全国でのタワーマンションのストック数は1,515棟・399,638戸
2023年には48棟・15,330戸が竣工、ともにコロナ後で最多東京都と大阪府が突出
全国において最高階数が20階以上の分譲マンション(以下、タワーマンション)のストック総数は、2023年12月末時点で1,515棟・399,638戸を数える。供給実績が確認できたのは38都道府県で、ここ3年間を通して変わっていない。
ストック棟数が最も多かったのは東京都の479棟で、これは全国シェアの31.6%に相当する。
首都圏においては周辺3県でも比較的多くのストック棟数を有しており、圏域全体でのストック棟数は792棟と、全国シェアの52.3%を占めている。
東京都に次いでストック棟数が多かったのは大阪府の273棟で、首都圏の埼玉県や千葉県を上回る95棟を有する兵庫県も第4位となっている。
一方、京都府や和歌山県でのストック棟数は低い水準に留まっている。なお、2023年には大阪府・兵庫県・京都府で竣工が確認され、大阪府に至っては東京都と同じく9棟にも及んでいる。
中部圏におけるタワーマンションの主だった供給先は愛知県で、ストック棟数は全国で第7位の67棟となっている。
地方圏においては、北海道(34棟)や宮城県(40棟)、広島県(29棟)や福岡県(50棟)といった地方中枢都市を有する地域で比較的まとまったストック棟数を有している。
この他、10棟以上のストックがある地域としては、東京都心部への通勤者が居住する県南エリアのベッドタウンを中心にタワーマンションが開発されてきた茨城県に加えて、今回は岡山県も該当してきている。
地方圏では多くのストックが県庁所在地に位置しているわけだが、最近では新幹線ターミナル駅を有する地域において開発が進められる傾向が強まっている。
なお、タワーマンションがまだ竣工していない地域は9県を数えるが、上記の状況に鑑みれば今後は新幹線ターミナル駅がある青森県や石川県でタワーマンションが新たに開発されることも十分考えられる。
2023年に竣工したタワーマンションは、全国で48棟・15,330戸を数える。最も棟数が多かった都道府県は東京都と大阪府の9棟で、中部圏の中心である愛知県や地方中枢都市を有する北海道・宮城県・福岡県も比較的多い3棟~4棟となっていた。
階数が最も高かったのは「パークタワー勝どきサウス」(58階)で、次点には「ONE札幌ステーションタワー」と「アイランドシティオーシャン&フォレストタワーレジデンスEAST棟」が48階で並んでおり、これらの竣工によって北海道や福岡県における最高階数が更新された。
一方、総戸数では「パークタワー勝どきサウス」の1,665戸が最多で、「白金ザ・スカイ」や「パークタワー勝どきミッド」も1千戸を超えている。なお、「白金ザ・スカイ」の竣工時期は当初2022年12月予定だったが、最終的には2023年2月となっている。
また、2024年竣工予定のタワーマンションは2023年12月末時点の集計で43棟・9,895戸となっており、戸数規模は僅かながら1万戸の大台に届かない見通しである。
都市圏の中心である東京都や大阪府などでは例年以上のタワーマンションが竣工する予定となっている一方、都市圏内の他の地域では供給規模やエリアを縮小させる動きが見られる。
対象物件の中で階数が最も高いのは「BrilliaTower堂島」(49階)で、大阪市内だけでも40階建てクラスのタワーマンションは合計3棟を数える。総戸数では「ザ・タワー十条」(578戸)が最多で、北区に現存するタワーマンションの中では階数・戸数規模ともにトップとなる見込みである。
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