と習志野市の間で「津田沼駅南口地区で実施予定の市街地再開発事業におけるまちづくりに関する確認書」が締結。2008(平成20)年から津田沼市民の生活を支え続けてきた「モリシア津田沼」は、2025(令和7)年以降に解体され、2032(令和14)年の事業完了を目指して再開発が進められる見込みだ。

具体的には大きく以下の4つのテーマで再開発が行われる。1つ目は「交通利便性」。駅前広場を拡張し、一般車・バス・タクシーの車両動線を分離。企業バスの乗降場や、駐輪場を新たに整備する予定だ。2つ目は「歩行者ネットワーク」。駅と接続する駅前上空デッキの整備もおこなうなど駅へのアクセスをこれまで以上に容易にし、敷地内に複数のエレベーターを設置して、各エリアにスムーズにアクセスできるバリアフリー化の実現を目指している。3つ目は「緑豊かなオープンスペースの創出」。イベント利用や親子で遊べるプレイガーデンといった人々がふれあい、活動できる場の整備を予定している。4つ目は「新しい機能の拡充」。音楽や文化芸術活動に利用できる「文化ホール」の整備に加え、暮らしを豊かにする商業エリアを創出するとともに、子育て世代からシニアまでが暮らせる住宅の建設も予定されている。

また駅の北口側でも、2023(令和5)年2月末に閉店したパルコの跡地に、商業施設兼集合住宅の建設が進んでいる。「津田沼」駅周辺の様相はこの数年で大きく変化するだろう。

半世紀先を見据えた未来へつながる再開発が進行中の柏駅東口

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柏駅東口の「未来のすがた」イメージスケッチ=柏市 都市部中心市街地整備課

JR「柏」駅東口では、1973(昭和48)年に全国に先駆けて市街地再開発事業が実施された。それから50年の月日が経ち、新たな50年へ向けた「柏駅東口未来ビジョン」が進行している。柏市の中心市街地の人口はこの10年で1.2倍に増加し、中でも15歳未満の人口が増えていることから、子どもを育てる世代が多く街に移住しているとうかがえる。そのニーズに応えることを目的に、商業機能の強化とともに子育て世代を含む多世代のニーズを満たす街の創出を目指したまちづくりが動き始めている。

商業や娯楽・文化・交流機能だけでなく、子どもの主体性を育むイベントスペースの設置など、「人を惹きつける魅力」のある駅前空間を創出も目指されている。

また、駅舎と周辺施設をバリアフリーでつなげたり、誰にでもわかりやすいサインを掲げたりと多様な世代が安心して利用できる「広がりある高い回遊性」も同時に目指される。

さらに、「緑が豊富なゆとりある空間」も叶えるべく、随所に配置されたベンチは、憩いや語らいの場となり、緑ある癒しのエリアには子どもたちの元気な声が聞こえてくる。

これら3つのピースが大きなビジョンとなり、これからの50年を支えていくことだろう。

他にも具体的な計画が進行中のエリアとして、「三越千葉店」跡には商業施設や保育所が一体となったマンションの建設が進んでいる。また、「西武船橋」跡には、千葉県内で最も高い193メートルのマンション兼商業施設が建設される予定だ。

改修か移転か?「ZOZOマリンスタジアム」の今後にも注目

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開業から30年が経過し、老朽化や塩害が懸念される「ZOZOマリンスタジアム」

1990(平成2)年3月に開業した「ZOZOマリンスタジアム」は千葉ロッテマリーンズの本拠地として長らく県民に愛されている。プロ野球以外にも社会人や高校生の野球大会、スポーツイベント、アーティストによるコンサートなど、その使用用途は幅広い。

一方で、開業から34年が経過し、さまざまな課題が浮き彫りになっている。観客席の排水不良による水たまりの発生に加え、海風による塩害により防護柵や手すりの腐食が進行するなど、施設の老朽化や劣化は深刻だ。

老朽化以外にも、内野席の通路が狭く、席の移動や飲食がしにくい点や、コンコースは柱があり通路幅も狭くバリアフリー化がなされていない点なども課題とされている。さらにイベント後に駐車場から出るのに1時間以上の渋滞が発生するといった、スタジアム周辺のインフラ整備も大きな課題だ。

そこでスタジアムの改修、建替、移転に向けた協議が進んでいる。改修、建替の場合は約10年のスケジュールで工事が進む見込みだ。移転の場合、幕張海浜公園か幕張メッセ駐車場内が検討されている。

交通の要衝「新鎌ヶ谷」駅周辺も大規模開発で大きく様変わり

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現在の「新鎌ヶ谷」駅の様子

北総線、成田スカイアクセス線、新京成線、東武アーバンパークライン(東部野田線)と4つの路線が乗り入れるターミナル「新鎌ヶ谷」駅の南側には、千葉県企業局が所有していた広大な更地が広がる。1日に10万人以上が利用する駅前の環境をより充実させるため、大規模な開発が進行中だ。具体的には飲食店や物販店等を備える地上6階、地下1階建ての商業施設、地上15階建ての集合住宅の建設が予定されている。2026(令和8)年度の開業に向けて計画が進行中で、今後のさらなる発展に期待だ。

また、「新鎌ケ谷」駅南口、駅前広場に通じる南北自由通路、鎌ケ谷総合病院方面へ通じる東西通路、南北自由通路の前に建設予定の「にぎわいの広場」などの整備が進められていて、駅を利用する人々の回遊性も向上が見込まれる。

さらに、「新鎌ケ谷駅前交番」に隣接する土地や、「イオン鎌ヶ谷ショッピングセンター」北側の土地も、現在は千葉県の所有だが、開発に向け鎌ケ谷市が買い取ることを前提に協議が進行中だ。何もない空き地に新たな魅力あふれる空間が生まれる瞬間を、是非とも見届けたいものだ。

千葉県内の各所で進む再開発は、日常がより便利になるだけでなく、未来の千葉への高揚感やワクワク感も与えてくれるだろう。

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