2023年・年間平均中古マンション価格首都圏では+1.8%まで上昇鈍化、年後半には下落の動きも
近畿圏や中部圏でも上昇率は縮小、急激な価格高騰を受けて天井感が強まる
1.首都圏の2023年中古マンション平均価格は前年比+1.8%、全域的に上昇鈍化
首都圏では前年比+1.8%の4,802万円と上昇傾向を維持するも上値が重い状況となった。
割安感が強い周辺3県の方が高い上昇率を示すも、前年までの勢いに陰りが認められる。
2.近畿圏は+2.7%の2,892万円、中部圏は+2.8%の2,277万円と上昇率が縮小
近畿圏や中部圏でも上昇率が縮小、特にこれまで圏域平均を牽引してきた大阪府や愛知県では急激な価格上昇や人口動態の変化などを背景に強い鈍化が見られる。
3.東京都は+1.9%、軒並み10%を超えていた周辺3県でも上昇にブレーキ
周辺3県では価格の割安さから一般的な購入層の実需ニーズを集める形で大幅に上昇していたが、急激な価格高騰を受けて今回はいずれの上昇率も二桁を下回る結果となった。
1.首都圏:東京23区では前年比+3.1%の7,055万円、都心部では一段高の動きも
東京23区は+3.1%と上昇率が縮小、各エリアでは都心部が+6.3%、城南・城西エリアが+3.7%、城北・城東エリアが+1.6%と上昇度合いに差が認められ、国内外の富裕層や投資家からのニーズが高い都心部では年後半にかけても堅調なトレンドを示している。
2.近畿圏:大阪市では+0.6%、2018年以降の上昇トレンドはほぼ一服
大阪市の上昇率は2年連続で6%台となっていたが、過熱気味の価格高騰や居住ニーズに連動する人口動態の変化などを受けて今回は+0.6%と小幅な上昇に留まった。
3.中部圏:名古屋市では+3.5%の2,800万円、上昇率で東京23区や大阪市を上回る
名古屋市では自動車産業の好業績を背景に住宅取得ニーズも旺盛だが、割安感が強い一戸建て住宅を志向する土地柄から、上値の重しとなる形で上昇度合いに鈍さが見られる。
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