1月~3月は名古屋市中心部に大手デベロッパーの供給物件が集中する傾向が表れていた。しかしこの状況は4月~6月には一変し、3ヵ月に50戸以上の供給戸数を供給した行政区が消滅した。
30戸以上50戸未満を示す緑色の行政区も、名古屋市緑区、名東区の2区のみになっている。この期間に大手デベロッパーが供給自体を絞ったことが影響し、千種区には20戸が供給されたが、東区4戸、中区には供給がなかった。7月~9月では4月~6月より供給戸数が回復した。
愛知県の供給戸数は7月以降には前年同月を上回るペースの供給戸数となっており、回復の程度は首都圏や近畿圏より早い。
1月~3月は愛知県でも人気エリアに数多くの供給が発生する。特に多いのは名古屋市中心3区で千種区は254戸、東区は110戸、中区は189戸とニーズの高さが窺える。
また、住宅地として人気の高い昭和区、緑区、名東区、天白区はいずれも100戸以上の供給があった。4月~6月は1月~3月に桃色であった7行政区のうち名古屋市東区以外は100戸以上の供給を維持した。7月~9月の供給戸数は4月~6月と比較して減少した行政区が目立つ。
名古屋市中心3区ではいずれも100戸以上であるが、千種区は4月~6月の153戸→146戸とやや減少、東区は増加したが、中区は135戸→117戸に減少している。
愛知県において坪単価が300万円以上の地域はごく限られ、1月~3月には千種区、中区といずれも大手デベロッパーの供給物件によるものである。緑色となっているが、東区、西区も比較的高額となっていた。
4月~6月には緊急事態宣言の影響により大手デベロッパーが供給自体をストップしたことで、坪単価が300万円を超えるような物件の新規分譲がなくなった。そのため坪単価300万円以上を示す桃色は消え、中区では供給戸数がゼロとなった。
7月~9月には新築マンション供給戸数の回復が他圏域より早く、高額エリアでは一定の坪単価水準を維持した。大手デベロッパーが物件の新規分譲や販売再開が行われたか否かで分布が変化している。
1月~3月では坪単価が150万円以上の行政区は名古屋市中区のみで、千種区、東区も比較的坪単価が低くなっていた。4月~6月は東区が158.5万円と本来の坪単価水準を回復して桃色となったほか、中区は161.9万円に上昇して桃色を維持した。
この期には中古マンションの平均坪単価が上昇する行政区も見られ、平均坪単価分布に大きな変化は起きていない。物件が市場に残り価格が維持された傾向となっている。
7月~9月には供給戸数は減少が続いた。そのため坪単価の動きも他の圏域と比べ変化が乏しく、行政区によって前期比上昇した行政区と下落した行政区が入り交じる結果となった。地図の色分布に大きな変化はない。
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