【2021年5月】三大都市圏・主要都市別／中古マンション70ｍ2価格月別推移

5月首都圏前月比＋0.6％の4,044万円で最高値を更新都心部では上昇一服の動きも
近畿圏では7ヵ月連続上昇、愛知県では昨年11月以降の連続上昇がストップ

2021年5月の首都圏中古マンション価格は、全域で概ね堅調に推移した影響から前月比＋0.6％の4,044万円と再び上昇、3月に記録した最高値を上回った。

都県別で見ると、東京都では＋0.9％の5,671万円と11ヵ月連続プラス、神奈川県（＋0.8％、3,011万円）でも上昇傾向で推移し3,000万円の大台に達した。また、千葉県（＋1.9％、2,247万円）でも再び上昇して年初来高値を更新している。

一方、埼玉県では横ばいの2,437万円となったが、前年同月比は＋8％台を維持しており、引き続き高水準で推移している。近畿圏平均は大阪エリアが牽引する形で、前月比＋0.3％の2,564万円と7ヵ月連続で上昇した。

大阪府では＋1.3％の2,770万円と4ヵ月連続で上昇した一方、兵庫県では－0.6％の2,240万円と8ヵ月ぶりに反落した。前年同月比はいずれも＋4％台を保っている。

中部圏平均は愛知県の事例シェア拡大に伴って、前月比＋0.5％の2,046万円と4ヵ月連続で上昇した。一方、愛知県は横ばいの2,162万円で連続上昇は6ヵ月間でストップした。

【5月の主要都市別・中古マンション価格】

首都圏主要都市の中古マンション価格は、東京23区で前月比＋0.5％の6,306万円と11ヵ月連続で上昇した。さいたま市でも＋1.2％の2,998万円と連続上昇を7ヵ月間まで伸ばし3,000万円の大台に迫っている。また、横浜市（＋0.9％、3,308万円）や千葉市（＋2.4％、2,043万円）では再び上昇したことで、いずれも3月の水準以上まで回復している。

なお、東京23区とさいたま市の前年同月比はともに＋10％以上を示しており、価格水準の押し上がりが主要都市の中でも顕著となっている。

近畿圏主要都市の価格は、大阪市で前月比＋1.2％の3,576万円と7ヵ月連続で上昇した。直近にかけては上値がやや重くなっていたものの、再び上昇度合いに弾みがつく形となった。一方、神戸市では－1.6％の2,264万円と3ヵ月ぶりに下落した。

名古屋市では前月比－0.6％の2,444万円と、4ヵ月ぶりにマイナスを示した。最高値を更新し続けている東京23区や大阪市に対して、名古屋市は現水準で天井感が強まっている。

【5月の各都市圏中心部・中古マンション価格】

都心6区は前月比＋0.1％の9,117万円と僅かながら上昇傾向を維持したが、急激に価格水準が押し上がっていた千代田区や渋谷区などでは一服する動きも認められる。一方、周辺エリアではいずれも＋0.7％と続伸している。

大阪市中心部では＋0.5％の4,683万円と小幅ながら6ヵ月連続で上昇し、前月に引き続き最高値を更新している。名古屋市中心部では平均築年数が1年ほど進んだものの、価格自体は－0.1％の3,172万円と僅かな弱含みに留まり依然として最高値に近い高水準を保っている。

中古マンション価格と各指標の推移

東京23区

※「流通戸数」とは正味の在庫数であり、同月・同一住戸での重複事例を除外して算出しているため、これらを累計して算出する流通事例数を概して下回る。
※「価格改定シェア」とは、各月での中古マンション流通戸数のうち直近3ヵ月間において一度でも値下げを行った住戸の割合である。また、これら住戸において当該期間で最も高い売出価格と最も安い売出価格から「値下げ率」を算出している。